11月8日 オンエア
動物と人間の絆が生んだ奇跡
 
 
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今から3年前、アメリカ・アイオワ州。
施設の警備員だったサマンサは深夜の勤務にあたっていた。 まもなく夜も明けようとしていた時、入り口に設置された防犯カメラが信じられないものを捉えていた。 そこには、驚くべき侵入者が映っていたのだ。
 
 
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その時の実際の映像が残っている。
防犯カメラが捉えた真夜中の侵入者とは…1匹の犬。 正面玄関から堂々と入ってきた。 奥へ奥へと進む犬。
一体この犬は、何者なのだろうか?
 
 
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サマンサは、警備員として放っておくことはできず、すぐに犬の元へと向かった。 捕まえてみると…首輪のネームタグには、デイル・フランクという名前と住所と電話番号が書いてあった。 警備室で預かるわけにもいかず、書いてあった電話番号に連絡することに…
電話にでた初老の男性に事情を説明すると、その犬は男性の犬で、ずっと探していたという。
 
 
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電話に出たのは、数キロ離れた住宅に暮らす、デイル・フランクさん。
犬はミニチュア・シュナウザーのメス。 名前はシシーと判明した。
デイルさんと妻のナンシーさんは、10年前に生まれて間もないシシーを引き取り、ずっと一緒に暮らしてきた。
 
 
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しかし、4時間前…デイルさんは、シシーにトイレをさせるために庭に出した。 いつもはすぐ家の中に戻ってくるのだが、この日はなかなか戻ってこなかった。 心配したデイルさんは、庭にシシーを探しにいくと、フェンスのドアが開けっぱなしになっており、脱走してしまったのだという。
シシーはこの場所に一度も来たことがなく、散歩コースでもなかったという。 シシーが家を抜け出してまで来たこともない場所に足を踏み入れた理由、それは驚くべきものだった。
 
 
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実は、この建物は病院。 サマンサは病院の警備員だった。
そしてここには、デイルさんの妻・ナンシーさんが2週間前から手術のために入院していたのだ! デイルさんは、「シシーは妻に会いに行ったのかもしれません。」と言う。
 
 
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しかし、一度も来たことがない飼い主の入院先に、なぜシシーはたどり着くことができたのか? 専門家によると、訓練された犬ですら、シシーと同じような行動はできないだろうと言う。 なぜなら、訓練によって可能になるのは、主に残された匂いを辿ること。 車の往来がある街中の場合、2週間経つとほとんど匂いが残っていないからだ。
今回、病院にたどり着くことができたのは、シシーがナンシーさんに会いたいという強い意志を持ち、家をでたあと近所を周回。 飼い主の匂いを探して徐々にその範囲を広げていき、病院の前でかすかな匂いを感じ取ったからではないか、そう専門家は分析する。
 
 
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この病院には、病室にペットを入れてはいけないという規則があった。 ナンシーさんも寂しさを紛らわせるため、犬のぬいぐるみを持ち込んでいた。 しかも手術の直後だったため、ベットから起きることもできない。 シシーとナンシーさんを会わせることはできなかった。
 
 
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サマンサは病室の責任者である看護部の部長に電話をかけ、シシーを病室に入れたいとお願いした。 実は、ナンシーさんの入院は子宮ガンの手術のためのもの。 病状が悪化すれば、二度と会えない可能性もあった。
病院へやってきた犬と飼い主を再開させてあげたいと願うサマンサ。 必死に部長へかけあった。 しかし、部長は「君の気持ちはわかった。だが規則なんだ。」と言った。
 
 
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そして、シシーが病院に来てからおよそ40分後、デイルさんの娘・サラ(当時35歳)がシシーを引き取りにやってきた。 シシーを連れて帰ろうとすると、病院のスタッフに引き留められ、「シシーをお母様に会わせてあげてください」と言われたのだ。 一体どういうことなのか?
 
 
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実は、サマンサが看護部の部長にお願いした時… 「君の気持ちはわかった。だが規則なんだ。だから…特例として病室に入れないか現場の看護師に聞いてみよう!」と、特例として検討してくれることになったのだ。 そして、現場の看護師たちに相談したところ、全員一致でシシーとナンシーさんを会わせてあげようということになったのだ。
こうして、シシーはナンシーさんと感動の再会を果たした。
 
 
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そして、現在。 闘病生活中にシシーに勇気をもらったナンシーさん。 無事に退院することがきで、今でもシシーと一緒に暮らしている。
ナンシーさんは、こう話してくれた。
「シシーが1人で病院の中に入って来てしまうなんて、信じられませんでした。この子と会うことができて、元気が出て、回復が進んだ気がします。私に会いにやって来てくれたと考えただけで、本当に嬉しかったです。」
 
 
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真夜中の病院の侵入者、それは入院中の飼い主に会うため、家を抜け出してきた犬だった。
その健気な行動は、人々の心を動かし、ナンシーさんと、再会を果たすことができたのだ。