インタビュー

『黄昏流星群〜人生折り返し、恋をした〜』の台本を最初に読まれた時は、いかがでしたか?
原作はたくさんのストーリーがあって、それぞれ映画化やドラマ化されているので、まずどのストーリーを切り取ってドラマにするのか楽しみでした。そして、今回、私が演じる冴は、息子の春輝(藤井流星)が婚約者の母親を好きになってしまうという役でした。冴自身は後半になって、それを知るんですけど…複雑な役だと思いました。でも、冴自身は恋愛関係には巻き込まれないようなので少しホッとしました(笑)。
完治(佐々木蔵之介)を中心とする大人の恋愛が描かれますが。作品全体の印象はいかがでしたか?
少し前の原作ですが、いつの時代でもどこかでありそうな恋愛が描かれています。恋愛はそういうものかもしれませんし、今作で紡がれるそれぞれの恋愛もとても面白い深い関係として描かれていると思います。
冴はどのように演じようと思われましたか?
本当にいろいろな家族の人たちが絡むストーリーです。親にもそれぞれに違いがありますよね?そんな親たちの中で、冴は子供との距離が近すぎて、もしかすると子離れ出来ていないのかもしれないですね。そして、冴は息子の春輝と居る時間以外は孤独に過ごしてきた雰囲気も感じるので、そんな母親、家庭の雰囲気を出せれば良いと思いました。
特に考えられた点はございますか?
台本に描かれている通りに演じることです。例えば、“私(わたし)”を“わたくし”というセリフなども台本に描かれているので…。
上流家庭のイメージですね。
そうですね。ちょっと昭和を感じさせるような?良き昭和の上流家庭を漂わせています。
麻生さんご自身が冴に共感できる部分は?
“子離れ出来ない親”というのは、以前から良く聞いていました。そして、私も実際に子供を持つと、“これは親たち共通のテーマなんじゃないかな?”と思いました。子供は大人になると勝手に離れて行きますが、親にしてみれば子供は永遠に気になる存在です。子供よりも親の方が離れることが出来ないんですね。
父親より母親の方が、その傾向が強いかと…。
それは不思議な感じで、頭では理解していても、子供に対して抱く“自分の分身的な思い”は母親の方が大きいかもしれません。子供がいると楽しいこともたくさんあるけど、子離れのような試練もたくさんあるということです。
収録現場の雰囲気はいかがでしたか?
私は収録には途中から参加したんですけど、出演者はベテランの方が多く、監督も以前ご一緒したことのある方たちなので、自然に現場に入れました。撮影の合間もリラックス出来る空間でした。
春輝役の藤井さんはいかがでしたか?
可愛い方ですね。そして、本当にどんなシーンでも絵になるような格好良さも持ち合わせていらして。どんな子供でも離れることが出来ないのに、あんなに格好良い息子だったらご両親もさぞかし心配でしょう(笑)。
佐々木さんはいかがでしたか?
蔵之介さんは以前ご一緒したことがあって、その時の雰囲気そのままでした。すごく真剣で一生懸命な方です。どんな役もキレ良く、格好良く、スマートに演じられるのは流石だなぁと思いましたし、ご一緒できてとても楽しかったです。
真璃子役の中山美穂さんは?
中山さんとは今回初めてだったのですが、私はずっと以前からテレビなどで拝見していましたのでオーラを感じました。綺麗な方なので見入ってしまいました。演技も完璧で隙がないというか…集中力なのでしょうか? やはりずっとトップを走られている方ですよね。そんな中山さんは真璃子役で、冴の前ではずっと耐える演技をされています。最終回に向かって、春輝を巡る冴と真璃子の関係がどう展開するのかも、お楽しみ下さい。

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