ザ・ノンフィクション
僕とあなたのあしたは… ~海を越えた結婚の行方~
2022年夏、海を越えて結ばれた夫婦が大きな岐路に立っていた。
映像制作の仕事をする祐介さん(34)は、20歳で故郷の北海道から上京。気の向くままに職を転々としてきた。今、熱中しているのは筋力トレーニング。鍛え上げた体の美しさを競う大会に出場するほどハマっている。そんな祐介さんを少々あきれながらも見守ってきたのが、台湾出身の妻「心ちゃん」こと詠心(えいしん)さん(32)。8年前、都内のシェアハウスで出会い、祐介さんの一目ぼれで交際に発展、5年前に結婚した。
劇団四季の舞台メイクに憧れて、東京の専門学校に留学した心ちゃん。現在は、写真館でメイクの仕事をしているものの異国で働く難しさを感じている。30代を迎え、「このまま日本で夫婦2人っきりで暮らしていくのか」という不安を抱えていた彼女が出した答えは「子供が欲しい。子供を育てるなら、家族のいる故郷の台湾に帰りたい」。そして、それを夫・祐介さんに告げたのだった。
一人、北海道に帰省した祐介さんは、「夫婦の今後」について深く悩んでいた。愛する妻の願いにどう応えるべきか。しかし、祐介さんは「子どもは欲しくない」という思いを抱いていた。心の中には、常に少年時代に、この町で味わったつらい記憶があったのだ。
「台湾への移住」か、それとも「離婚」か。決断を迫られる祐介さんが出した答えとは…
映像制作の仕事をする祐介さん(34)は、20歳で故郷の北海道から上京。気の向くままに職を転々としてきた。今、熱中しているのは筋力トレーニング。鍛え上げた体の美しさを競う大会に出場するほどハマっている。そんな祐介さんを少々あきれながらも見守ってきたのが、台湾出身の妻「心ちゃん」こと詠心(えいしん)さん(32)。8年前、都内のシェアハウスで出会い、祐介さんの一目ぼれで交際に発展、5年前に結婚した。
劇団四季の舞台メイクに憧れて、東京の専門学校に留学した心ちゃん。現在は、写真館でメイクの仕事をしているものの異国で働く難しさを感じている。30代を迎え、「このまま日本で夫婦2人っきりで暮らしていくのか」という不安を抱えていた彼女が出した答えは「子供が欲しい。子供を育てるなら、家族のいる故郷の台湾に帰りたい」。そして、それを夫・祐介さんに告げたのだった。
一人、北海道に帰省した祐介さんは、「夫婦の今後」について深く悩んでいた。愛する妻の願いにどう応えるべきか。しかし、祐介さんは「子どもは欲しくない」という思いを抱いていた。心の中には、常に少年時代に、この町で味わったつらい記憶があったのだ。
「台湾への移住」か、それとも「離婚」か。決断を迫られる祐介さんが出した答えとは…