第16回大会第17回大会第18回大会第19回大会第20回大会
大会No. 男子 女子
第16回
(1985)
優勝校:習志野(千葉) 優勝校:古川商(宮城)
15年を過ぎ、これまでの東京体育館から国立代々木競技場へ舞台を移して行われた。
202センチの大竹秀之を筆頭に、平均身長187センチという大型チームの法政二(神奈川)が優勝候補筆頭。これを蔭山弘道を持つ習志野(千葉)と技の東亜学園(東京)、東海大四(北海道)が追った。事実上の決勝といわれたのが準決勝の習志野対法政二。2メートルの蔭山をセンターに据え、相手エース菅野幸一郎(現・東レ女子監督)と勝負させたのが奏功し、フルセットの末逆転勝ち。浜松西(静岡)を下した東海大四との決勝では見事なストレート勝ちで、初優勝を飾った。
八王子実践(東京)と、2連覇を狙う四天王寺(大阪)、前年国体優勝の古川商(現・古川学園=宮城)が3強。そこから抜け出したのは地元の東北福祉大相手に練習を積み実力をつけた古川商だった。準決勝で愛泉(大阪)を退けると、決勝では大林素子、高橋有紀子ら、のちの全日本で活躍するエリート選手を擁した八王子実践を相手にストレートでの圧勝劇。名将・国分秀男監督が宙を舞い、「雑草軍団がエリートに勝った」と表現された。
大会No. 男子 女子
第17回
(1986)
優勝校:藤沢商(神奈川) 優勝校:古川商(宮城)
月岡裕二の巧打を中心に切り返す藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)と、清水克彦らサウスポートリオと、のちにバルセロナ五輪代表となる成田貴志らのコンビバレーを展開する東海大四(北海道)が頭一つ抜けた状態。両チームが順当に決勝に進出すると、藤沢商はレシーブで勝り、エース月岡が攻撃、ブロックに奮闘。一人で13点を挙げる活躍を見せセットカウント3-1で快勝。4年ぶり5度目の優勝を飾った。
就実(岡山)、扇城(現・東九州龍谷=大分)、氷上(兵庫)、中村(東京)がトップ集団。それを古川商(現・古川学園=宮城)、共栄学園(東京)、旭川実(北海道)らが追い上げグループと見られていた。しかし、この中から最後に残ったのは古川商。他校のつぶし合いに乗じ、準決勝ではのちにアメリカ国籍を取得し、同国代表としてバルセロナ五輪銅メダリストとなった堀江陽子率いる中村(東京)を下すと、決勝では旭川実相手にブロックで圧倒。雑草バレーで2連覇を達成した。
大会No. 男子 女子
第18回
(1987)
優勝校:東海大四(北海道) 優勝校:扇城(大分)
前年準優勝の東海大四(北海道)と同3位の深谷(埼玉)、スピードバレーの九州産業(福岡)がビッグ3。しかし同ブロックで準々決勝までにつぶし合いになると、勝ち残ったのは東海大四。決勝では美里工(沖縄)を破った藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)を南由紀夫、清水克彦、成田貴志らの活躍でシャットアウト。2連覇を阻みリベンジを果たすとともに、3年連続の決勝で悲願の頂点に立つと、その後のインターハイ、国体も制し、初の3冠に輝いた。
前年メンバーが多数残った扇城(現・東九州龍谷=大分)、前年のインターハイ、国体王者の氷上(兵庫)と、八王子実践(東京)、旭川実(北海道)が4強と見られていたが、その中で勢いに乗ったのが扇城。のちにアトランタ五輪メンバーとして活躍する永富有紀を切り札に、速攻、タッチ攻撃を絡めた揺さぶりで勝ち上がると、準々決勝で氷上を、準決勝で増穂商(山梨)を一蹴。決勝では大阪女短大附(現・大阪女短大高)をわずか44分で完勝。失セット0の完全優勝を果たし、黄金時代到来を印象づけた。
大会No. 男子 女子
第19回
(1988)
優勝校:崇徳(広島) 優勝校:旭川実(北海道)
勢力図は前年のインターハイレギュラー5人を残す崇徳(広島)を筆頭に、大型チームの法政二(神奈川)、サウスポー2人の直方(福岡)が追い上げる展開、足利工大附(栃木)、のちの全日本で中心となる2メートルの南克幸擁する宇部商(山口)、東亜学園(東京)がダークホースだった。そして開幕するや、際立ったのが 崇徳の強さ。準決勝では1年ながら“天才児”と呼ばれた本多洋が攻守で活躍し、法政二に競り合い勝ちすると、(兵庫)との決勝でも3-0のストレートで圧勝。藤沢商(現・藤沢翔陵=神奈川)に次ぐ4年ぶり4度目の優勝を飾った。
前年国体2位の氷上(兵庫)と速い切り返しが持ち味の旭川実(北海道)が順当に勝ち進み、準決勝で対決。粘り強さを発揮し逆転勝ちした旭川実は、決勝でも熊本信愛女(熊本)を押し切って初優勝。創部24年、第9回大会の妹背牛商以来となる北海道女子の優勝で、のちに小田急やJTなどでも監督を務めた一柳昇監督の教えが結実した瞬間だった。 
大会No. 男子 女子
第20回
(1989)
優勝校:足利工大附(栃木) 優勝校:順心女学園(東京)
平成の新時代を迎えた20回記念大会。この年から地区大会を廃止し、全国都道府県代表(東京、北海道は男女各2校)に前回覇者、開催地代表の男女102校を集め行われた。
深谷(埼玉)、法政二(神奈川)、崇徳(広島)、宇部商(山口)らの先頭集団を、東亜学園(東京)、足利工大附(栃木)が追う戦国時代を抜け出したのは足利工大附。5セットマッチとなった準決勝では市立船橋(千葉)を3-0のストレートで圧倒すると、準決勝で都城工(宮崎)を退けた東亜学園との決勝では、広沢泉の強打、植松崇広のブロックが炸裂し3-0のストレート勝ちで優勝。就任25年目の久次清司監督50歳の誕生日を最高の形で祝った。
女子も男子同様に混戦模様。インターハイベスト8の主力5人が残る川越商(埼玉)を中心に、古川商(現・古川学園=宮城)、帝国女(現・大阪国際滝井=大阪)、順心女学園(東京)、九州文化学園(長崎)の争いが濃厚だった。そしてこの混戦を勝ち残ったのは高さとスピードの順心女学園。準決勝では古川商をフルセットの末、初のラリーポイント勝負を粘り勝ち。勢いに乗ったチームは、地元・麻布の商店街から終結した大応援も手伝い、決勝では名門就実を圧倒。大正7年の創部以来72年目で手にした初栄冠だった。

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