interview

深山明人役尾上松也さん

『やんごとなき一族』への出演オファー聞いていかがでしたか?
「とても光栄です。オファーをいただき、率直に嬉しかったです。」
1月期の『ミステリと言う勿れ』から、フジテレビのドラマへは2期連続のご出演となります。
「2期連続のドラマ出演は、初めてです。フジテレビの連続ドラマへの出演は『ミステリと言う勿れ』が初めてでしたし、まさか連続で出演させていただけるとは思っておりませんでしたので、光栄であると同時にやりがいもあります。」
『やんごとなき一族』の原作、台本は読まれましたか?
「両方とも読ませていただきました。内容的には“お家騒動”なので、主要な登場人物は深山家の方々になります。家族間の争いがメインになり、誰が何をするか?何を考えているのか?がわからないところが、ワクワクします。ドラマで描かれる、エンターテインメント作品ならではの“非現実感”も楽しいと思います。」
演じられる深山明人はどのようなキャラクターですか?
「表向きには、非常に控えめで平和主義というイメージの人物です。ですが、実は深山家の長男としてのプライドと欲求を隠し持つ人物なのではないかと思っています。長男だからこそ、家族のバランスをとらなくてはいけないという責任感から、自分の思いを押し殺して生きてきたのではないでしょうか?ですので、明人が本来持っている欲求がいつ爆発するかわからない。そんな怖さも持った人物だと思います。」
明人の役作りは?
「明人は単純に言えば良い人なのですが、その“人の良さ”が本当なのかどうなのか?もちろん、完全に悪い人ではないのですが、その不気味さやモヤモヤを見てくださる方々に感じていただくことが出来たら良いのかなと思っています。ストーリーが進んでいくうちに、明人は佐都(土屋太鳳)、健太(松下洸平)の味方となるのか?敵となるのか?と、ヒヤヒヤしながら見ていただけるよう空気を作って、インパクトを残したいです。」
明人の妻、美保子を演じる松本若菜さんのイメージは?
「最初の印象としては、“こんなに綺麗な奥さんをいただいて良いのですか?”でした(笑)。明人と美保子もそうなのですが、深山家は全体的に夫婦関係が微妙なんです。美保子が持つ悪の部分は、美しい松本さんが演じることでより邪悪に見えるのではないかと、僕自身も楽しみです。美保子の悪が目立つ分、その陰に隠れて、何を考えているのかわからない明人がどうなっていくのか?というところも面白くなるだろうと思います。そういう意味では、夫婦仲は上手くいっていないけれど、良いコンビとして演じていかれたら良いですね。」
佐都役の土屋太鳳さん、健太役の松下洸平さんの印象は?
「土屋さんは今回初めてご一緒するのですが、女優としてとにかくストイックに役に取り組んでいらっしゃるイメージがあります。ですので、土屋さんを中心にみんなで良いドラマを作れたら良いですね。僕自身は、シリアスやコメディーなどどんなジャンルの作品でも、自分たちが楽しんで作ることが大切だと考えています。今回は土屋さんが、そんな空気感と情熱で引っ張ってくださると思っています。洸平くんとの直接の共演はないのですが、トリプルキャストで同じ舞台に出演したことがあるんです。プライベートでも食事に行ったことがありますし、今回の配役が決まってからも連絡を取り合って、“久しぶりに一緒に仕事ができるのは嬉しいね”と話しました。洸平くんとお芝居をするのは本当に楽しみです。」
松也さんが最近感じられた“やんごとなき”出来事は?
「“やんごとなき”には、“止むことがない”という意味合いもありますよね。そういう意味では、最近スニーカーにハマってしまいまして、購入欲が止まらなくて困っています。毎月、毎日のように新しいモデルが出ますし、ビンテージも含めると幅が広すぎて、どこで区切りをつけて良いのかわからない。本当に“やんごとない”状態になっています(笑)。」
深山家は伝統と家系の継続を重んじています。歌舞伎も伝統を大事にしていますが…。
「歌舞伎の世界は役者の数もそう多くはないですし、先輩方から後輩まで、ほとんどのみなさんを知っています。そういう意味では、全員が家族のようであり、親戚のような感覚でいます。そして、芸を後世に繋げていく事で言うと、先代、先々代のみなさんが伝えてきてくださったからこそ今がありますので、僕らも伝えていかなくてはいけないと思います。もちろん、明確な家柄もありますが、深山家が血筋を重視するのとは違って、僕たちは芸や魂を受け継ぐことが一番大事なんです。歌舞伎は、家族というより仲間、先輩、後輩との絆やリスペクトがあって成り立っていると思っています。」
最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
「『やんごとなき一族』は先が見えない、非常に面白いドラマになると思います。ですので、決して見逃さないように毎週ご覧いただきたいです。僕もみなさんにそう思っていただけるように努力して明人を演じていきますので、是非、よろしくお願いします。」

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