Introduction

主人公のめぐみ(山田真歩)は趣味の占いをきっかけに様々な人々と出会い、恐怖体験に巻き込まれていく。
ある日めぐみは駅のホームで笑う男と共に線路に飛び込む人を見てしまった。その瞬間の男の笑顔が頭から離れないー
丘の上に立つその家はいわくつきの物件だったー
子供の頃から怖かった実家、その階段から何か気配がー
思わず悲鳴を上げてしまう最恐のホラー体験を。
第1話 黒い服の人

山川めぐみ(山田真歩)は子供と出かける途中、駅のホームで飛び降り自殺を目撃してしまう。女性と黒い服の男、二人が飛び降りたように見えたが、遺体は女性のものしか見つからなかった。めぐみはそれ以降、黒い服の男のことが頭から離れない。そんなめぐみが趣味の四柱推命をしていると「夫の様子が変だ」と客のケイコ(福田沙紀)が話し始める。夫の写真にはあの時見た、黒い服の男が写っていて……
第2話 丘の上の家

めぐみ(山田真歩)と夫・山川ジュン(山崎樹範)は出産を機に家を購入することに。不動産屋・清住(大水洋介)が紹介した家に向かうと、めぐみはその家の近くで少女の姿を見るようになる。夫に言っても理解してもらえず、いつも以上にひどくなるつわり。そんな中、めぐみの身に不思議なことが起こり始める。
第3話 階段

久しぶりに実家に遊びに来ためぐみ(山田真歩)。母、りつ子(和田光沙)から家の井戸にまつわる噂を聞き、めぐみの昔の記憶が蘇るー12歳だっためぐみ(櫛田遥流)は夜中に目を覚ます。トイレに行こうと暗い階段を降りると、キッチンに女性の影が。驚いて電気をつけると影は消える。何か気配を感じつつ布団へ戻るめぐみ。
朝、夜に起きたことを聞いたりつ子は血相を変えて怒る。めぐみは母の豹変ぶりに驚きつつもこの家に何かがいると訴えるが、頑なにそれを否定される。
その晩、めぐみは祖父母の家で寝るが、夜中にりつ子が怒鳴りこんできてめぐみは連れ戻される。
次の日の夜、めぐみは再度目覚めてしまい、トイレに行くために階段を降りていくが…
第4話 そっちじゃない

ひょんなことから遺品整理のバイトをすることになった大島めぐみ(円井わん)。勤務初日、とっつきにくいベテラン清掃員の伊藤(野田孝之輔)と共にある一軒のアパートへ。ジメジメと暗い悪臭だらけのその部屋は、たくさんのゴミや汚物で溢れかえっていた。黙々と作業を進める伊藤。戸惑いながらも仕事を進めるめぐみは、その部屋で不思議な体験をする。
後日、バイト先の事務所に行ったところ、伊藤がずっと出社していない事を知るめぐみ。伊藤の身に一体何が起こったのか…
第5話 道連れのトンネル

めぐみ(円井わん)の妹・のぞみ(白石優愛)は彼氏のヨースケ(諏訪珠理)に誘われ、彼氏の友人カップルであるシロタ(宮本聖矢)とエミ(松永有紗)と4人で心霊スポットのトンネルを訪れることに。最初は楽しいドライブだったが、次第に異変が起こり始める。トンネルに行ったシロタとエミが帰ってこないのだ。やがて三人はシロタを残し帰ることになり……
第6話 大家さん

めぐみ(山田真歩)の友人・後藤えり(中村映里子)はストレスを抱えていた。クレーマー、パワハラ上司…そして仲の悪い「大家さん」。めぐみはそんなえりに誘われ、彼女の家に泊まることに。大家さんは隣の部屋に住んでいるらしく、不思議な音が聞こえてくる。するとふとした拍子にえりの姿が見えなくなる。めぐみがえりを探しに隣の部屋を訪れると、そこには人の住んでいる形跡がなく…
第7話 審査員

