12月20日 オンエア
大型書店で大量万引き 犯人を捕まえろ!
 
 
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昨年、警察が認知したものだけでも10万件を超え、年間の被害総額は4600億円に及ぶともいわれる犯罪、それが…「万引き」である。
徳島県内で8店の大型書店チェーンを営む平惣(ひらそう)。 事の発端は、昨年7月、本部にかかってきた一本の電話だった。 それはある店舗で、入荷した書籍数から売れた分を引いた数と、在庫の数が合わないという連絡だった。 計算が合わなくなっていたのは、主に新刊の話題本やベストセラー、さらに健康や美容関連の実用書だった。 当初は、特定の本だけが大量に合わないということで、データ入力のミスなどである可能性が高いと思っていた。 しかし、その後の調査で被害は3店舗に及び、合計およそ800冊、金額にして130万円近くの書籍を盗まれていることが発覚したのである。
 
 
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事態を重く見た平野専務は、早速全店舗のスタッフに警戒を強化するよう指示。 スタッフ全員で怪しい客に注意することにした。
その、翌日のことだった。 怪しい行動をとる女性客をスタッフが発見。 スタッフの機転で、怪しい女のメンバーズカードから名前を確認。 さらに、怪しい女と車のナンバーを撮影した。
 
 
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その後、本部で対策会議が開かれた。 名前と車は判明したが、現時点では警察に相談しても対応してもらえない可能性が高い。 とはいえ自分たちで犯行の確実な証拠を押さえるのも、現実的ではなかった。
なぜなら…防犯カメラで万引き犯を押さえる場合、犯人が商品を盗んだ瞬間から店舗の外に出るまで、その行動の一部始終を記録しなければならない。 一瞬でも死角があると、その瞬間に商品を戻したなど、言い逃れされてしまう可能性があるのだ。 しかし、平惣のような大型店舗で、すべてのフロアを一切の死角なくカバーしようとすると、防犯カメラは数十台が必要で何百万円もかかってしまう。 さらに…万引きGメンを常駐させたら人件費だけで被害額を超えてしまう。 総額100万円を超える大量万引きの被害。 しかし警察には頼れない上、自力で対策を講じようにも、莫大な費用がかかる。 こんな時、あなたならどうする!?
 
 
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怪しい女が来店したという店舗のスタッフから平惣の本部に連絡が入った。 なんとこの店舗スタッフが限りなく怪しい人物を特定したというのだ! 一体なぜわかったのか?
実は古物営業法という法律で、本や衣類など同一商品の大量買取は盗品の恐れがあるなどの理由で規制されている。 個人が売りに出すことは難しいのだ。
 
 
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だが、あるスタッフが、フリーマーケットアプリで、同じものを大量に売る人がいることに気がついた。 フリーマーケットアプリは、近年手軽に個人間でモノの売買ができるとして人気を集めている。 だが、まだ歴史が浅く、古物営業法にも明確に記載されていない。 ゆえに法的にはグレーになってしまっている部分があり、その隙をついて、同一の商品を大量に販売するなど、一部、怪しげな出品者も存在するのだ。
 
 
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そこで、店舗のスタッフが試しに検索してみたところ…なんと同じ徳島県在住の人物が、アプリ用の仮名を使い、無くなった書籍と全く同じものを大量に出品していたのだ! 手がかりを得た平野専務らが、早速その出品者から一冊本を注文すると…翌日には商品が到着。 そして、その封筒には…あのメンバーズカードと同じ名前、さらに住所まで記載されていたのだ!
フリマアプリには、サイトの運営者に仲介をたのみ、匿名で配送する方法もある。 だが、女は見つかるはずがないと油断していたのか、通常の郵便のように住所や氏名を明記して送る方法を選んでいた。
 
 
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こうして翌日から、女の行動パターンを把握すべく、仕事の合間を縫って平野専務自ら、自宅周辺の張り込みを開始。 さらに、防犯カメラの映像などから、女が来店する時間を分析。 それらの調査結果を元に、特定の時間帯だけ万引きGメンに協力を依頼することで、なんとか現実的な予算内で対策する目処が立った。
 
 
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だが残念ながら、すぐに思うような結果は出なかった。 女は毎日来店するわけではなく、空振りの日が続いたかと思えば、予想外の時間に来店。 万引きGメンがいないため、スタッフのみでの対応を迫られる日もあった。 その結果、警戒中にも関わらず再び商品を盗まれたとおぼしきこともあったという。
 
 
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通常業務の隙間を縫って行う張り込みもすでに2週間。 結果の出ない日々に、体力的にも精神的にも限界が近づいていた。
そして…捜査開始から半月が過ぎた、7月28日午後6時52分。 ついに、万引きGメンの待機している時間にあの女が現れた! そして…被害発覚から22日、ついに犯人の確保に成功!
その後の裁判で女には、懲役1年4ヶ月執行猶予3年の有罪判決が下った。 転売による金銭目的の犯行だった。