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2010年度 社会貢献トピックス

若い才能を応援!『お台場合衆国2010』で2回目の“学生映画祭”を実施

[2010年8月30日更新分]

2010 Student Films 7 in ODAIBA映画評論家 佐藤忠男氏 特別コラム

昨年に続いて、今年も7月25日に東京のお台場のフジテレビで行われた学生映画祭「2010 Student Film 7 in ODAIBA」には、学生作品らしいういういしさを持った映画が集って、とても良かった。プロの映画人の方々が多数参加して一本一本、本気で論じて下さったのは、この種の催しでも他にあまり例がない。





大西栄理子監督の「おってくらんし」(日本映画学校)は、同じ日本映画学校の出身の本広克行監督が録音の微妙な良さなどを指摘していたように、学生映画にもこんなに技術的な高い完成度を持つ作品があるのかと皆さんが一様に驚いた田園忬情の秀作である。
丹治茉莉子監督の「響宴」(武蔵野美術大学)は、逆に映画的文法の常識などにとらわれずに奔放に作っているところから独特のユーモアがあふれてくる若い夫婦のお産をめぐるドラマである。あれよあれよと見てしまう。 才能のキラメキを感じさせるのは中国系マレーシア人の留学生エドモンド楊監督が川端康成にアイデアを得て作った一種の実験映画「Love Suicides-手紙」(早稲田大学)である。日本的な映像は排除しているのに川端的な虚しさは鮮やかに表現されている。


その他の作品もそれぞれに見どころがあって良かった。いま学生映画がこんなに面白いなんて、ぜひもっと広く知られて欲しいものである。
こういう一般公開の機会を与えて下さったフジテレビと参加して下さった小栗旬さん他の皆さんに心から感謝する。

文 佐藤忠男(映画評論家・日本映画学校校長) 

佐藤忠男氏プロフィール
1950年頃から雑誌に映画論を発表する。
最初の著書は「日本の映画」(三一書房・1956年刊・キネマ旬報賞受賞)。
以後、映画を中心に演劇、文学、大衆文化、教育などの広い分野で100冊を超える著書を発表している。
芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章、韓国文化勲章、フランス・シュバリエ勲章授章の他、毎日出版文化賞など受賞多数。
現在、日本映画学校校長。

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