めぐみ(円井わん)は実家に帰る途中、大学の同級生である工藤芳人(吉村界人)の実家を訪れることに。芳人に密かに想いを寄せていためぐみは胸躍らせるが、芳人の母(田中里衣)の歓迎は次第に異様になっていく。そんな中、家の中からは不思議な声が聞こえてきて…
第8話 憑きそい

めぐみ(山田真歩)の同僚・聡子(沢井美優)には可奈子(中島亜梨沙)という長年の親友がいるが、聡子は可奈子に良いように扱われ、好きになった男・中川(原田新平)も奪われてしまったらしい。しかし聡子は全く可奈子を悪く言わない。不思議に思っためぐみは可奈子の家を訪れることに…
第9話 蛇

めぐみ(山田真歩)の四柱推命の客・ミイコ(深尾あむ)は幼い頃から家族に疎まれて育った。母親に置いていかれた11歳のミイコ(萱沼愛佳)は、腹いせに蛇を殺すことを繰り返すようになる。すると彼女は蛇の呪いを受けることになってしまった。祈祷師(小田和江)は毎日儀式を行うようミイコに告げるが、ミイコはその儀式をしないまま育ち…やがてミイコを鑑定するため彼女の家を訪れためぐみは、奇妙な現象に巻き込まれることとなる。
山田真歩さん
こんなに恐ろしいことや、おぞましいことを沢山想像したのは生まれて初めてのことでした。どのエピソードも嘘のようなホントの話。でも、本当に怖いのは目に見えない幽霊なのか、それとも私たち人間なのか……?演じながらだんだん分からなくなっていったのが、個人的には一番恐ろしかったです。
ありふれた“日常”に潜む恐怖体験を、この夏、ドラマ「憑きそい」が皆様にお届けします! 一緒に震えましょう。
監督 曽根隼人(1、2、5、8、9話)
子供の頃、怖い話や肝試しをして友達を驚かせるのが大好きだった、そんな気持ちを思い出しつつ、視聴者の皆さんを恐怖のどん底にどうすれば落とせるだろうかと日々考えながらこの「憑きそい」を制作しました。本作には霊的な恐ろしさだけではなく日常に潜む恐怖を生活感と共に描きました。
人生には刺激というものが必要です。しかし刺激を求めて危ないものに手を染めてはいけません。刺激が欲しいあなたのために最恐のドラマがお待ちしてます。
監督 山口龍大朗(6、7話)
原作を読んでゾッとする違和感と気持ち悪さを感じました。それは、誰でも持ち得る『恨み』『妬み』『嫌悪』『愛情の歪み』などの負の感情がベースにあり、「気がついていないだけで自分の周りでも起こっているのかも」という不気味さだと思います。「日常の違和感に見え隠れする人の悪意に気がついた時の寒気」、この作品で描きたかったのはそんな気持ち悪さです。
このドラマの違和感を感じてそれを存分にお楽しみください。
監督 坂部敬史(3話)
子供の時にはとても怖かったけど、今は怖くなくなったもの。誰しもあったと思います。一方で、あの時大人達に聞けずじまいになってしまったこと、いつの間にか記憶の底に押し込めてしまったこと。そういったものを抱えて大人になってしまった人もいるのではないでしょうか。そんな子供の時の違和感を追体験できる作品にしたいと思いました。
9作品の中で唯一、子供の目線で語られる「階段」をお楽しみ下さい。
監督 小山巧(4話)
うまく行かない事の多い人生の中で生まれる負の感情達。執着、憂鬱、嫌悪、不安。それらの負の感情達は、この作品内に登場する汚部屋のような、息も詰まるような世界を作り出します。
ただ時として、そんな暗い世界の中でもお互いを求め合い、合致する感情がある。それが例え生死の境界線を超えた関係であっても。そんな、どこか切ないホラーを描きました。ご覧ください。