2018.7.6 fri. Update
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台本を読んで最初に考えたことは?
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ミハンシステムという、未然に犯罪を防ぐAIを使った捜査というところに面白さというか、新しさを感じました。刑事もので、そういうテクノロジーを使ったドラマは初めてなんじゃないかと思うんです。しかも、いつか本当に導入されるんじゃないかと思わせるような近い未来のテクノロジーを使っているというのが興味深いです。
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完全なフィクションの世界ではないようですね。
どれも実用化可能なものばかりだそうで……。
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そうなんですよ。骨伝導を使った腕時計があるんですけど、それで仲間たちと連絡を取り合って……。(指を耳に当てながら)こういうふうにしながら会話ができたりして、とてもスタイリッシュですよね。
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今回演じる小田切唯というキャラクターも、
何か過去がありそうですね。そしてケンカも強い!
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トラウマという呼び方なんでしょうか。今回ドラマに登場するミハンチームのメンバーそれぞれが、過去というか、トラウマであったり、悩みであったりを抱えていて、小田切もその中のひとりなんです。小田切は、ある出来事が原因で、男性に対してトラウマがあるという設定です。
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演じるに当たって心がけていること、意識していることは?
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そういうトラウマって、結構反射的に蘇るものなのかなって思ったんです。第2話に、それが顕著に出てくる部分があるんですけど……。普段の小田切は、男性に対して物怖じしない性格の子なので、そういう男勝りなところは意識しつつお芝居をしています。その中で、ふとした瞬間に蘇るトラウマの部分で、彼女の女性らしさというか、人間の弱い部分というか……を出せたらいいなと思っています。
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監督からは何かリクエストはありましたか?
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小田切をはじめとするメンバーは割とクールなところがあるんですけど、そうするとみんな冷たい印象になってしまい、(沢村一樹さん演じる)井沢だけがふざけているみたいになってしまうので、とおっしゃっていて。「時にひょうきんな感じだったり、ふざけているのか本気でやっているのかわからないような表情だったりっていうのを出せたらいいよね。刑事ものだからって、常にしかめっ面って言うのは、あまり俺は好きじゃないな」というのを聞いて、確かにそうだな、と思いました。だから、できる範囲でのいろんな表情を出せたらいいなと思います。
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それはバランスが難しいですね。
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難しいですね。その時々で監督が「こういう感じで」とアドバイスしてくださるので、そこはもうお任せして演じています。
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物語自体は、ミステリアスでハードなものだったりしますが、
沢村一樹さん演じる井沢範人は、つかみどころがないというか、
どこか軽かったりしますね。
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沢村さんも監督からの言葉でどんどん軽快な感じになっています。「ホントにいいのかなあ」って言いながら(笑)。
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実際に沢村さんと共演されてみての印象は?
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とても周りの方を見てくださっていて、私たちキャストを含め、現場でもよく話しかけてくれましすし、スタッフさんともちゃんとコミュニケーションを取っていらっしゃるんです。だから、いつも「リーダー」って呼んでます。
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では、もう良い雰囲気ができてるんですね。
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はい。アニキって感じですね、みんなの。
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これまでも刑事ドラマはたくさん作られてきましたが、
犯罪が起きる前に捜査をする、というのは面白いですね。
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そうなんです。まだどういう仕上がりになるのかわからないんですけど、でも、殺人事件を起こしそうな人を選び出してマークする、というのは斬新ですよね。第1話で横山裕さん演じる山内くんがミハンのやり方に結構反発しているんですけど、その気持ちは凄くよく分かるんです。「これで、間違ってたらどうするんだよ!」「プライバシーも何もあったもんじゃないぞ!」って思うんです。でも、私たちはミハンシステムが当たっていると信じて捜査しているわけで……。一歩間違えたら、こっちが犯罪者ですからね。
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違法捜査ですからね(笑)。
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見方を変えたら、私たちが犯罪者ですから。これで犯罪が起きなかったらたまったもんじゃない、と多分みんな思いながらやってます(笑)。
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潜入シーンもあり、アクションもあり……。
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アクションは第1話からありましたね。
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アクションは、どれくらいのレベルを要求されているんですか?
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いや、そんなハイクオリティではないです(笑)。小田切は我流なので。人を殴るというか、相手を倒すという場面では、「キレイなアクションは求めてない」って最初に監督からはっきり言われたので、素人感のある荒々しいアクションをやってきました。
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それはまた、本田さんのイメージとは全然違うというか……。
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人を殴ったことなんかないですからね(笑)。怖かったです。無事終わって良かったです(笑)。
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回し蹴り、とてもキレイでした。
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ありがとうございます! ティザースポットですよね。あの時は、スタジオ入ってすぐ「はい、練習しよう」って言われて。「私、もうここで回し蹴りするんだ!?」と(笑)。着替えもメイクもせず、いきなりカメラ前で練習しました。なので、多分見る人が見たら、ちゃんとできてないんでしょうね。厳しいご意見をいただいてしまうかもしれないですけど、あのときの精一杯を一生懸命やりました。
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沢村さんは「キャラクターごとにアクションが違う」と
おっしゃっていました。
小田切は、荒々しいアクションということですけど、
何かイメージするものは?
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本気のケンカ?(笑)。
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なるほど。
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本気で、相手の重さとかを感じながらやるアクション。アクションって、受け手の方がキレイに誘導してくれたりするんですけど、そういう感じではないです。だから、荒々しいっていう言葉が多分ピッタリなんじゃないかなって思います。言葉遣いもそうですし。きっとそれは、小田切が元々やんちゃなのか、過去のトラウマから強くなりたいと思ったのかはわかりませんけど、護身術にオリジナルの何かを加えて、小田切らしい、自分にとってもっとも効率のいい護身術を身に着けた、ということなんだと思います。
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ミハンシステムは、さまざまな個人情報と、
過去の犯罪データを検証して重大な罪を犯す可能性のある人物を
割り出すわけですけど、これは結構怖くないですか?
スマホの通話記録や銀行の出入金記録、
防犯カメラの映像なども利用されるわけで……。
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される側だったらってことですよね。 メチャクチャ怖いです。される身になったら、完全に訴えますよね(笑)。
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買い物やネット履歴も全部見られたり……。
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いや~! 見ないで~! ゲームの履歴ばっかり。恥ずかしい~(笑)
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スマホに保存している写真なども見られるかもしれません。
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犬の写真ばっかり~! 恥ずかしい~!(笑)。でも、確かに怖いですよね。でも、実際にそうなるかもしれないですからね。『AKIRA』の世界ではないというか、もっとずっと近い未来の話なので。海外では、似たようなシステムがもう使われているらしいですし……。
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最後に、視聴者のみなさんに向けて、メッセージをお願いします。
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ミハンシステムというものや、今後現実になるであろう捜査方法など、近未来的な要素がたくさん詰まっています。潜入捜査をするのでスパイのような行動だったり、それぞれのアクションがあったりなど従来の刑事ドラマよりもワクワクして頂けるのではないかと思います。応援よろしくお願いします!