第11回 V・プレミア2012/13男子 東京大会
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●サントリーサンバーズ (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
快進撃を続けるサントリーサンバーズ。監督が代わり、チーム戦術が変わった以上にミドルブロッカー鈴木寛史選手が変わったように感じた。心の強さは風格となって全面に出てきた気がする。
(撮影:2013年2月16日対JT/大田区総合体育館)
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●サントリー・岡本祥吾 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
Cクイックのタイミングでセッター岡本選手が上げ、センター鈴木選手が飛ぶが、実際に行なわれたのは右オープン。東レから移籍の阿部裕太選手を戦術で使い分けるセッター4人体制のチームになった。
(撮影:2013年2月16日対FC東京/大田区総合体育館)
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●東レ・近藤茂/FC東京・巴特 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
セッター近藤選手に返ったレシーブをワンハンドで上がるのかと思われたが、ツーアタック。しかし本職はセッター巴選手、読みは的中のブロックとなった。近藤選手が指先で押し込んだボールはサイドラインを出てしまった。
(撮影:2013年2月16日対FC東京/大田区総合体育館)
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●FC東京 (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/1600秒)
途中何度も流れを引き寄せ、サーブで得点を重ねるFC東京。しかしどこかで聴いた言葉が蘇る「サーブだけでは勝てない」。終わってみれば1-3。しかし得点差は92-97。4セットでの差は5点のみ。
(撮影:2013年2月16日対東レ/大田区総合体育館)
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●JTサンダース (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
イゴール オムルチェン選手がサーブを打つ時、JTが取る態勢は縦1列になる。彼の放つジャンプサーブは強烈なために『耐性』と表現した方が似合う場合もある。
(撮影:2013年2月17日対東レ/大田区総合体育館)
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●JT・大上正裕 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
自軍のサーブ、“イゴールシフト”を取る時にリベロの大上選手だけが列から顔を出して列は真っすぐには整のわない。普段コートを誰よりも広く観ているためなのかもしれない。
(撮影:2013年2月17日対東レ/大田区総合体育館)
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●東レ・米山裕太 (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
ウィングスパイカーとして米山選手は、自らの身体を活かしきらなければいけないことをよく知っている。全身をバネのように使い、ムチや弓のように放つ。
(撮影:2013年2月17日対JT/大田区総合体育館)
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●東レ・米山裕太 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
米山選手の喜び方は全日本のシャツを着ている時も含め、口を縦にして両手を開いているイメージがある。しかしその後ろ姿は想い出せない。その想いだけで背中にまわりこんでみた。
(撮影:2013年2月17日対JT/大田区総合体育館)
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●JT・イゴール オムルチェン (レンズ 85mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
クロアチア出身のイゴール選手はイタリアでプレーしていた。会見はイタリア語でおこなう。しかし自らのプレーに怒りを覚えたときの発する言葉はやはりクロアチア語であった。
(撮影:2013年2月17日対東レ/大田区総合体育館)
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●東レ・富松崇彰 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
アスリートを撮影する場合、まずはその選手の癖や仕草を覚える。富松選手を最初に覚えた時の特徴はサーブをセットする前に行うボールを廻す行為であった。そして今でも同様に廻している。
(撮影:2013年2月17日対JT/大田区総合体育館)
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●東レ・富松崇彰 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
サーブポジションに入った富松選手ボールに願いを込めた。全日本での試合も含めて初めて観た。選手交代もあってレフェリーの笛までが長かったおかげなのだろうか。この日もこれは最初で最後の行為であった。
(撮影:2013年2月17日対JT/大田区総合体育館)
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●東レ・近藤茂 (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
「セッターは相手コートを見ることを切ってはいけない。相手コートには情報が落ちている」とは、全日本や日立で監督を務めた山田重雄さんのお話。では自軍コートにボールが来た時は?! やはりボールを観ていた。
(撮影:2013年2月17日対JT/大田区総合体育館)
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●東レ・相澤寿&ボヨビッチ デヤン (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
男子のバレーボールはジャンプしてからの滞空時間が長い。その利を活かして作戦を変更することもできる。ブロックに跳んだとしてもワンタッチでアウトにされることも避けられる。しかし顔に当たる可能性は残されている。
(撮影:2013年2月17日対JT/大田区総合体育館)
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●東レ・富松崇彰 (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
男子バレーのネットの高さは2メートル43センチ。それを下から撮影して、上から腕も顔も出る富松選手の身長は191センチと感心していると、ブロックが1枚も付いていないことに気がついた。ジャンプ力以上の彼のスキルに恐れ入る。
(撮影:2013年2月17日対JT/大田区総合体育館)
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●JT・イゴール オムルチェン (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
ヨーロッパのバレーボールシーンにはよく見かけ、欠かせないマスコット的な存在と成っている選手の子どもたち。しかし、日本では試合後のコートを駆け回る姿はなかなか撮れない。
