ザ・ノンフィクション
真夜中の洋菓子店 ~ケーキよりも大切なもの~
深夜11時、静まり返った奈良の街に、明かりを灯す一軒の洋菓子店。
その名は「にこにこ庵」。夜ふけに次々と訪れるお客さんたち。そのワケは、店主・木村洋司さん(56)の“ケーキ愛”。「全てが自分の子ども」と話すほどケーキに愛情を込める木村さんは、全て売り切れるまで決して店を閉めない。そのため、ほぼ毎晩、店の厨房の床で仮眠をとりながら、お客さんを待ち続ける日々を過ごしていた。
一方、そんな生活を送る木村さんに複雑な思いを抱いていたのが妻・美絵子さん(54)。店に食事を届けたり、夜中に寝てしまう夫を起こしたり、15年前の店のオープンからずっと影ながら夫を支え続けてきた。その思いを知ってか知らずか、妻子を放ったらかして、家庭を顧みず、ますますケーキ作りに没頭する夫。ケーキと夫、時々、妻…の不思議な“三角関係”。
そんな中、妻・美絵子さんは、ついに洋司さんに「店をやめてほしい」と切り出す。時を同じくして襲う新型コロナの嵐。悩んだ挙句、洋司さんが出した決断は…
真夜中の洋菓子店を舞台に、ちょっと不器用なケーキ職人と、それを支え続ける妻の姿を見つめた。
その名は「にこにこ庵」。夜ふけに次々と訪れるお客さんたち。そのワケは、店主・木村洋司さん(56)の“ケーキ愛”。「全てが自分の子ども」と話すほどケーキに愛情を込める木村さんは、全て売り切れるまで決して店を閉めない。そのため、ほぼ毎晩、店の厨房の床で仮眠をとりながら、お客さんを待ち続ける日々を過ごしていた。
一方、そんな生活を送る木村さんに複雑な思いを抱いていたのが妻・美絵子さん(54)。店に食事を届けたり、夜中に寝てしまう夫を起こしたり、15年前の店のオープンからずっと影ながら夫を支え続けてきた。その思いを知ってか知らずか、妻子を放ったらかして、家庭を顧みず、ますますケーキ作りに没頭する夫。ケーキと夫、時々、妻…の不思議な“三角関係”。
そんな中、妻・美絵子さんは、ついに洋司さんに「店をやめてほしい」と切り出す。時を同じくして襲う新型コロナの嵐。悩んだ挙句、洋司さんが出した決断は…
真夜中の洋菓子店を舞台に、ちょっと不器用なケーキ職人と、それを支え続ける妻の姿を見つめた。