ヒストリー

第1回(1970)
男子 女子
優勝校:中大附(東京) 優勝校:岡崎女(愛知)
昭和45年3月24日、全国23地区から男女計48チームが集い、東京体育館での開幕で産声を今大会。現在と異なり、男女とも3チームずつによる予選リーグを勝ち上がった8チームによるトーナメントで初代王者を争った。
駒沢屋内球技場で行われた決勝は、のちに全日本入りする小林美穂や丸山孝、渋谷幸信を擁する中大附(東京)と崇徳(広島)との東西対決。中大附は体操出身の中村四郎監督によるスパルタ指導でかねてから「打倒・崇徳」に闘志を燃やし、セットカウント3-1で撃破。栄えある初代王者に就いた。その後、中大附は夏のインターハイ、秋の国体でも決勝で崇徳を下し3冠達成。その偉業達成の足がかりを築いた優勝だった。 岡崎女(現・人環大岡崎学園=愛知)が、手堅いレシーブとCクイックを切り札に勝ち上がると、インターハイ、国体2冠の四天王寺(大阪)を破り旋風を巻き起こした照国(現・鹿児島城西)を準決勝で退け決勝に。決勝では、のちにモントリオール五輪日本代表として金メダルを獲得する金坂克子を擁する習志野(千葉)相手に3-0のストレート勝ちして、栄冠を掴んだ。
第2回(1971)
男子 女子
優勝校:大商大附(大阪) 優勝校:高田(岩手)
はじめて前回大会の男女優勝校を加えた計48チームで争われ、男女ともに 東北代表の高校が大活躍する“みちのく旋風”が吹き荒れた。
リーグ戦から日大山形弘前工(青森)がベスト8に勝ち上がると、日大山形は準決勝で前回覇者・中大附をフルセットの末に逆転で下し決勝へ駒を進めた。
その日大山形と決勝を争ったのは、これまでインターハイ、国体で中大附、崇徳(広島)の引き立て役ばかりを演じ“万年3位”の異名が付けられていた大商大附(現・大商大高=大阪)。準決勝で宿敵・崇徳に逆転勝ちすると、決勝では志水健一主将の巧みなトスワークでコンビバレーを展開し、3-0のストレートで頂点に立った。
一風変わった練習と作戦で“アイデアバレー”と言われた高田(岩手)と、のちにモントリオール五輪金メダルメンバーの荒木田裕子(現・JVA女子強化委員長)擁する角館南(秋田)という東北対決。結果は、高田が粘る角館南を3-1で退けて初優勝を飾り、男女に吹き荒れた“みちのく旋風”のエンディングとなった。
第3回(1972)
男子 女子
優勝校:崇徳(広島) 優勝校:中津南(大分)
予選地区が増えたことにより、出場校も男女計62チームと大幅増。そのため今大会から予選リーグをなくしトーナメントのみでの開催となった。
第1回準優勝、前年の第2回はベスト4という上位争いの常連・崇徳(広島)が、今大会でも強さを見せた。順調に勝ち上がると、決勝では、前年準決勝で破れている連覇を狙う大商大附(現・大商大高=大阪)と対戦。常に上位を争うライバル対決は、大商大附に平均身長で6センチ差をつけられたが、手堅い守りから 切り返し、見事3対1で勝利。名将・吉川渉監督になってから初の日本一に輝いた。 第1回大会優勝の岡崎女(現・人環大岡崎学園=愛知)、粘りの安来(島根)を破って決勝へ進出した中津商(大分)が、中村(東京)と対戦。強力サーブと、のちにモントリオール五輪金メダルメンバーとなる高柳昌子らの活躍で3-0のストレート勝ち。初の栄冠に輝いた。
第4回(1973)
男子 女子
優勝校:大商大附(大阪) 優勝校:八王子実践(東京)
決勝は、前年と同じ大商大附(現大商大高=大阪)と崇徳(広島)というライバル対決。前年敗れた大商大附は、その後のインターハイ、国体と制し2冠を達成 していたが、3冠達成とならなかったリベンジに燃えた。主力の平均身長187センチという大型陣容で、鉄壁のブロックのもと力のバレーを展開。強豪・崇徳相手にストレート勝ちし、今大会2回目の優勝を果たすと、その後のインターハイ、国体制覇への道しるべを作った。 2年ぶり3度目の出場となった八王子実践(東京)が、前年4月に3年生の主力2人を外す新陣容で快進撃。のちの全日本エースとなった須藤佳代子を中心に、試合巧者の折原洋子、パワーの田島弘子の攻撃トリオで頭ひとつ抜け出した。決勝では紅一点指導者・片山照代監督の好采配が光った富岡東(徳島)にストレート勝ち。この年3冠を成し遂げる最初の栄冠を手にした。またこの優勝は、優勝5度と同校を高校バレー屈指の名門に育て上げた名将・菊間崇祠監督の初優勝でもあった。
第5回(1974)
男子 女子
優勝校:古河一(茨城) 優勝校:八王子実践(東京)
前年覇者で2度目の3冠に輝いた大商大附(現大商大高=大阪)が優勝候補No.1の呼び声が高かったが、その強豪を打ち破ったのが初出場の古河一。逆転に 次ぐ逆転で勝ち上がると、準決勝でその大商大附を撃破し決勝へ進んだ。決勝は同じく初出場初優勝を狙う直方(福岡)とのフレッシュな一戦。チームワークに長け、ひたむきに基本に忠実なバレーで戦った古河一は思い切ってサーブを散らし相手のコンビバレーを封じると、そのままストレートで直方を退け、はじめての頂点に立った 前年優勝で3冠を達成した八王子実践(東京)が超高校級エース須藤佳代子と山口敦子の頭脳的な攻撃で快進撃。準決勝で習志野(千葉)に逆転勝ちすると、決勝では初優勝を狙う博多女商(現・博多女=福岡)には、山口のドライブサーブ、須藤の重いサーブ、小宮保子の変化球サーブ、武田敦子の落ちるサーブなど サービスエースだけで11点を奪うなど、相手の守備を崩してストレート勝ち。男女通じ大会初の連覇を達成した。

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第6回(1975)
男子 女子
優勝校:崇徳(広島) 優勝校:就実(岡山)
国体3位の崇徳(広島)が力の山崎和仁、技のサウスポー・主将の早田功ら充実した陣容で優勝候補。順調に準決勝まで勝ち上がり、決勝は初優勝を狙う藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)と対決。三原正一のワンマンチームだった藤沢商に対し、崇徳は山崎、坂井裕二の強打、野村健二のブロックでリズムに乗る。のちに全日本男子監督となった寺廻太もしっかり脇を固める布陣で見事なストレート勝ち。第3回大会以来3年ぶりの優勝を飾り、その後3冠も達成した。 粘りが身上、拾って繋ぐ“普段着バレー”の就実(岡山)が実力を発揮。準々決勝では習志野(千葉)、準決勝ではのちロサンゼルス五輪銅メダルの三屋裕子擁する八王子実践(東京)をともにフルセットで下し決勝へ進出。中村(東京)との決勝では、“普段着バレー”を発揮し攻撃を必死に拾うと、セッター田中照子から、岡村美代子、徳武洋子の両エースが決める攻撃。ストレートでうれしい初優勝を飾った。
第7回(1976)
男子 女子
優勝校:大商大附(大阪) 優勝校:泉州(大阪)
前年覇者の崇徳(広島)と、そのライバル大商大附(現大商大高=大阪)の2強が中心。前年のリベンジに燃える大商大附は、崇徳のエース山崎和仁に的を絞り、実業団に胸を借りてブロックを強化。決勝での崇徳とのライバル対決では、山崎対策のブロックと、ジャンプ力ある足立晃主将を生かしたタテの時間差が奏功。4連敗中の崇徳をストレートで撃破し、3年ぶりの王座に就いた。 試合前「栄光に近道なし、栄冠に涙あり」と大声で鼓舞する姿がファンにも注目された、初出場の泉州(現・近大泉州=大阪)が快進撃。準決勝の強豪・博多女商(現・博多女=福岡)に逆転勝ちし決勝へ進むと、サウスポーエース2人を揃えた成安女(現・京産大附高=京都)と対した決勝も、第1セットを奪われながら拾いまくる根性バレーで逆転。学校創立わずか3年で頂点に立った。
これで男女とも大阪勢が優勝。同一地域からのアベック制覇は大会史上初だった。
第8回(1977)
男子 女子
優勝校:弘前工(青森) 優勝校:博多女商 (福岡)
連覇を狙う大商大附(現大商大高=大阪)と崇徳(広島)、そして2強の前に前年の今大会、インターハイ、国体とすべて3位に甘んじた弘前工(青森)がビッグ3。そんな中で準決勝を争ったのは、崇徳を破った直方(福岡)と都城工(宮崎)、そして大商大附と弘前工だった。都城工は1年生・川北宗一郎の10メートルの天井まで届くサーブで連続8点を奪う活躍で初の決勝進出を果たすと、弘前工は佐々木宏、そしてのちにロス、ソウル五輪で日本の主軸を成した三橋栄三郎という両エースの活躍で天敵を撃破。決勝は初優勝を狙う都城工を寄せつけず、1回戦からの5試合すべてストレート勝ちという快挙で東北に初めて優勝旗を 持ち帰った。 戦前の下馬評を覆し、博多女商(現・博多女=福岡)が準決勝で前年覇者で花田光子を擁する泉州(現・近大泉州=大阪)にストレート勝ちすると、決勝は大阪女短附を破った就実(岡山)との大熱戦。一進一退の攻防はフルセットの末に博多女商が粘り勝ち。試合時間2時間40分に及ぶ、春高バレー史に残る激闘だった。
