
- 『黄昏流星群〜人生折り返し、恋をした〜』は、どのような作品だと思いますか?
- 最初に企画を聞いた時は、『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』のような少しドロドロした物語なのかな?と、いう印象がありました。また、原作では美咲や真璃子は性格がキツい感じに描かれていたので、ドラマではどうなるんだろうと思いました。でも、先の台本を読み進め、美咲を演じていくうちに、これって意外とピュアなラブストーリーなのかも…と、思うようになりました。それぞれの登場人物が間違っているというか、恋人や家族を裏切るような恋をしています。だけど、本気で人を好きになる想いは、みんな素直で正直なんです。波乱の展開ではありますが、年齢を重ねても青春時代のように燃えるような恋が描かれています。家族や恋人がいるのであれば、肯定はできませんけど(笑)。
- 美咲も、そんな恋愛に絡んで行きますね。
- そうなんです。4話までは、完治(佐々木蔵之介)の不倫なんてあり得ない、私は春輝(藤井流星)と結婚するんだから!とか偉そうに言っていたのに、おまえもか!って(笑)。ドラマを見て下さっている方々も引っくり返ってしまうような展開です。ここから、ますますスピード感が増して盛り上がって行きます。

- では、美咲はどのようなキャラクターと捉えていらっしゃいますか?
- 台本では、すごく精神年齢が高い大人の女性として描かれていると思います。そんな中に、私は子供っぽさも感じます。言っていることは正論が多いのですが、心の奥には父親(完治)にもっとかまって欲しい、家族を見て欲しい、甘えたい感情がたくさん詰まっていると思います。母親(真璃子)には迷惑をかけたくないって考えているんですけど、やっぱり一人娘な我が儘な感情も残っていて…大人にはなりきれていないんです。
- だから、包容力のある年のかけ離れた男性と?
- 父親に対するコンプレックス…美咲は父親が大好きで、もっと甘えたかったのかもしれません。
- 佐々木蔵之介さん、真璃子役の中山美穂さんの印象は?
- 美穂さんは、クランクイン前から“お母さん”と呼ぶようにしていました。美穂さんも私を“みぃちゃん”と、撮影の合間も呼んで下さるので、本当のお母さんみたいな? 優しく包んで下さる存在でした。蔵之介さんはお父さんというイメージ以上に、役者の大先輩としてたくさんのアドバイスを戴きました。最初はあまりお話が出来なかったのですが、収録が進むにつれて自分からお芝居のことなどを聞けるようになって。そんな私の質問をきちんと受け止めて返して下さるのがありがたかったし、とても嬉しく勉強になりました。

- 役の上ではありますが、佐々木さんの完治と中山さんの真璃子は素敵な夫婦に見えますよね?
- そうですね。私も美咲を演じていて、お二人の本当の子供のような気がしてきて。私の顔も蔵之介さんと美穂さんにここが似ているとか、勝手に思ったりしました(笑)。もともとは素敵な家族だと思うんですけど…この先はもう、どうなるか分からない展開になっていますから。
- 収録現場の雰囲気はいかがでしたか?
- 和気藹々としながら、しっかり進んでいく落ち着いた大人な現場でした。印象的だったのは、蔵之介さんや美穂さん、黒木(瞳)さんが撮影ギリギリまで監督さんとシーンについて語り合う姿が多かったことです。台詞の喋り方や間などを確認したり修正したり…私はずっと側で聞き耳を立てていられたので、とても勉強になりました。
- 視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。
- いろいろな世代の方にご覧いただける作品だと思います。最初にも言いましたが、ドロドロとしがちな恋愛の形の中にピュアな面がクローズアップされてくるような不思議な感覚になっていただけるんじゃないでしょうか。回を追うごとに爆弾みたいな展開もありますし(笑)、最後まで通してご覧になるとより楽しめると思います