(撮影:2013年2月17日対東レ/大田区総合体育館)
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●サントリーサンバーズ (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
男子チームは拳を合わせることが多い、試合前の一種の儀式。女子の掌とは違い、拳の場合は選手の外から撮ることがなかなか絵に成りづらいが、サントリーは位置によっては比較的隙間をあけてくれることが多い。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・ウォレス マルティンス (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
公式練習、選手紹介も終わり、ホイッスルが鳴る前にウォレス選手はネットを強くつかみ祈りを捧げる。それはケガをしないこと、活躍してチームの勝利に貢献できること。しかしウォレス選手には、家族への愛情も含まれている気がする。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・阿部裕太 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
東レより移籍の阿部選手。しかしまったく違和感を感じず、まるで昔からその青いサントリーシャツを着ていたようにも感じるのは、東レがブルーのチームだったからだろうか。赤は全日本として。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリーサンバーズ (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
前衛3人がすべて跳んでしまう3枚ブロック。ブロックはそこで完全に止められなくても、ボールの威力を緩めて自軍コートに落として残りの3人で拾い、攻撃に転化するのが男子バレー。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・山村宏太 (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
指高2メートル65センチの山村選手がジャンプをして放つサーブは、ブロッカーとして活躍する時ほどの迫力こそないが、失敗する確率も低く安定している。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・越川優 (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
共通の友人から聴く感情。日本に戻って来たチーム、サントリーが契約したイタリア人監督はパオロ。そして全日本監督に就任した米国人監督サトウ。越川選手にようやく追い風が吹いて来た。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・金子隆行 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
イタリア人監督の思考は、チームを新たな方向へ導いた。そしてチームの勢いは金子選手を技術だけではなく、メンタルにおいてもより一層精悍なプレーヤーに変えた気がする。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・越川優 (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
越川選手、パナソニックの清水邦広選手、福澤達哉選手、堺の石島雄介選手のジャンプサーブは、背中越しに撮っておきたい選手。それも毎回撮っておきたい。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・ウォレス マルティンス (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
ブラジルスーパーリーガのベストスコア賞を獲得したこともあるウォレス選手は、得点の喜び、失点の悔しさのアクションもスーパー。しかし2度悔しさ表現を続けないプレーは流石。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・越川優 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
いつもは華麗なフォームでスパイクを放つ越川選手。しかし、ブロッカーがタイミングをずらされたその瞬間にボールを押し込むように打つ姿がようやく見えてきた。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・パオロ モンタニャーニ監督 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
いろいろな競技、いろいろな国で多くの監督に接してきた。イタリア人パオロ監督は表面では優しい。しかし、こういった人物がこと競技を指導すると妥協しない監督になることは知っている。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・越川優 (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
男子バレーは女子の1.5倍、レンズを大きく早く振らないとボールは入らない。そんなに違う撮り方をする競技は、私の中では別の競技になっている。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・米山達也 (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
米山選手が新人で入った年、彼のサーブを打つフォームがあまりにも綺麗で驚いたことを覚えている。それから5年、まだまだ進化を遂げ、絵に書いたようなフォームで強烈なサーブを放っていた。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリー・阿部裕太 (レンズ 400mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
阿部選手は全日本セッター。手首を使ってコントロールする姿は相手ブロッカーだけではなく、撮影者まで翻弄する。完全に前方に出すフォームにフレーム右端に寄せると、彼はこのままバックトスをした。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
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●サントリーサンバーズ (レンズ 200mm/絞りf 2.8/シャッター速度1/2000秒)
20試合を終えて18勝2敗で、2位パナソニックに5勝の差を付けて現在首位。そしてセミファイナル進出を早々と決めたが、数年前の女子JTもそのまま進み、決勝で敗れた。しかしサントリーは決勝で勝つことしか考えていない。
(撮影:2013年2月17日対FC東京/大田区総合体育館)
Michi ISHIJIMA(石島 道康)
1966年8月17日群馬県生まれ。1985年からフリーランスフォトグラファーとして活動し、月刊バレーボールをはじめ、2輪・4輪のモータースポーツ誌、芸能、経済誌など題材は多岐に渡る。AFC(アジアサッカー連盟)、Jリーグ・名古屋などのオフィシャルフォトグラファーを歴任。その後オランダ・ロッテルダムに渡り、サッカー、格闘技など欧州を中心に活動する。2012年はロンドン五輪にも赴き、バレーボール女子日本代表の銅メダル獲得の瞬間にもシャッターを切った。AIPS(国際スポーツプレス協会)会員、AJPS(日本スポーツプレス協会)会員、FIVB(国際バレーボール連盟)公認スペシャリストフォトグラファー、Jリーグ公認フリーランスフォトグラファー。
●公式HP「Michi ISHIJIMA Photographic World」http://www.prideone.net/