第9回(1978)
男子 女子
優勝校:藤沢商(神奈川) 優勝校:妹背牛商(北海道)
大商大附(現大商大高=大阪)、高知商長浜商工(滋賀)、宇部商(山口)が上位を争うと見られたが、その潰し合いの間隙を縫って浮上したのが藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)。準決勝は中学バレーの名選手を揃えた東洋(東京)に競り勝つと、決勝は高知商を圧倒した大商大附との一戦。センス抜群で、のちにロス五輪日本代表として活躍する古川靖志を中心にした“頭脳的バレー”で頂点を極めると、その後の3連覇という偉業に繋がっていった。 女子は“道産子旋風”が吹き荒れた。超高校級エース・吉野美津子ら名門・滝川江陵中の主力4人が中心となった妹背牛商(北海道)がその主役。関東遠征でチームを強化すると、中村(東京)との準決勝では、遠征での対戦を分析し、フェイント多用の揺さぶりをかけて決勝進出。松蔭(東京)を退けた宇都宮女商 (現・宇都宮文星女高=栃木)との決勝では、力強い全力サーブで相手の速攻を封じ完勝。北海道に初の優勝旗を持ち帰った。
第10回(1979)
男子 女子
優勝校:藤沢商(神奈川) 優勝校:香川(山口)
節目の大会でベスト4に残ったのは、前年優勝の藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)に、10年連続出場の大商大附(現大商大高=大阪)、準々決勝でのちのスター・川合俊一(現・JVA強化事業副本部長)擁する明大中野(東京)を下した東海大四(北海道)という実力3強と、創部6年目の伏兵・深谷(埼玉)。藤沢商は主将となった古川靖志をはじめ前年レギュラーが4人残り、準決勝では深谷に追い詰められながら、古川が第3セットだけで14点を挙げる活躍で逆転勝ちを果たす。決勝は大商大附との2年連続決戦となったが、ここでも古川が第4セットで8連続得点の大暴れを見せ、藤沢商が大会初の2連覇を達成。古川の輝きが際立った大会だった。 準決勝に前年Vの妹背牛商旭川実という北海道の2校が進出。北海道同士の決勝かと期待が集まったが、準決勝で鋭いコンビバレーを展開した香川(現・宇部フロンティア大附高=山口)が妹背牛商(北海道)をフルセットの末逆転して決勝へ。旭川実も成安女(現・京産大附高=京都)に破れ、ともに決勝進出ならず。そして迎えた決勝では、中原康江、三輪佐知子の両エースが打ちまくった香川が出場3回目で悲願の初優勝。山口県に優勝旗が渡った。

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第11回(1980)
男子 女子
優勝校:藤沢商(神奈川) 優勝校:成安女(京都)
優勝候補筆頭の直方(福岡)、前年のインターハイ覇者大商大附(現大商大高=大阪)と、のちロス、ソウル五輪代表の熊田康則擁する法政二(神奈川)が同ブロックで食い合う展開。そんな中で準決勝に進出したのは、大会3連覇を狙う藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)と岐南工(岐阜)、弘前工(青森)と習志野(千葉)の4チーム。藤沢商は前年までの主力が抜け苦しい戦いを強いられると、岐南工にあと2点で敗退まで追い詰められたが、そこから大逆転で決勝進出。するとここで楽になったか、初優勝を狙う習志野との決勝戦では、見違えるような戦いでストレート勝ち。前人未到のV3でバレー部創立50年目を祝った。 混戦の中、準決勝で前年優勝の香川(山口)と成安女(現・京産大附高=京都)という前年の決勝カードが実現。鋭いサーブを有効に用いた成安女がフルセットの末に逆転勝ちし前年の借りを返すと、決勝は八王子実践(東京)を破った2年前の準優勝校、宇都宮女商(現・宇都宮文星女高=栃木)との一戦。第1セット0-7から逆転でものにすると、そのまま波に乗ってうれしい初優勝。同校で校長も務める南元昭治監督は笑顔を見せた。 
第12回(1981)
男子 女子
優勝校:弘前工(青森) 優勝校:就実(岡山)
前年国体で優勝した大商大附(現大商大高=大阪)を弘前工(青森)、藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)が追い、宇部商(山口)、東洋(東京)が伏兵とされていた。その中から抜け出したのが弘前工。準決勝では藤嶺藤沢(神奈川)を15-2、15-2と圧倒し決勝へ進出。長浜商工(現・長浜北星=滋賀)を下した、のちの全日本メンバーで、ともにナショナルチーム監督を務める真鍋政義、植田辰哉らが名を連ねる大商大附との決勝戦ではフルセットの末に振り切り、第8回大会以来4年ぶり2度目の優勝を果たした。 高さの金岡美貞子、バネのある山崎美栄、左利きの宍戸恵子というバリエーションで揺さぶった就実(岡山)が頂点に立った。準決勝で妹背牛商(北海道)をフルセット で下すと、古川商(現・古川学園=宮城)を下した優勝候補No.1宇都宮女商(現・宇都宮文星女高=栃木)を相手に、3倍以上となる14本のサービスエースを決め完勝。高木直紀監督も「番狂わせ」と語る、第6回大会以来6年ぶりの優勝だった。
第13回(1982)
男子 女子
優勝校:藤沢商(神奈川) 優勝校:四天王寺(大阪)
前年のインターハイ準優勝で主力5人が残った東洋(東京)が優勝候補。それを前日本代表監督・植田辰哉、バルセロナ五輪代表の松田明彦のいた大商大附(現大商大高=大阪)と藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)が追う展開。しかし、1回戦で大商大附と藤沢商がいきなり激突すると、のちにNECで活躍する金子敏和のバックアタックを効果的に決めた藤沢商が勝利。準決勝では長浜商工(現・長浜北星=滋賀)を下すと、東海大四(北海道)を準決勝で下した東洋との決勝では、ここでも金子が大爆発。1セット獲られてからの連続3セット奪取で、2年ぶり4回目の春高優勝を果たした。 八王子実践(東京)、氷上農(現・氷上=兵庫)、そしてのちにロス五輪でエースとなった大エース・大谷佐知子擁した四天王寺(大阪)が3強を形成。しかし、八王子実践が古川商(現・古川学園=宮城)に1回戦で敗れると、その古川商は準決勝で就実(岡山)に苦杯。もう一方では、四天王寺が氷上農を下して初の決勝進出を果たすと、決勝ではブロックだけで12ポイントを上げた大谷の活躍で就実を突き放し、ストレート勝ち。これまでインターハイ、国体で計18回優勝しながら、春高だけは勝てなかったという名門が、6回目の出場でついに覇権を奪った。
第14回(1983)
男子 女子
優勝校:東亜学園(東京) 優勝校:八王子実践(東京)
コンビバレーの大商大附(現大商大高=大阪)、まとまりの直方(福岡)、大型化を遂げた技の岐南工(岐阜)、前回3位の東海大四(北海道)が中心と見られていたが、優勝旗を手にしたのは、ノーマークの伏兵だった東亜学園(東京)。ケガ人が続出したことから、サーブで崩しフェイント多用という揺さぶりバレーを余儀なくされたが、これが奏功。2回戦で宇部商(山口)にフルセット勝ちすると、準決勝では優勝2回の強豪・弘前工(青森)を下して決勝へ進出する。浜松湖東(静岡)を退けた直方(福岡)との頂上決戦は、1セット目を奪われたが、多彩なサーブと頭脳的揺さぶりで逆転優勝。この戦いぶりから“ミラクル東亜”と呼ばれ、このフレーズは後世に継がれていく。 前年のインターハイ、国体王者の八王子実践(東京)が、のちにロス五輪出場の宮島恵子と中野照子の両エース、セッターの柿沼直子主将、サウスポーの新橋結佳という、前年からの主力4人を残し頭一つ抜けた状態。準決勝で水戸大成女(茨城)を一蹴すると、旭川実(北海道)を下した氷上農(現・氷上=兵庫)との決勝も圧倒。男子の東亜学園とともに、2度目の同都道府県チームのアベック優勝となった。 
第15回(1984)
男子 女子
優勝校:崇徳(広島) 優勝校:四天王寺(大阪)
2メートルを超える大型選手のチームが注目を浴びた。のちにソウル五輪へ出場する蔭山弘道擁する習志野(千葉)と、バルセロナ五輪に出場し、全日本コーチを務めた大竹秀之の法政二(神奈川)はともに高さを生かしたバレーを展開し、準決勝進出。習志野は準決勝で優勝候補の崇徳(広島)に屈したが、法政二は高輪(東京)相手に快勝し、決勝へ進んだ。すると決勝は法政二がエース菅野幸一郎(現・東レ女子監督)の活躍で2セット連取。悲願の初Vへ王手をかけたが、崇徳はヒザの故障を即効性の痛み止めで抑え出場したエース・村住敏宏が執念のプレー。奇跡の大逆転で3回目の優勝を飾った。 戦前は、のちに全日本で活躍する大林素子、高橋有紀子らの八王子実践(東京)と四天王寺(大阪)に注目が集まったが、大会がはじまると俄然注目されたのが、現在は解説、タレントとして知られる共栄学園(東京)の益子直美。準決勝、八王子実践との東京対決では、当時珍しかったバックアタックとジャンピングサーブで相手を崩し圧倒。八王子実践の連勝記録を105でストップさせると、扇城(現・東九州龍谷=大分)を下し決勝へ進んだ四天王寺に敗れはしたものの、その美貌と躍動感あふれるプレーは多くのファンをとりこにした。

