第76回 パイオニアレッドウィングス ~心の中に~
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●パイオニアレッドウィングス (レンズ 85mm/絞りf 1.2/シャッター速度1/2000秒)
2014年5月23日、1枚のリリースが発表された。
(撮影:2013年3月3日/長崎)
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●パイオニア・渡邉和香里 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2500秒)
「パイオニアレッドウィングスは9月末日をもって廃部とし、すべての活動を停止することに決定致しました」
(撮影:2013年3月3日/長崎)
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●パイオニアレッドウィングス (レンズ 300mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/800秒)
それは突然の発表ではあったが、実は突然ではなかった。
(撮影:2009年3月20日/大阪)
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●パイオニアレッドウィングス (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/1250秒)
それは毎年の噂として上がっていた。そして新シーズンを迎えるにあたって安堵を繰り返していた。
(撮影:2013年12月13日/東京)
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●パイオニア・栗原恵 (レンズ 600mm/絞りf 4/シャッター速度1/800秒)
選手スタッフの移籍はリーグを活性化させるためにもアリだと思う。しかしチームを無くすのはナシだと思う。
(撮影:2008年3月2日/埼玉)
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●パイオニアレッドウィングス (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/800秒)
試合に負け続けてもいいと思う。次に勝てはいいのだから。チャレンジリーグに落ちてもいいと思う。また昇格すればいいのだから。
(撮影:2011年2月20日/東京)
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●パイオニア・吉田真未 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/800秒)
しかしチームがなくなってしまったら次に勝つ事も昇格する事もできない。魂は行き場を失ったままの状態になってしまう。
(撮影:2011年2月20日/東京)
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●パイオニア・冨永こよみ (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/1600秒)
「バレーボールを続けてくれている限りは御社製品を使い続けます」とある会社の役員にお話させていただいていた。
(撮影:2011年2月26日/石川)
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●パイオニア・多治見麻子 (レンズ 600mm/絞りf 4/シャッター速度1/800秒)
それがボクらにできる最小単位の日常での支援活動。リーグスポンサー企業製品を好んで選ぶことで意思表示はできると信じている。
(撮影:2008年3月2日/埼玉)
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●パイオニア・内田役子 (レンズ 300mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/1250秒)
事が起きてしまってから気づかされる、思い知らされる「他に何かできなかったのか」という後悔。
(撮影:2009年3月8日/埼玉)
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●パイオニア・江口理代 (レンズ 600mm/絞りf 4/シャッター速度1/800秒)
繰り返される変化のない日常であったとしても、試合に出られない練習だけの日々であってもその有難さに気づかされる突然の変化。
(撮影:2008年3月2日/埼玉)
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●パイオニア・小濱ゆみ (レンズ 300mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/800秒)
そこに至るまでに何をしてきたのか、何かできなかったのかを突然突きつけられる現実。
(撮影:2009年3月20日/大阪)
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●パイオニア・西堀育実 (レンズ 300mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/640秒)
それまでと同じように準備をして迎える新しいシーズンがもう来ないという事。
(撮影:2008年1月3日/神奈川)
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●パイオニア・吉田真未 (レンズ 200mm/絞りf 2/シャッター速度1/2000秒)
今回は親会社の株式推移は盛り返しつつあり、安定してきていた。そして金曜日に発表された。全くの無関係ではあるまい。
(撮影:2014年4月5日/埼玉)
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●パイオニア・古屋美紀 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
業績の上がらない赤字部門を切るかのように、それが企業の論理であったのならそれは悲しい事。
(撮影:2011年2月26日/石川)
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●パイオニア・今野加奈子 (レンズ400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/1000秒)
会社に残れる残れないの問題ではない、現実にバレーボールが出来ない状態になった。
(撮影:2011年2月26日/石川)
