インタビュー

撮影は後半戦に突入します。これまでの撮影を通して、今回の現場にどのような印象をお持ちですか?
穏やかな方が多い現場ですね。長いこと撮影をしていれば、時にはピリッとする瞬間もあったりするものですけど、そういうこともないですから。優しい人ばかりです。
ドラマの内容はハードですけど、それとは対照的に……。
そういう面もあるのかもしれないですよね。ドラマが、命とか悲しい事件を扱っているので、現場は良い空気感じゃないといけないんじゃないか、と。もしかすると、そういうことを錦戸亮くんも感じているのかもしれないです。
科捜研メンバーも、いろいろな世代の方たちが集まっていますよね。でも、普段から仲が良いですよね。
そうですね。だからってベタベタするわけでもないですし。スタッフのみなさんとも距離感が近くて良い感じだと思っています。
相楽というキャラクターを演じるにあたって特に意識されたことは?
最初に監督から言われたのは、真野に対して反感を持っている、という部分ですね。与えられた仕事をきちんとこなすのが科捜研の仕事だと思っている男なので。だから、真野に対しては当たりも強めでいこうかな、とは思っていました。ただ、序盤からそれほどたくさん絡むわけでもなかったので、ポイントポイントで……。でも、船越英一郎さん演じる虎丸さんも割とそういうタイプじゃないですか。そういう人ばかりになると鬱陶しいな、と思ったので、その辺のさじ加減は監督と話し合いながらやりました。
第4話の相楽のお兄さんの事件が、真野との距離感を変えることになったわけですが……。
そうですね。あの事件をきっかけに近づいたので、最初のころのような「何なんだ、アイツ!」みたいな感じはもうないですね。いまは、ただのフラットな人です(笑)。まあ、兄貴の事件があったときに、みんなの前で散々怒ったり泣いたりして自分の気持ちを吐露してしまったら、自分の中でもこんがらがっていたものがほどけたりもするだろうし、楽になる部分もあるだろうから。だから、ここから先はあまり考えすぎずに、周りのメンバーと仕事を頑張る、というフラットなところにいればいいのかな、と思っています。
毎回泣かされています。4話の山崎さんにも泣かされました。
ありがとうございます(笑)。「月9」でこんな重い話をやって……。でも、良いですよね。ここから先は真野の事件ですからね。あれをどう解決していくか。それは事件そのものだけじゃなく、真野の心の部分でもありますからね。
実際にセットに入って、科捜研ドラマなりの発見みたいなものはなかったんですか?
正直、鑑定してないので(笑)。もう少し、真野とノンナ(新木優子)だけに頼らずに、僕とか英里(岡崎紗絵)ちゃんとか市原(遠山俊也)さんも協力できたらな、と思っているんですけどね(笑)。いかんせん、鑑定が回ってこない。臨場も行きたいですよ!
相楽さんたちのロケは居酒屋シーンだったり……。
早朝のね(笑)。居酒屋のロケって早いんですよ。朝の9時過ぎには撮影が終わったりするんですけど、もう気持ちは飲みたくなっているんですよ。芝居とはいえ酒っぽいものを飲んでいるし、つまみも目の前にしているから(笑)。「飲みたいけど、まだどこも店やってないな」って遠山さんとか、沖田役の加藤虎ノ介くんと話していて。虎ノ介くんとは同い年だし、前に一緒に仕事をしたときはよく飲んでいたので、飲みに行きたいと思っているんですけど、そのタイミングがないから。
真野役の錦戸さんと実際にお芝居をされてみての印象は?
久しぶりなんですよね、ドラマで共演するのは。それよりもバラエティーで、関ジャニ∞としての錦戸さんの方が仕事では一緒だったりするんです。だから、役者としての錦戸さんとこんなにがっつり絡んだのは初めてなんですけど、安定しているというか落ち着いているか、どっしりとしていますね。主演だからって気負っているわけではなく、凄くナチュラルな感じでいるので、現場でも話しやすいんですよ。器なんですかね、主演を張る、という人間の。だから、安心しますね。それこそ4話のときも、僕がワーワー攻めていく感じだったんですけど、「この人だったら(お芝居で)何をやっても大丈夫だろうな」という安心感があったんです。彼の持つ空気感の中で、好きなようにやらせてもらった感じはありましたね。
それは役者さんならではの感覚かもしれないですね。
そうなんですかね?全部受けてくれるんですよ。僕もつたないので毎回同じことをできるわけじゃないんですけど、何をしてもちゃんと彼のところに向かっていくような感覚はありましたね。
この先、ドラマはどう展開していくんでしょうか?
僕も、結末がどうなっていくのかは知らないんです。原作も終わってないですしね。できれば、すっきり……まあ、過去の話だからすっきり、ということはないんでしょうけど。僕の中の理想としては、科捜研の一員として、最終回には真野に飲み会に来てほしい、というのはありますね。あの居酒屋に1回も来てくれてないですからね。そういうシーンがあることが、僕の理想です。
最終回の最後のシーンでもいいですよね。
そこでそのまま打ち上げでもいいんじゃないかな?(笑)。虎丸さんたちもみんな来て、打ち上げやって、「めでたし、めでたし」ということで。

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