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第16回(1985)
男子 女子
優勝校:習志野(千葉) 優勝校:古川商(宮城)
15年を過ぎ、これまでの東京体育館から国立代々木競技場へ舞台を移して行われた。
202センチの大竹秀之を筆頭に、平均身長187センチという大型チームの法政二(神奈川)が優勝候補筆頭。これを蔭山弘道を持つ習志野(千葉)と技の東亜学園(東京)、東海大四(北海道)が追った。事実上の決勝といわれたのが準決勝の習志野対法政二。2メートルの蔭山をセンターに据え、相手エース菅野幸一郎(現・東レ女子監督)と勝負させたのが奏功し、フルセットの末逆転勝ち。浜松西(静岡)を下した東海大四との決勝では見事なストレート勝ちで、初優勝を飾った。 八王子実践(東京)と、2連覇を狙う四天王寺(大阪)、前年国体優勝の古川商(現・古川学園=宮城)が3強。そこから抜け出したのは地元の東北福祉大相手に練習を積み実力をつけた古川商だった。準決勝で愛泉(大阪)を退けると、決勝では大林素子、高橋有紀子ら、のちの全日本で活躍するエリート選手を擁した八王子実践を相手にストレートでの圧勝劇。名将・国分秀男監督が宙を舞い、「雑草軍団がエリートに勝った」と表現された。
第17回(1986)
男子 女子
優勝校:藤沢商(神奈川) 優勝校:古川商(宮城)
月岡裕二の巧打を中心に切り返す藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)と、清水克彦らサウスポートリオと、のちにバルセロナ五輪代表となる成田貴志らのコンビバレーを展開する東海大四(北海道)が頭一つ抜けた状態。両チームが順当に決勝に進出すると、藤沢商はレシーブで勝り、エース月岡が攻撃、ブロックに奮闘。一人で13点を挙げる活躍を見せセットカウント3-1で快勝。4年ぶり5度目の優勝を飾った。 就実(岡山)、扇城(現・東九州龍谷=大分)、氷上(兵庫)、中村(東京)がトップ集団。それを古川商(現・古川学園=宮城)、共栄学園(東京)、旭川実(北海道)らが追い上げグループと見られていた。しかし、この中から最後に残ったのは古川商。他校のつぶし合いに乗じ、準決勝ではのちにアメリカ国籍を取得し、同国代表としてバルセロナ五輪銅メダリストとなった堀江陽子率いる中村(東京)を下すと、決勝では旭川実相手にブロックで圧倒。雑草バレーで2連覇を達成した。
第18回(1987)
男子 女子
優勝校:東海大四(北海道) 優勝校:扇城(大分)
前年準優勝の東海大四(北海道)と同3位の深谷(埼玉)、スピードバレーの九州産業(福岡)がビッグ3。しかし同ブロックで準々決勝までにつぶし合いになると、勝ち残ったのは東海大四。決勝では美里工(沖縄)を破った藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)を南由紀夫、清水克彦、成田貴志らの活躍でシャットアウト。2連覇を阻みリベンジを果たすとともに、3年連続の決勝で悲願の頂点に立つと、その後のインターハイ、国体も制し、初の3冠に輝いた。 前年メンバーが多数残った扇城(現・東九州龍谷=大分)、前年のインターハイ、国体王者の氷上(兵庫)と、八王子実践(東京)、旭川実(北海道)が4強と見られていたが、その中で勢いに乗ったのが扇城。のちにアトランタ五輪メンバーとして活躍する永富有紀を切り札に、速攻、タッチ攻撃を絡めた揺さぶりで勝ち上がると、準々決勝で氷上を、準決勝で増穂商(山梨)を一蹴。決勝では大阪女短大附(現・大阪女短大高)をわずか44分で完勝。失セット0の完全優勝を果たし、黄金時代到来を印象づけた。
第19回(1988)
男子 女子
優勝校:崇徳(広島) 優勝校:旭川実(北海道)
勢力図は前年のインターハイレギュラー5人を残す崇徳(広島)を筆頭に、大型チームの法政二(神奈川)、サウスポー2人の直方(福岡)が追い上げる展開、足利工大附(栃木)、のちの全日本で中心となる2メートルの南克幸擁する宇部商(山口)、東亜学園(東京)がダークホースだった。そして開幕するや、際立ったのが 崇徳の強さ。準決勝では1年ながら“天才児”と呼ばれた本多洋が攻守で活躍し、法政二に競り合い勝ちすると、(兵庫)との決勝でも3-0のストレートで圧勝。藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)に次ぐ4年ぶり4度目の優勝を飾った。 前年国体2位の氷上(兵庫)と速い切り返しが持ち味の旭川実(北海道)が順当に勝ち進み、準決勝で対決。粘り強さを発揮し逆転勝ちした旭川実は、決勝でも熊本信愛女(熊本)を押し切って初優勝。創部24年、第9回大会の妹背牛商以来となる北海道女子の優勝で、のちに小田急やJTなどでも監督を務めた一柳昇監督の教えが結実した瞬間だった。 
第20回(1989)
男子 女子
優勝校:足利工大附(栃木) 優勝校:順心女学園(東京)
平成の新時代を迎えた20回記念大会。この年から地区大会を廃止し、全国都道府県代表(東京、北海道は男女各2校)に前回覇者、開催地代表の男女102校を集め行われた。
深谷(埼玉)、法政二(神奈川)、崇徳(広島)、宇部商(山口)らの先頭集団を、東亜学園(東京)、足利工大附(栃木)が追う戦国時代を抜け出したのは足利工大附。5セットマッチとなった準決勝では市立船橋(千葉)を3-0のストレートで圧倒すると、準決勝で都城工(宮崎)を退けた東亜学園との決勝では、広沢泉の強打、植松崇広のブロックが炸裂し3-0のストレート勝ちで優勝。就任25年目の久次清司監督50歳の誕生日を最高の形で祝った。 女子も男子同様に混戦模様。インターハイベスト8の主力5人が残る川越商(埼玉)を中心に、古川商(現・古川学園=宮城)、帝国女(現・大阪国際滝井=大阪)、順心女学園(東京)、九州文化学園(長崎)の争いが濃厚だった。そしてこの混戦を勝ち残ったのは高さとスピードの順心女学園。準決勝では古川商をフルセットの末、初のラリーポイント勝負を粘り勝ち。勢いに乗ったチームは、地元・麻布の商店街から終結した大応援も手伝い、決勝では名門就実を圧倒。大正7年の創部以来72年目で手にした初栄冠だった。

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第21回(1990)
男子 女子
優勝校:市立船橋(千葉) 優勝校:八王子実践(東京)
戦力アップ著しい深谷(埼玉)と、まとまりの市立船橋(千葉)、そして東北(宮城)、鎮西(熊本)、都城工(宮崎)が実力5強とみられた。この中から初の栄冠へ突き進んだのが市立船橋。金沢圭介、飯田忠輝の1年生エースを中心に、新チーム結成後唯一負けていた深谷を準々決勝をストレートで破ると、準決勝ではブロック陣の活躍で東海大四(北海道)に競り勝ち。清風(大阪)を下した東北との決勝戦では、1セット目を奪われ、第2セットも0-5とリードされたが、ここから逆転勝ち。スポーツに力を入れ始め強豪に変貌した同校が初めて優勝旗を手にした。 圧倒的な力を見せたのが八王子実践(東京)。世界ユースで活躍した主砲で、のちに全日本のエースとなる多治見麻子を擁し、順当に準決勝へ。準決勝はのちに全日本入りする坂本久美子の博多女(福岡)にフルセットの末粘り勝ちすると、八王子実践と双璧といわれた共栄学園(東京)を破った扇城(現・東九州龍谷= 大分)との決勝では、多治見がアタック、ブロック、サーブと大車輪の活躍。ストレートの圧勝で、7年ぶりの優勝を手にした。
第22回(1991)
男子 女子
優勝校:花園(京都) 優勝校:氷上(兵庫)