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●パイオニア・田村翔子 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
純粋にバレーボールをしている選手達が知らされるのはいつも直前、決定後。
(撮影:2011年2月26日/石川)
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●パイオニア・成田郁久美 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/1600秒)
地域やファンの心の中では、広告費換算や生産性、企業イメージなどとはまったく関係ないところにあるチームがなくなる。
(撮影:2010年11月28日/新潟)
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●パイオニア・庄司夕起 (レンズ300mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/1250秒)
しかしすべてが決定事項、すべてが事実。出来る事はすべてを受け入れて前に進むしかない。
(撮影:2009年3月8日/埼玉)
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●パイオニア・浅津ゆうこ (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/1600秒)
嘆く事も終わりにしよう。悲しむ事も終わりにしよう。
(撮影:2013年12月12日/東京)
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●パイオニア・沼田さくら (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/1250秒)
受け入れるにはパイオニアレッドウィングスを卒業するという事で消化しよう。
(撮影:2011年2月26日/石川)
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●パイオニア・ スタエレンス シャイーヌ (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
パイニアレッドウィングスでプレーして来たこと、応援して来たことを誇りにして胸に刻み次に進もう。
(撮影:2011年2月27日/石川)
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●パイオニア・板橋恵 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/800秒)
1歩目は想像以上の労力を要するかもしれない。なかなか踏み出せないかもしれない。しかし歩み始めたら必ずその先には道は続いて行く。
(撮影:2011年2月27日/石川)
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●パイオニア・多治見麻子 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
もし移籍先がなくても、応援先がなくても準備していれば必ず次は現れる。信じていればそれも現実となる。
(撮影:2011年2月27日/石川)
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●パイオニア・香野晶子 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
その間にいろいろな事を学ぶもよし、それにバレーボールが行なわれているのは日本だけではない。
(撮影:2012年2月27日/石川)
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●パイオニア・佐々木みき (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
困った時には相談にのってくれる人もバレーボールを通して現れているはずである。
(撮影:2011年2月27日/石川)
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●パイオニア・滝沢ななえ (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
すべてを受け入れる事で無駄になることは何ひとつとしてなくなる。逆境はひとを強くする。バネにしたらもっと高く跳べる。
(撮影:2009年3月20日/新潟)
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●パイオニア・横田千里 (レンズ 200mm/絞りf 2/シャッター速度1/2000秒)
新しい環境、新しい生活はきっと輝かしい楽しいものになるはずである。だってレッドウィングスを卒業していくのだから。
(撮影:2013年3月3日/長崎)
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●パイオニア・横田千里(左)&渡邉和香里 (レンズ 35mm/絞りf 1.4/シャッター速度1/640秒)
パイオニレッドウィングス(東北パイオニア)は190勝205敗でリーグを終えた。これ以上増える事も減る事ももうない。
(撮影:2014年4月5日/埼玉)
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●パイオニアレッドウィングス (レンズ 200mm/絞りf 2/シャッター速度1/2000秒)
少なくてもボクの心の中ではチームは永遠の存在として残り、卒業した選手達は必ず勝ち続けていくと信じている。
(撮影:2012年12月23日/宮崎)
Michi ISHIJIMA(石島 道康)
1966年8月17日群馬県生まれ。1985年からフリーランスフォトグラファーとして活動し、月刊バレーボールをはじめ、2輪・4輪のモータースポーツ誌、芸能、経済誌など題材は多岐に渡る。AFC(アジアサッカー連盟)、Jリーグ・名古屋などのオフィシャルフォトグラファーを歴任。その後オランダ・ロッテルダムに渡り、サッカー、格闘技など欧州を中心に活動する。2012年はロンドン五輪にも赴き、バレーボール女子日本代表の銅メダル獲得の瞬間にもシャッターを切った。AIPS(国際スポーツプレス協会)会員、AJPS(日本スポーツプレス協会)会員、FIVB(国際バレーボール連盟)公認スペシャリストフォトグラファー、Jリーグ公認フリーランスフォトグラファー。
●公式HP「Michi ISHIJIMA Photographic World」http://www.prideone.net/