ザ・ノンフィクション
ボクと父ちゃんの記憶2022後編 ~18歳の夢 家族の夢~
2022年春…高校を卒業した大介さん(18)は、造園会社に就職し、社会人としての一歩を踏み出した。幼い頃から父に自然や環境のことを教えてもらった大介さん。その先には、「いつか独立して農家になる」という夢がある。それは、今は離ればなれになっている家族の未来を思い描いた夢でもあった…
2021年夏。私たちが出会ったのは、緑に囲まれた千葉・睦沢町で暮らす高校3年生の大介さん。父の介護を続ける「ヤングケアラー」だ。父・佳秀さん(65)は、50歳の時に、若年性アルツハイマー型認知症と診断された。それから15年。病が進行し、家の中を歩き回り、今では家族との会話もままならず、トイレに一人でいくこともできなくなった。そんな父を介護施設に入所させることを決断した母。離れて暮らせば、父の記憶から家族の存在は消えてしまう…それは実質的に、父との「別れ」を意味していた。
父・佳秀さんが、家からいなくなって10カ月。まだ一度も面会を許されていない父の66歳の誕生日。大介さんは初任給でケーキを買い、母は手作りのお弁当を用意するが、直接、対面することは許されなかった。
「父ちゃんに会いたい」。大介さんと家族の気持ちが募る中、涙の別れから1年が過ぎようというころ、ようやく再会の時が訪れる…
2021年夏。私たちが出会ったのは、緑に囲まれた千葉・睦沢町で暮らす高校3年生の大介さん。父の介護を続ける「ヤングケアラー」だ。父・佳秀さん(65)は、50歳の時に、若年性アルツハイマー型認知症と診断された。それから15年。病が進行し、家の中を歩き回り、今では家族との会話もままならず、トイレに一人でいくこともできなくなった。そんな父を介護施設に入所させることを決断した母。離れて暮らせば、父の記憶から家族の存在は消えてしまう…それは実質的に、父との「別れ」を意味していた。
父・佳秀さんが、家からいなくなって10カ月。まだ一度も面会を許されていない父の66歳の誕生日。大介さんは初任給でケーキを買い、母は手作りのお弁当を用意するが、直接、対面することは許されなかった。
「父ちゃんに会いたい」。大介さんと家族の気持ちが募る中、涙の別れから1年が過ぎようというころ、ようやく再会の時が訪れる…