東亜学園(東京)がVに最短距離も、大会で一番の輝きを放ったのはダークホースの花園(京都)。主力の平均身長が176センチと、決して大きくなかったが、のち全日本に選ばれ、現在はビーチバレーで活躍する西村晃一が主将として引っ張り、2回戦で前回覇者の市立船橋(千葉)を撃破。準決勝では名門東海大四(北海道)を退け決勝へ進む。決勝の相手は、V候補筆頭でのちの全日本メンバー・細川延由が中心の東亜学園(東京)。しかしここでも躍動した花園は、コンビバレーで大型チームの相手を圧倒。かつては全国ワーストと言われた京都に初の日本一をもたらした。 前回2位の扇城(現・東九州龍谷=大分)を筆頭に、前回優勝の八王子実践(東京)、旭川実(北海道)、大阪女短大附(大阪)、氷上(兵庫)が5強も、ここから勝ち上がってきたのが名門・氷上。準決勝では八王子実践をストレートで下すと、成安女(現・京産大附高=京都)を破り決勝へ進んだ大阪女短大附との試合では、全力サーブが奏功し、第1セットを15-0でスタートすると、そのままストレート勝ち。これまでインターハイ2回、国体3回優勝も、この大会は2位が最高だった名門が大願成就となった。
第23回(1992)
男子 女子
優勝校:東海大四(北海道) 優勝校:帝国女(大阪)
国体2位の主力を残した東海大四(北海道)と関東一の足利工大附(栃木)、世界ユースで活躍した大砲・大森陽祐を擁する岡谷工(長野)、都城工(宮崎)が4強とみられていた。ここから勝ち上がったのが東海大四。V候補激突となった3回戦の岡谷工戦では1セット失ってからの逆転勝ち。準決勝では足利工大附にブロックと守りで差をつけストレート勝ちすると、決勝も飯島寛輝、石川賢の両エースを中心に得意のコンビバレーが炸裂。5年ぶりに王座へカムバックした。 2連覇を目指す氷上(兵庫)、国体2位の主力を残し巻き返しを図る扇城(現・東九州龍谷=大分)、前年のインターハイ、国体2冠の帝国女(現・大阪国際滝井=大阪)が3強。それに伏兵の九州文化学園(長崎)、八王子実践(東京)らが追い上げる展開だった。ここから凱歌をあげたのが帝国女。現在、Vプレミアリーグ・岡山シーガルズ総監督の河本昭義が監督、ミュンヘン五輪金メダルエースで、全日本男子監督も務めた大古誠司の娘・麻由美がエースで主将を務めたチームは、準々決勝で扇城をフルセットで下すと、準決勝の九州文化学園に圧勝。決勝の氷上との頂上決戦も3-1で快勝。初めて“春の女王”の座に就いた。
第24回(1993)
男子 女子
優勝校:釜利谷(神奈川) 優勝校:八王子実践(東京)
今大会最長身197センチの渡貫健三をはじめコマが揃った釜利谷(神奈川)に、東亜学園(東京)、足利工大附(栃木)に、鎮西(熊本)、崇徳(広島)が5強。ここから勝ち上がってきたのが、準決勝で岡谷工(長野)に逆転勝ちした釜利谷と、のちに全日本やビーチバレーで活躍した朝日健太郎を擁し、準決勝で東亜学園を破った鎮西。決勝は渡貫と朝日という両エースが一歩も引かない激しい戦いだったが、先んじたのは釜利谷。セットカウント3-1で勝利し、開校9年目の栄光を掴んだ。 一人のヒロインの登場が大会を沸かせた。開幕前に全日本入りが発表された1年生・中野由紀(南寝屋川=大阪)で、身長183センチ、最高到達点312センチの高さから繰り出す高校生離れしたスパイクに守りも抜群。その愛らしいルックスもあり、中野の試合は1回戦から沸きに沸いたが、最後は3回戦の扇城(現・東九州龍谷=大分)戦で敗退。しかし113本ものスパイクを放ちながら力尽きた姿がファンの共感を呼んだ。優勝争いで中心になったのは八王子実践(東京)。1回戦の市立船橋(千葉)に最終セット0-8から逆転勝ちすると、伏兵・志度(香川)、アトランタ、アテネ五輪に出場した大懸(成田)郁久美擁する旭川実(北海道)にも競り勝ち、その後も備前夕子、田村真由実の両エースが活躍。5度目の栄冠に輝いた。
第25回(1994)
男子 女子
優勝校:東海大四(北海道) 優勝校:大阪国際滝井(大阪)
四半世紀を迎えた記念大会は神奈川と大阪が1枠増え、男女計106校で争われた。
国体の主力3人を残した東海大四(北海道)、藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)、V2を狙う釜利谷(神奈川)、岡谷工(長野)が4強と言われたが、順当に準決勝に残ってきたのは東海大四と岡谷工、そして強豪・東亜学園と、のちに全日本、海外で活躍する加藤陽一の大分工(大分)。東海大四は逆転で岡谷工に競り勝つと、東亜学園は加藤を封じ決勝へ。強豪同士の決勝は東亜学園が第1セットを先取したが、最後は東海大四がデュースの末に突き放し、2年ぶり3度目の王座に就いた。 氷上(兵庫)、共栄学園八王子実践(ともに東京)が3強も、勝ち上がってきたのは、V2狙う八王子実践と大阪国際滝井(大阪)、そしてのちに全日本で活躍する大村加奈子の北嵯峨(京都)と満永ひとみの九州文化学園(長崎)の4校。準決勝は大阪国際滝井が北嵯峨相手にフルセットの末粘り勝ちすると、もう一方では、九州文化学園が高さで八王子実践を圧倒。決勝へ進み初優勝を狙う。しかし決勝で笑ったのは大阪国際滝井。サーブを散らして揺さぶると、執念のフルセット勝ち。2年ぶりにタイトルを奪還した。

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第26回(1995)
男子 女子
優勝校:深谷(埼玉) 優勝校:共栄学園(東京)
年明け早々に起きた阪神大震災の影響で兵庫県予選が中止され、男子の神戸弘陵学園と女子の氷上が史上初めて推薦出場。開会式では全員で黙とうを捧げ大会が開始された。
大会前から鎮西(熊本)が優勝候補筆頭、加えて足利工大附(栃木)、東北(宮城)、清風(大阪)が4強とみられたが、ふたを開けてみると準決勝まで残ったのは東北のみ。その東北も準決勝では鎮西を破り勢いに乗る深谷に敗れると、もう一方のブロックでは日川(山梨)を下した大商大高(大阪)が決勝へ進出した。そして決勝で躍動したのは深谷。サーブで崩しブロックという勝ちパターンに持ち込み、追いすがる名門を一蹴。茂木進一監督いわく「よくてベスト8くらい」と踏んでいた無欲さが、ついにチームを春高の頂点へチームを押し上げた。 のちにVリーグでも活躍した熊倉由美、温水麻子、戸井田美紀ら前年インターハイ優勝時の主力4人を残す共栄学園(東京)が優勝候補最右翼。大会でもその下馬評どおりに突き進んだ。準々決勝で扇城(現・東九州龍谷=大分)を退け、準決勝では姉妹校の春日部共栄(埼玉)を撃破。そして史上初の東京同士の決勝となった八王子実践との戦いでは、序盤リードされるも鮮やかなストレート勝ちを飾り、9回目の出場でうれしい初優勝。同学園を率いて37年、この年限りで勇 退する山城正夫総監督の花道を最高の形で飾った。
第27回(1996)
男子 女子
優勝校:鎮西(熊本) 優勝校:古川商(宮城)
イメージソングを歌う人気アイドルグループ・V6が開会式に登場。大会は序盤から大いに盛り上がった。
優勝候補筆頭は、前年インターハイ覇者で、世界ユースのベストスコア賞を受賞した諸隈直樹と浦部真佳の鎮西(熊本)。前年優勝の深谷(埼玉)、大商大高(大阪)が対抗と見られていた。しかし大会がはじまるや、圧倒的な強さを印象づけたのはやはり鎮西。1セットも落とさず勝ち進むと、福岡大大濠(福岡)との準決勝もストレート勝ち。準決勝で深谷との“強豪対決”を制した大商大高との決勝では、2セット連取して迎えた第3セットで0-6とリードされるも、ここから15点を連取してストレート勝ち。1セットも落とさない完全優勝で大会初優勝を飾った。 大会前から本命不在と言われた混戦ムードも、古川商(現・古川学園=宮城)、前年のインターハイ、国体準優勝の扇城(現・東九州龍谷=大分)、のちの全日本センター宝来真紀子擁する三田尻女(現・誠英=山口)、淑徳学園(東京)という強豪が同ブロックに集まったため、ここから抜け出したチームがV争いの中心と見られた。そして、ここから抜け出したのは高橋めぐみ、板垣紘子、大沼綾子という、のちにVリーグでも活躍した身長180センチ台の1年生に、のちに “かおる姫”と呼ばれるヒロイン菅山かおるとタレントも豊富だった古川商。当時の全日本女子の平均身長を3センチ上回る同179センチで“ドリームガールズ”と呼ばれたチームは、決勝戦でも、準決勝で仁木希のいた奈良白藤(現・奈良女子)を下した熊本信愛女(熊本)を圧倒。「春高では長身チームは勝てない」と言われたジンクスを破った。
第28回(1997)
男子 女子
優勝校:鎮西(熊本) 優勝校:四天王寺(大阪)
本命不在で、どこが勝っても不思議でない群雄割拠の中、連覇を目指す鎮西(熊本)、東海大四(北海道)に、平均身長188.7センチという超大型チームの釜利谷(神奈川)と岡谷工(長野)という、強豪校がベスト4へ名乗りを上げた。そんな中、最後まで勝ち残ったのは、前年までのVメンバーが抜け、4校中最もノーマークに近かった鎮西。「しつこく拾って相手を自滅させる」という戦いを続け、準決勝で東海大四を退けると、決勝でも高さの釜利谷相手にレシーブで拾うゲームを進め、3-1で粘り勝ち。男子では第9回から3連覇した藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)以来2校目となる連覇を達成した。 男子とは対照的に、女子は前年のVメンバーが4人残った古川商(現・古川学園=宮城)と、中学時代に全国制覇したメンバーが中心の四天王寺(大阪)の2校が大方の予想通り勝ち進む。ともに1セットも失わず準決勝へ進むと、古川商は桐生西(群馬)を、四天王寺は仙台育英(宮城)をストレートで下し決勝へ進んだ。
