佳那子は、子どもを産んで、私にくれないか─と泉美に懇願する。代理出産などとんでもない、と泉美は断るが…。
　翌日、佳那子のために、子どもを産んでほしい、と沢村が泉美に土下座して頼む。佳那子が自殺未遂を図り、全ての事情を知ったという。
　身勝手な沢村の申し出に、憮然とする泉美だが、佳那子の気持ちを思うと、心が揺れる。泉美は佳那子ともう一度、話し合う。佳那子への贖罪、そして、産まれてくる子の幸せを考えた泉美はついに、代理出産を決意する…。
　泉美のお腹の子は順調に育ち、
佳那子はやがて我が手に抱く子どものために、早々に出産準備を進め、誕生を心待ちにする。そんな佳那子を見ながら冷静に振舞おうとする泉美。
　そしていよいよ臨月を迎え…。