NONFIX過去放送した番組

「第19回ATP賞2002」のドキュメンタリー部門で最優秀賞を獲得した『在日親子』の第2弾。
ある在日韓国人一家の生活を在日3世にあたる子供たちの成長と思いを軸に追いかける渾身のドキュメンタリー!!

今、おまえに伝えたいこと~父が消えた家族の肖像~

 昨年NONFIXで放送し、「第19回ATP賞2002」のドキュメンタリー部門で最優秀賞を獲得した『在日親子』の第2弾。
 4月19日(土)深夜28:40~29:40に放送する今回は、ある在日韓国人一家の生活を在日3世にあたる子供たちの成長と思いを軸に追いかける。

 神奈川・川崎市に自分の人生に夢を持ち、未来に羽ばたこうとしている在日コリアン3世の若者たちがいる。去年から今年にかけては、ワールドカップサッカー、日朝首脳会談、拉致被害者の帰国などさまざまな問題が沸き起こり、日韓・日朝関係は激動の年となった。
 そして日韓・日朝外交や日本世論が、そんな彼らの考え方や進路にも大きく影響を及ぼすようになっていく。加えて親子の問題も出てきて、彼らは、複雑な思いで、自らの進路を模索し始めた。果たして3世たちは、どのような夢を持っているのだろうか? その夢をこの日本で、どう実現しようとしているのだろうか?

 川崎で、空調ダクト工場を経営する在日韓国人2世・郭鐘洙(クァク・チョンス)さん
は、自分の夢をあきらめ、一生懸命働きながら妻子を養ってきた。彼には小学生の娘と3人の思春期の息子たちがいるが、この3世の息子たちが、ちょうど今、進路を決める時期に差しかかっていた。彼ら3人は、「自分の可能性を思いっきり試してみたい」と考えていた。

 

長男で大学4年生のチョンドギ君は、韓国へ語学留学したいという夢を持っている。しかし父の郭鐘洙さんは「大学を出たら自立しなければならない」「いつかは息子に工場を継いで欲しい」と厳しい。ある日チョンドギ君は、父に自分の希望を伝えることに…。果たして父の反応は…? そしてチョンドギ君は希望どおり留学をすることができるのだろうか…?

 

三男で高校1年生のスヤ君の夢は、アメリカ留学。日夜、英語の勉強に励んでいる。「将来何をやるか、はっきりと決まっていないけど、とにかく日本から出て働きたい」と話す。その思いに至るまでに、どんなことがあったのだろうか?

 

次男で大学1年生のフニ君の夢は、ラップ・ミュージシャンになること。日常の出来事やそこから感じたことを、ノートに記して歌詞にし、ラップを練習している。ある日、クラブのライブに出演し、一流音楽プロデューサーに見い出され、レコーディング話が持ち上がった。絶好のチャンスと喜ぶフニ君。しかし、厳しい父親が、そう簡単に許してくれるはずがなかった。果たしてフニ君は、父親を説得し、ラッパーデビューを果たすことができるのだろうか?また、彼は、どのようにラップの言葉を紡ぎ、何をラップで伝えようとしているのだろうか…?

 三者三様、いろいろな悩みや苦しみ、挫折や喜びを抱えながら、自らの道を選び取る春が来た。在日3世旅立ちの2003年の春が…。

■企画
藤原和弥(フジテレビ)
■編成
渋谷謙太郎(フジテレビ)
■プロデューサー
田野 稔(グループ現代)
■ディレクター
井ノ川 泉
■制作
フジテレビ
グループ現代