すると決勝は、まれに見る大激戦。高橋めぐみ、板垣紘子、大沼綾子、金田智子という4人の180センチ超選手を揃えた高さの古川商と速さと粘りの四天王寺。異なる2つのバレースタイルがぶつかったが、この2時間弱の戦いを制したのは四天王寺。第15回大会以来となる、3度目の頂点に立った。
第29回(1998)
男子 女子
優勝校:岡谷工(長野) 優勝校:四天王寺(大阪)
1996年のワールドグランプリから試験的に導入されていた、守備専門選手を置く「リベロ制」が今大会で初採用。プレーや戦術にどのような影響を及ぼすか注目が集まった。
優勝争いは、春高史上最身長206センチの坂本卓司を中心に強力なブロックを武器にした大型チームの岡谷工(長野)と、深谷(埼玉)の2強に絞られていたが、両校は2回戦で激突。“事実上の決勝戦”と呼ばれた戦いを岡谷工が制すると、西原(沖縄)との準決勝もストレート勝ち。準決勝で山形南(山形)を下し、初の決勝進出を果たした秦野南が丘(神奈川)との決勝でも、高さの坂本に、現在全日本でも活躍するエースの松本慶彦、中谷宏大らの活躍でストレート勝ち。悲願の初優勝を果たした。 優勝候補は、前年の覇者・四天王寺(大阪)を筆頭に、成徳学園(現・下北沢成徳)と九州文化学園(長崎)の3校。中でも連覇を狙う四天王寺は3回戦で九州文化学園を圧倒すると、準決勝は、のちにVリーグで活躍する榛沢舞子、1年生・落合真理の成徳学園にもストレート勝ちし、順当に決勝へ進んだ。一方のブロックから勝ち上がったのは、前年までの“ドリームガール”たちが抜け、新しいチームとなった古川商(現・古川学園=宮城)。現在はビーチバレーで活躍する西堀健実がセンター、双子の妹育実がセッターと中心を担い勝ち上がると、決勝は前年と同じカードになった。しかし決勝は、四天王寺が圧倒して返り討ち。昨年の春高からインターハイ、国体と合わせた4連勝を飾った。
第30回(1999)
男子 女子
優勝校:岡谷工(長野) 優勝校:古川商(宮城)
30 回目の節目となった大会は、本命不在の混戦模様も、全日本ユースにも選ばれた柴田恭平擁する深谷(埼玉)と、前年のインターバル覇者である大商大高(大阪)の上位争いかと思われた。しかし準決勝を戦ったのは、大商大高と古豪・法政二(神奈川)、そして、前年のVメンバーが抜け苦しいと思われた岡谷工(長野)と西原(沖縄)という4チーム。ここから岡谷工と大商大高が決勝へ進むと、岡谷工は壬生義文監督の息子でセッターの裕之が活躍。スター選手不在も日本一とも言われる練習量で男子史上3校目の大会2連覇を達成した。 前年に1年生中心で準優勝した古川商(現・古川学園=宮城)と16歳で全日本入りしたエース落合真理を擁する成徳学園(現・下北沢成徳=東京)が2強と言われた。しかし、決勝へ進出したのは古川商と、ノーシードながら九州文化学園(長崎)、旭川実(北海道)、八王子実践(東京)、四天王寺(大阪)と並みいる強豪を倒した水戸大成女(茨城)。1セット目は水戸大成女が奪ったが、2セット目からは古川商が徐々に地力を発揮。前年に続き主力の健実・育実の西堀ツインズと三好春奈らの活躍で、前年準優勝の悔しさを晴らし4度目の優勝を飾った。

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第31回(2000)
男子 女子
優勝校:岡谷工(長野) 優勝校:九州文化学園(長崎)
前年のリベロ制導入に続き、この年も大きなルール改定。ラリーポイントでの1セット25点先取(最終セットのみ15点)と変わった。
なんと言っても岡谷工(長野)の史上2校目の3連覇なるかに注目が集まった。この岡谷工を追うのが、有望新人の金丸晃大、そして現在全日本で活躍する石島雄介が加入した深谷(埼玉)と、超高校級の大会ナンバー1スパイカー北島武擁する壱岐(長崎)。そんな中、岡谷工と壱岐が準々決勝で激突すると、岡谷工はレシーブ、ブロックで北島を封じる守り勝ちで準決勝進出。続く桐生市商(群馬)も下して決勝へ進んだ。一方の深谷も準決勝で九州産業(福岡)をフルセットで退けると、こちらも決勝へ。下馬評どおりの対決となった決勝は1セットのリードを許した岡谷工が第4セット13-13からの12連続ポイントで勢いに乗ると、最終セットも奪い逆転勝ち。第9回~11回の藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)以来となる史上2校目の3連覇を達成した。 大会No.1エースと言われた冨田寧寧を擁する前年3冠の古川商(現・古川学園=宮城)が優勝争いの中心と目されたが、古川商は準決勝で強豪・八王子実践(東京)にフルセットで競り負け敗退。一方では、1年生エース吉澤智恵が奮闘した共栄学園(東京)と九州文化学園(長崎)が準決勝で激突したが、初優勝へむけて気合の入った九州文化学園が6年ぶりに決勝へ駒を進めた。そして決勝は変幻自在の攻撃とセンター中村多絵子が奮闘した九州文化学園がストレートで圧勝。うれしい初優勝を飾った。
第32回(2001)
男子 女子
優勝校:深谷(埼玉) 優勝校:三田尻女(山口)
前人未到の大会4連覇を目指した岡谷工(長野)は、全日本メンバーで、当時全日本ユース代表だった越川優を1年生エースとして立てたものの、準々決勝で足利工大附(栃木)の粘りの前にまさかの敗退。するとここで勝ち上がってきたのが、金丸晃大や北京五輪にも出場した“ゴッツ”こと石島雄介の深谷(埼玉)。準決勝で市立橘(神奈川)を下すと、岡谷工を止め、準決勝でも洛陽工(京都)を退けた足利工大附が相手の決勝戦では、サウスポーエース志賀崇が大当たり。結果ストレート勝ちで第26回大会以来となる優勝旗をもたらし、定年退職する名将・茂木進一監督の花道を華々しく飾った。 女子では今をときめくニューヒロインたちがはじめて姿を見せた。まずは成徳学園(現・下北沢成徳=東京)のツインタワーと呼ばれた大山加奈と荒木絵里香。2回戦で古川商(現・古川学園=宮城)に破れたが、これからの成長を大いに期待させるプレーを見せた。そしてもう一人、話題になったのが三田尻女(現・誠英=山口)の1年生・栗原恵。準決勝では古川商の徹底マークに苦しめられたが、白丸寿美らの強打でチームが勝利すると、2連覇を狙った九州文化学園(長崎)との決勝でも輝きを放ち、チームの初優勝の原動力に。ベストルーキー賞にも輝く活躍で、バレー新時代を印象づけた。
第33回(2002)
男子 女子
優勝校:東北(宮城) 優勝校:成徳学園(東京)
この年から、開会式の入場行進の素晴らしいチームを表彰する「入場行進賞」を制定。男子の深谷、女子の韮崎が栄えある最初の表彰チームとなった。また元有名選手や指導者が特定チームを長期指導する「コーチングキャラバン」が開始されたのもこの年からだった。
男女とも、今日の日本バレーの中心を成す有望選手だちが多く集った今大会。連覇を狙う深谷(埼玉)と、初優勝を狙う東北(宮城)が激突した準決勝では、前年も活躍した富松崇彰、三上圭治郎らが実力を発揮した東北が、昨年敗れた深谷にリベンジ成功。決勝は東北と、越川優を擁し、雄物川(秋田)を圧倒した岡谷工(長野)との間で行われた。そして行われた頂上決戦、東北は三上、富松らが縦横無尽に打ちまくり、岡谷工のブロック、レシーブを粉砕。越川の攻撃もしのぎ切り、終わってみればセットカウント3-0の圧勝。第8回大会の弘前工(青森)以来、東北へ25年ぶりに男子優勝旗が渡った。 栗原恵を擁する前年優勝の三田尻女(現・誠英=山口)と、大山加奈、荒木絵里香を擁する成徳学園(現・下北沢成徳=東京)が優勝候補。ともにブロックが分かれたため、ファンの多くは2校の決勝戦を期待した。するとこの2校は、引き合うように勝ち上がる。準決勝、三田尻女は共栄学園(東京)を難なくストレートで下すと、成徳学園も九州の雄・九州文化学園(長崎)相手に、巧みなサーブで崩して快勝。ついに両チームの決勝が実現した。今でいう“メグ・カナ”対決となった決勝は、どちらに転ぶかわからない大激戦。しかし、大山に荒木、そして大山の妹・未希など、個々の能力が高い成徳学園が徐々に優位に立つと、三田尻女の粘りも及ばず。最後は3-1で成徳学園で念願の初優勝を飾った。なお試合成徳が制するも、栗原と大山の決めたスパイクはともに32本。まさに二人のエースが躍動した決勝戦だった。
第34回(2003)
男子 女子
優勝校:岡谷工(長野) 優勝校:成徳学園(東京)
優勝争いは大会前から下馬評の高かった岡谷工(長野)が中心。最大のヤマ場と言われた準々決勝の大村工(長崎)戦をストレート勝ちし勢いに乗ると、市立尼崎(兵庫)との準決勝も貫禄の勝利で、順当に決勝へ進出した。もう一方の準決勝では、鎮西(熊本)と連覇を狙う東北(宮城)という強豪同士の対決。鎮西がセッター岡本祥吾のうまさと國村侑史のテクニックで東北を圧倒すると、逆転勝ちで決勝へ進んだ。そして迎えた決勝戦は、岡谷工がその実力を発揮。あっさり1、2セットを連取すると、3セット目こそ鎮西が奪い返したが、反撃もここまで。岡谷工が4回目の頂点に立った。
成徳学園(現・下北沢成徳=東京)の2連覇なるかが大きな注目。前年の優勝にも貢献した大山加奈の妹・未希、現在全日本の中心を担う木村沙織らが主力となり、どのような戦いぶりを見せるか期待を集めた。すると成徳学園は、東九州龍谷(大分)との2回戦を彼女たちの活躍でものにし、九州文化学園(長崎)、高松北(香川)も退けて、順当に決勝進出。一方のブロックでは、現在ビーチバレーで活躍する“ミス春高”浅尾美和の津商(三重)を1回戦で下した京都橘(京都)と文京学院大女(東京)が準決勝へ進み、フルセットの末に文京学院大女が勝利。決勝は1995年の第26回大会「共栄学園vs八王子実践」以来となる東京同士の一戦となったが、大山、木村ら現在もVリーグで活躍する選手たちが実力どおりの働きを見せた成徳学園がストレート勝ち。初優勝から見事2連覇を成し遂げた。
第35回(2004)
男子 女子
優勝校:佐世保南(長崎) 優勝校:九州文化学園(長崎)
今大会より、これまでの「行進大賞」に合わせて「応援大賞」を創設。文京学院大女(東京)、高崎商科大附(群馬)、米沢中央(山形)の3校が選ばれた。
優勝争いは25年ぶりの出場となった佐世保南(長崎)が候補の筆頭。準々決勝では、現在の全日本エースを擁する福澤達哉の洛南(京都)を、準決勝では強豪・鎮西(熊本)をストレートで破り、順当に決勝へ進む。するともう一方のブロックでは、今大会ノーマークだったかつての優勝校・東北(宮城)が存在感を見せた。準々決勝の市立橘(神奈川)に逆転勝ちし3年連続4強を決めると、準決勝では東海大四(北海道)を3-1で撃破し決勝の舞台へ進んだ。そして迎えた決勝、第1セットを東北が奪うと、第2セットもマッチポイントまで東北優勢。しかし、そこから佐世保南が粘り腰を発揮するや、このセットを逆転で奪うと流れは完全に佐世保南へ。本来のコンビバレーが発揮されるや、第3、4セットを連続で奪い、長崎の男子代表では初の王座に頂点に就いた。 男子では佐世保南が快進撃を見せたが、女子でも光ったのは同じ長崎代表、そして優勝候補筆頭の呼び声が高かった九州文化学園(長崎)。準々決勝で八王子実践(東京)、準決勝では誠英(山口)という強豪を下して決勝へ進出した。そしてもう1校、忘れてならなかったのは、“スーパー女子高生”と呼ばれた大黒柱・木村沙織を擁し3連覇を目指す下北沢成徳(東京)。準決勝の共栄学園(東京)との東京対決を、横山友美佳、小林雅美という1年生コンビの活躍もあり勝利して、3年連続3度目の決勝へ。「初優勝か3連覇か」。注目された決勝は、第2セットまで1-1と緊迫の戦いになったが、九州文化学園は、現在Vリーグで活躍する高田ありさや水田祐未が底力を発揮。4年ぶり2度目の頂点に立つとともに、史上3度目となる同都道府県による男女アベック優勝となった。

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第36回(2005)
男子 女子
優勝校:深谷(埼玉) 優勝校:共栄学園(東京)
大会序盤は雄物川(秋田)、大村工(長崎)など優勝候補を次々と倒した市立橘(神奈川)の快進撃が話題となったが、優勝争いで最も注目を集めたのは名門・深谷(埼玉)。中でも1年生エースとして出場した八子大輔の活躍が大いに輝いた。甘いマスクに豪快なスパイクでファンを魅了した八子は、大会序盤こそ本来の力ではなかったが、終盤になるにつれ実力発揮。愛知県勢で初めて4強入りした星城(愛知)との準決勝では17本のスパイクを決めてチームを決勝へ導いた。
決勝の相手は、こちらも注目のエース・高松卓矢の別府鶴見丘(大分)をフルセットで破り、2年連続決勝進出となった東北(宮城)。強豪同士の見ごたえある一戦となったが、ここでも魅せたのは八子。両チームトップの20本のスパイクを決め、深谷に4年ぶりの優勝旗をもたらしたのだった。
注目は、大槻真弥、千葉智枝美のツーセッター&全員攻撃の共栄学園(東京)、2連覇を狙った九州文化学園(長崎)の2校。選手では、全日本にも選ばれた八王子実践(東京)の狩野舞子と誠英(山口)のサウスポー・泉夏子の活躍が期待された。
そんな中準決勝に進んだのは九州文化学園と誠英、そして共栄学園と東九州龍谷(大分)の4校。九州文化学園は泉の誠英に2セットを連取されてからの大逆転で決勝進出を決めると、共栄学園はツーセッターがうまく機能して危なげなく決勝へ。好対照の準決勝を繰り広げた両チームによる決勝は、地力に勝る共栄学園が3-0の圧勝劇を見せ、実に10年ぶり2度目の優勝を手にした。
第37回(2006)
男子 女子
優勝校:深谷(埼玉) 優勝校:東九州龍谷(大分)
優勝争いの中心は、やはり前年優勝した深谷(埼玉)。部員はわずか10人も、昨年1年生エースとして大活躍した八子大輔を軸に戦力は十分で、その連覇に注目が集まった。しかし大会に入ると大苦戦の連続。初戦の高松工芸(香川)戦からフルセット勝ちすると、注目の椿山竜介擁する福井工大福井(福井)との試合でもエース八子の23点を挙げる活躍で辛勝。準決勝の須藤竜太擁する岡谷工(長野)戦では八子に疲れが見えるも、渡辺俊介、神岡泰成らの活躍で辛くも決勝へ進んだ。もう一方のブロックでは、2年連続準優勝の東北(宮城)がここでも力を発揮。準決勝では天本智成の九州産業(福岡)にフルセット勝ちし、底力を見せて、“今年こそ”の3年連続決勝進出を果たした。2年連続で同じ顔合わせとなった決勝で光ったのはやはりエース八子。第1セットのジュースの接戦でブロックを 見せ抜け出すと、終始深谷、というより八子ペース。最後も八子がジャンプサーブで崩すと強烈なスパイクを叩き込み。東北を返り討ちして連覇を達成した。 話題の狩野舞子擁する八王子実践(東京)が古川学園(宮城)を一蹴し、前年優勝の共栄学園(東京)が初戦で誠英(山口)に敗れると、その誠英も雨堤みなみの須磨ノ浦女(兵庫)に敗れるなど動きの多い序盤戦。
そんな中で勝ち進んだのが、スター不在で1年生主体ながら、のち北京五輪代表にも選ばれた河合由貴を中心とする東九州龍谷(大分)と、西山慶樹、渡辺美穂を中心に高速コンビバレーを展開する京都橘(京都)。東九州龍谷は準々決勝で八王子実践、準決勝で上屋敷綾の鹿屋中央(鹿児島)を退け決勝へ進むと、京都橘は準決勝の大阪国際滝井(大阪)戦で西山が20得点の活躍で完勝。初の決勝進出を果たした。
決勝は東九州龍谷のレシーブ力が光った試合。第1セットを失うも第2セットから驚異的なレシーブを連発。粘りのバレーで19年ぶりに春高の頂点に立った。
第38回(2007)
男子 女子
優勝校:東亜学園(東京) 優勝校:大阪国際滝井(大阪)
従来の代々木体育館が改修工事のため使用できず、今回限定としてさいたまスーパーアリーナ開催。そのため開催地枠(埼玉)が男女1校ずつ増えたため、計108校で行われた。
3連覇を狙った深谷(埼玉)だったが、初戦で優勝候補・雄物川(秋田)に足をすくわれ、早々と連覇の夢が消えた。すると、その雄物川と“事実上の決勝戦”と目された一戦で勝利したのが東亜学園(東京)。星野秀知、清水大嗣、山本悠登の1年生トリオを、セッター塩田茂勲が生かし、速攻とブロックの雄物川を退け準決勝へ進んだ。
準決勝は東亜学園と初のベスト4となった東京学館新潟(新潟)、3年連続準優勝の東北(宮城)と鎮西(熊本)の2試合。東亜学園は1セットを失ったが順当に決勝へ進出。一方、この準決勝進出で「6年連続4強」という快記録を樹立した東北だったが、ストレートで敗退し4年連続決勝進出の道が絶たれた。
そして伝統校同士の決勝は、1年生トリオと上級生がうまく絡み合った東亜学園が見事ストレート勝ち。“ミラクル東亜”が24年ぶり2回目の優勝を果たした。
女子は序盤から中盤にかけ、有力校同士がまさにつぶし合い。そんな群雄割拠の戦いを勝ち上がり準決勝へ進んだのは、のちの北京五輪代表・河合由貴が率い連覇に挑んだ東九州龍谷(大分)と、澁澤夏美擁する伝統校・共栄学園(東京)、そして大阪国際滝井(大阪)と2年連続ベスト4の鹿屋中央(鹿児島)という4校。
第1試合は東九州龍谷が、前年ベストルーキー賞に輝いた川原麻美が27得点を稼ぎ出す大活躍で完勝。一方、前年インターハイで鹿屋中央に敗れリベンジを期す大阪国際滝井は、1年生センター・卜部里菜が31点の大爆発。2セットを奪われてから大逆転勝ちで決勝へ駒を進めた。
決勝を制したのは「考えて勝負するバレー」の大阪国際滝井。セッター熊谷桜子が準決勝で活躍した卜部ではなく東谷幸子と内藤みなみの二人にトスを散らすと、終わってみれば2人で51点。東九州龍谷のセッター河合の上をいく頭脳プレーで13年ぶり3度目の優勝をもたらした。
第39回(2008)
男子 女子
優勝校:東亜学園(東京) 優勝校:東九州龍谷(大分)
序盤から大会連覇を狙う東亜学園(東京)は星野秀知、清水大嗣ら重量感あふれるスパイクとブロックで東福岡(福岡)、日本航空(山梨)、足利工大附(栃木)と次々 と粉砕し順当に準決勝へ進む。東亜学園に待ったをかけようと上がってきたのが35年ぶり出場の姫路南(兵庫)。1回戦で優勝候補佐世保南(長崎)をフル セットで破り勢いに乗ると、長野日大(長野)、岸根(神奈川)と力ある好チームを撃破。準決勝では惜しくも東亜学園の前に屈したが、大いに大会を盛り上げた。一方で勝ち上がったのが、エース渡邉奏吾とセッター深津英臣が中心の星城(愛知)。準々決勝まですべてストレート勝ちしてくると、圧巻だったのが3回戦で深谷(埼玉)を下して勝ち上がってきた東北(宮城)との準決勝。7年連続4強となった東北に対し、一歩も引かずセットカウント3-1で勝利。初の決勝進出を果たした。決勝は、前年メンバーが5人残り、ここまで1セットも落とさず勝ち上がってきた王者と新星の対決。星城が先に2セットを奪い“あわや”まで王者を追い詰めたが、最後はスター軍団・東亜学園が地力を発揮し史上5校目の連覇 を達成した。しかし、この大善戦はファンにも多くの感動を与える大きな試合だった。
188cmと今大会女子最長身の岩坂名奈に田村紗有里、サウスポー長岡望悠ら好選手が揃った東九州龍谷(大分)が優勝候補の筆頭。そこに、前年活躍した卜部里菜が健在で、前年1月、中3ながら岡山シーガルズのメンバーとしてV・プレミアリーグ出場を果たした堀口夏実が加入した大阪国際滝井(大阪)、古豪・古川学園(宮城)などが上位争いと見られた。準決勝カードは下北沢成徳(東京)ら強豪を退けた東九州龍谷と誠英(山口)、古川学園と大阪国際滝井という、前評判どおりに勝ち上がったチーム同士の2試合。東九州龍谷は誠英のエース中村亜友美を封じ勝利を掴むと、古川学園はセッター・田代佳奈美のトスワークが冴えをみせ、卜部、堀口ら注目選手の多い大阪国際滝井に逆転勝ちした。決勝は、9年ぶりの優勝を目指す古川学園がセッター・田代を軸に攻めを見せるも、東九州龍谷は岩坂、田村、長岡ら評判の選手がその通りの活躍を披露。結局、東九州龍谷がストレート勝ちし、2年ぶり3度目の優勝を飾った。
第40回(2009)
男子 女子
優勝校:都城工(宮崎) 優勝校:東九州龍谷(大分)
春高の歴史がはじまって40年。今大会で注目を集めたのは、206センチとその長い歴史の中でも最長身かつ、日本バレー界でも現役最長身の伏見大和(清水商=静岡)。大会では本領を発揮できなかったが、将来に期待を抱かせる動きを見せた。
優勝争いは2回目の出場ながら優勝候補筆頭の東福岡と3連覇を狙う東亜学園(東京)が準決勝で対決。東福岡(福岡)は前年のインターハイで東亜学園を破っており自信をのぞかせていたが、ここでも速さと変化で圧倒。東亜学園3連覇の夢はここでついえた。
準決勝のもう1カードは伝統校の都城工(宮崎)と初出場でベスト4まで勝ち上がってきた弥栄(神奈川)という対照的な両校の戦い。弥栄は平均身長177センチの小型チームも、春高コーチングキャラバンで川合俊一氏から直接指導を受けたチームで、今大会台風の目となったが、都城工の長友優磨、吉岡光大の両エースの前に涙を飲んだ。決勝は東福岡と都城工という春高の決勝初の九州対決。ともに初優勝をかけた一戦は、まさに1点を争う大激戦。どちらに転ぶかわからない状況が続いたが、最後は長友、吉岡という2枚が安定した都城工がフルセットの末に勝利。うれしい初の頂点に立った。
女子ではニューヒロインが誕生した。180センチの長身で、実力はさることながら愛くるしいルックスを持つ大和南(神奈川)の二見梓。2回戦で誠英(山口)、3回戦で九州文化学園(長崎)と次々強豪を撃破。準決勝で市立船橋(千葉)に敗れはしたものの、その後の活躍を大いに予感させた。優勝争いは、まさに東九州龍谷(大分)の独壇場。前年の主力が残り、準決勝では9年ぶりに4強入りした八王子実践(東京)を退けると、決勝は2年連続で古川学園との対決。古川学園(宮城)も平均身長177センチ、そして1年生ながらともに180センチを超える果歩、果奈の大野ツインズの活躍もあり気を吐いたが、決勝では1セットを奪うのが精一杯。圧倒的な力を見せた東九州龍谷が連覇を達成した。
第41回(2010)
男子 女子
優勝校:東洋(東京) 優勝校:東九州龍谷(大分)
これまで“3月代々木の風物詩”として親しまれてきた春高バレーが、次回からリニューアル。選抜大会から選手権大会へ変わり、開催時期、開催地も1月の東京体育館で行われることとなったため、各校が最後の代々木での優勝を目指し激戦を繰り広げた。
男子では、大会前から“平成三羽ガラス”と称された超高校級アタッカー、柳田将洋(東洋=東京)、山田脩造(福岡大附大濠=福岡)、池田隼平(鎮西=熊本)に注目が集まった。中でも優勝候補筆頭と目されたのは柳田率いる東洋。初戦で大村工(長崎)に苦戦しながらも退けると、3回戦で山田の福岡大附大濠、準々決勝では前回3位の弥栄(神奈川)にストレート勝ちし、順当に勝ち上がった。
そして決勝は、雄物川(秋田)を下した東洋と、宮崎工(宮崎)を退けた鎮西。“柳田vs池田”のライバル対決で激戦が予想されたが、東洋は絶好調の柳田に加え、1年生セッター関田誠大のトスワークから岩橋史明、手塚奨、並 木竜ら脇を固める選手も躍動。鎮西を圧倒し、予想外のストレート勝ちで初優勝を飾った。
女子では、前回大会で華々しいデビューを飾ったヒロイン二見梓(大和南=神奈川)の活躍と、前回、前々回の大会を圧倒的な力で制した東九州龍谷(大分)の女子では初となる大会3連覇達成なるかが注目された。
チームのキャプテンとして代々木に戻ってきた二見だったが、1回戦で熊本信愛女(熊本)を、2回戦で盛岡女(岩手)を下したものの、本来の調子からは程遠 い内容。調子を取り戻しての上位進出が期待されたが、続く3回戦、親友でライバルの堀川真理率いる共栄学園(東京)に力負け。2度目の春高は前年を下回るベスト16での敗退となり、ヒロインは涙、涙で大会を後にした。
そして、優勝争いは2連覇中の東九州龍谷と、その東九州龍谷に2年連続決勝で敗れ、3度目の正直に燃える古川学園(宮城)が順当に準決勝へ進出。東九州龍谷は伏兵・鹿児島女(鹿児島)に苦戦しながら決勝へ駒を進めると、古川学園も果歩・果奈の“大野ツインズ”、キャプテン佐々木美麗の活躍で“マジカルバレー”の共栄学園を圧倒し、決勝へ。3年連続で同カードなった決勝戦では、村田しおり、鍋谷友理枝の両エースが奮闘した東九州龍谷が、決勝でも持ち味の高速バレーを展開して古川学園を翻弄すると、セットカウント3-1で相手を返り討ち。最後の代々木を見事な3連覇で飾った。

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第63回(2011)
男子 女子
優勝校:東亜学園(東京) 優勝校:東九州龍谷(大分)
この大会から、これまでの「選抜大会」から「選手権大会」となった“新・春高”。開催時期と場所も「1月の東京体育館」で行われることとなったため、3年生も出場が可能となり、まさに“真の高校日本一”を決定する最高の大会となった。
2010年3月の春高でも活躍した“平成三羽ガラス”柳田将洋の東洋(東京)、山田脩造の福岡大附大濠(福岡)、池田隼平の鎮西(熊本)をはじめ、大村工(長崎)、創造学園(長野)、宇部商(山口)などが上位候補に名を連ねた。そんな中、順当に準決勝へ進んだ鎮西と東洋が激突。池田だけでなく、脇を固める選手たちも躍動した鎮西が、前回決勝のリベンジを果たし、2大会連続で“春高”の決勝へ駒を進めた。そして、その鎮西と頂点を争ったのは、ノーシードながら高校屈指のセッター山本湧を軸に、宇部商、大村工など強豪を次々破り勝ち上がった東亜学園(東京)。試合序盤に池田が負傷というアクシデントもあったが、一戦一戦力をつけた東亜学園がフルセットの激闘を制し、うれしい新生春高の“初代王者”となった。 女子は、超高速バレーで39~41回大会で前人未到の3連覇を達成した東九州龍谷(大分)が、生まれ変わった春高でも連覇を伸ばすのか、そして、そんな“絶対女王”の牙城を崩すのはどこかに注目が集まった。前回大会に続き、二見梓の大和南(神奈川)、堀川真理、森谷史佳ら擁する共栄学園(東京)、粘りのバレーを展開する鹿児島女(鹿児島)、大型アタッカー大竹里歩の下北沢成徳(東京)らの強豪が名を連ねた群雄割拠の大会だったが、蓋を開けてみれば、村田しおり、鍋谷友理枝の両エースを軸に磐石の戦いを見せた東九州龍谷が順当に決勝進出。そして大野果奈、果歩、佐々木美麗らタレント豊富で、東九州龍谷と“二強”を成す古川学園(宮城)も確実に勝ち上がり、決勝は4大会連続で同じカードとなった。試合は、どこよりも“打倒・東龍”に意気込む、国体、インターハイ女王の古川学園が1セットを奪い三冠へ好スタートを 切ったが、2セット目からは、村田、鍋谷だけでなくチーム全員がハイレベルなプレーを見せた東九州龍谷が圧倒。見事な逆転勝ちで、春高4連覇、選手権大会 3連覇を達成した。
第64回(2012)
男子 女子
優勝校:大村工(長崎) 優勝校:東九州龍谷(大分)
「選抜大会」から「選手権大会」へ変貌し1月開催となった春高も2年目。インターハイ、国体を経て、力強く成長したチームがその年最後の大一番となる大会に臨んだ。
高校No.1アタッカーのエース藤中謙也擁する国体王者・宇部商(山口)を筆頭に、身長192センチの大型セッター渡邉峻率いるインターハイV・創造学園(長野)、そして前回大会3位で、国体でも選抜チームとして準Vの大村工(長崎)を中心とした覇権争いと目された男子。そんな中で最も存在感を見せたのは大村工だった。持ち味の強固なディフェンスと、大黒柱・冨永航一を軸にした厚みある攻撃で、準々決勝は国体決勝で敗れた宇部商、準決勝では前回大会準決勝で敗れた東亜学園(東京)と次々とリベンジを果たして決勝へ進んだ。そして決勝は、インターハイとの2冠へ向け順当に勝ち上がった創造学園と激突。ともに春高初Vをかけた対戦は、1セット目先取の創造学園が2セット目終盤まで優位に進めたが、エースセンター小林之紘が負傷し退場すると、流れは一変。冨永を中心に最後まで攻守に安定した大村工がフルセットの激闘を制し、初の頂点に立った。 国体を制した誠英(山口)、春高4大会連続準優勝の古川学園(宮城)、絶対エース大竹里歩の下北沢成徳(東京)など、上位を期待されたチームは多けれど、やはり興味が注がれたのは、絶対女王・東九州龍谷(大分)の「春高5連覇&選手権大会4連覇なるか?」だった。夏のインターハイこそ制したものの、国体で誠英(山口)に苦杯。開幕前は「東龍危うし」ともささやかれたが、大会に入るとそれはまったく杞憂に終わった。鍋谷友理枝、中馬愛理香の両エースが中心の高校生離れした“超高速立体バレー”は今大会も健在。順当に勝ち上がり、“事実上の決勝戦”と言われた下北沢成徳との準決勝では、相手エース大竹の鬼気迫る攻撃の前に苦しめられフルセットの激戦となったが、最終セットは5-10と追い詰められてからの大逆転勝利を飾った。勢いそのままに臨んだ決勝でも、大阪国際滝井(大阪)との名門校対決を制して勝ち上がり、21年ぶりの春高優勝を狙った氷上(兵庫)を一蹴。「春高はやはり東龍」――そう思わせる見事な連覇を遂げた。
第65回(2013)
男子 女子
優勝校:星城(愛知) 優勝校:下北沢成徳(東京)
「選手権大会」3年目の春高は開催期間・会場に変化が見られた。これまでの5日間連続開催から、初日の1回戦から3日目の準々決勝までを第1週、準決勝・決勝を2週目と分割して開催。また、過去2回行われた東京体育館が改修工事のために使用できず、3日目までがさいたまスーパーアリーナ、4、5日目が所沢市民体育館で行われた。
インターハイと国体を制し、史上4校目の高校3冠を狙った星城(愛知)が、最後まで大会の話題を独占した。石川祐希、山﨑貴矢という全日本ユース代表にも名を連ねる2年生アタッカーを軸としたチームは、攻守両面でバランスのとれたバレーを展開。2回戦から順当に勝ち上がると、準決勝では、インターハイでも下した大会屈指のセンター兒玉康成率いる鹿児島商(鹿児島)を一蹴し、前評判通りの力を見せつけて決勝へ駒を進めた。
決勝へ進んだのは、その星城と、準決勝で前年王者・大村工(長崎)を退けた国体準V・大塚(大阪第1)。大塚は喜入祥充、加藤克貴らを中心とした、安定したサーブレシーブから、速攻、時間差、バックアタックなどを駆使する“サーカスバレー”で初の頂点を目指したが、星城はその攻撃を正面から受け止め、石川、山﨑に武智洸史を加えた好調な攻撃陣が躍動した。3冠のプレッシャーを感じさせない横綱相撲ならぬ“横綱バレー”を見せつけ快勝。1993年釜利谷(神奈川)、2000年岡谷工(長野)、深谷(埼玉)に続く高校3冠を達成した。
春高6連覇&選手権大会5連覇を目指した“絶対女王”東九州龍谷(大分)が、3回戦で京都橘(京都)に敗れる波乱。新たな時代を迎え、2人のシンデレラガールが誕生した。一人は熊本信愛女(熊本)の1年生エース古賀紗理那。愛くるしい笑顔と180センチを超える身長を生かした高い攻撃力で“木村沙織2世”とも呼ばれたエースは、試合を重ねるごとに成長。チームをベスト4へ導いた。 そしてもう一人は、東京第1代表・下北沢成徳の2年生アタッカー辺野喜未来。チームが準々決勝で野村明日香、伊藤望のユース代表を揃えた優勝候補筆頭、国体Vの九州文化学園(長崎)を準々決勝で下すなど快進撃を見せる中、辺野喜は準決勝の熊本信愛女戦で“覚醒”。跳躍力を生かした切れ味抜群の攻撃で、相手エース古賀との打ち合いを制しチームを決勝へ導いた。
そして決勝では、下北沢成徳と誠英(山口)が激突。2002年3月大会の“メグカナ対決”以来、12大会ぶりの両校による決勝戦は、辺野喜、そして3年生エース小笹奈津子を中心に伝統のオープン攻撃で、終始相手を圧倒した下北沢成徳がストレート勝ち。“春高”としては3回目、選手権大会としては10大会ぶり2回目の頂点に立った。
第66回(2014)
男子 女子
優勝校:星城(愛知) 優勝校:九州文化学園(長崎)
「選手権大会」となって4年目の春高は、2年ぶりに東京体育館で開催された。前年と同じく、1回戦から準々決勝までを1月5~7日、準決勝、決勝を11、12日に分割して行われた。
前年と同じくこの年の春高も、3年生で主将となったエース石川祐希率いる星城(愛知)の大会となった。前年度に高校3冠を達成し、この年もインターハイ、国体を制し、6冠をかけて挑んだこの大会。全チームが「打倒星城」を掲げて挑んでくる中、失ったセットは準々決勝・開智(和歌山)戦の1セットのみで勝ち上がり、準決勝では1年生エース金子聖輝を擁する東福岡(福岡)をストレートで破り、決勝に進出した。
この大会では身長201センチの日本待望の大型スパイカー鈴木祐貴(雄物川・秋田)の活躍も光った。長身ながらしなやかな体の動きで守備もそつなくこなす。まだ荒削りだが、ブロックの上から悠々と放つスパイクはスケールの大きさを感じさせた。主将の川村悠希もキャプテンシーを発揮し、雄物川は初のベスト4進出を果たしたが、準決勝では司令塔の片ノ坂亮太が巧みに操る鹿児島商(鹿児島)に敗れ涙を飲んだ。初の決勝進出を果たした鹿児島商だったが、決勝では、石川をはじめ武智洸史、山﨑貴矢、神谷雄飛、佐藤吉之佑という攻撃陣に、セッター中根聡太、リベロの川口太一とスター揃いの星城の壁を崩すことはできず、星城が見事、史上初の2年連続3冠を達成した。
超高校級の2年生エース古賀紗理那を擁し、優勝候補の一角に挙げられていた熊本信愛女(熊本)が、2回戦で大和南(神奈川)にフルセットの末に敗れて姿を消すなど、大混戦となった女子。
その混戦を制してベスト4に勝ち上がったのは、九州文化学園(長崎)、東九州龍谷(大分)、共栄学園(東京)、東京都市大塩尻(長野)。東京都市大塩尻は、キャプテンの牧田春奈がインフルエンザで出場できないというアクシデントに見舞われながらも、準決勝で東九州龍谷から第1セットをもぎとるが、その後逆転負けを喫した。共栄学園は、エースの佐川奈美や身長201センチの中国からの留学生、張心穆意の攻撃を軸に九州文化学園と死闘を演じたが、フルセットの末に惜敗。
九州勢対決となった決勝も白熱した試合となる。東九州龍谷は、司令塔の比金みなみが東龍伝統の速いコンビを巧みに操り1、2セットを奪い王手をかけるが、その後、九州文化学園が巻き返す。エース田中瑞稀が前衛から後衛から、トータル115本ものスパイクを打ち込み、フルセットの大激戦を九州文化学園が制し、大逆転で6年ぶり5回目の優勝を果たした。

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