フジテレビパラスポーツ応援サイト
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vol.15
文=高樹ミナ
2016年11月2日
早いものでリオデジャネイロパラリンピックが終わって1カ月以上が経ちました。
開幕前は集客が心配されたリオパラリンピックも、蓋を開けてみれば連日の大盛況。
ブラジルの人たちの熱狂的な応援で現地はオリンピックに負けない盛り上がりを見せました。
さぁ、ここからは2年後の平昌冬季大会を経て、2020年東京大会へまっしぐらです!
現地時間9月18日の閉会式でリオパラリンピックを終えた選手たちは、帰国後もテレビ出演や新聞・雑誌などのインタビュー、各地のイベントに引っ張りだこです。なかでも10月7日、東京・銀座で盛大に行われたメダリストの凱旋パレードは大きなインパクトを残しました。
前回2012年ロンドン大会の時はオリンピアンだけだったパレードも、今回はパラリンピアンが合同で、2020年東京大会に向けてオリンピック・パラリンピックが一丸であることを印象づけました。また、沿道に詰めかけたファンもテレビでリオパラリンピックを見たという人が多く、選手の顔と名前を覚えて温かい声援を贈っていました。
この熱烈な歓迎ぶりに選手たちは、「こんなにたくさんの方に応援していただけて本当に嬉しい」と反響の大きさに驚きの様子。そのなかでひときわユニークな感想を聞かせくれたのが、水泳で銀銅2個ずつメダルを取った全盲のスイマー・木村敬一選手でした。「『(陸上の)辻(紗絵)さーん』という声援が8〜9割で、合間に時々『キムラー!』って声が聞こえました」と木村選手。聴力が発達していることもあるかもしれませんが、普段からユーモアあふれる彼らしい、なんとも微笑ましいエピソードです。
パラリンピアンの姿は、こんなところにもありました。北海道日本ハムファイターズが10年ぶり3度目の優勝を果たしたプロ野球日本シリーズ。その第2戦で車いすテニスの上地結衣選手、第4戦ではウィルチェアラグビーの乗松聖矢選手(ともにリオパラリンピックで銅メダル獲得)が始球式に登場。車いすから投球する前代未聞のシーンが話題になりました。
始球式に臨んだ上地選手。
リオパラで日本女子車いすテニス界初のメダルを獲得
人生初の始球式。
「テニスと違う緊張感があって楽しかった」と上地選手
さらに10月10日・体育の日には、東京・渋谷のど真ん中でオリンピックとパラリンピック競技のデモンストレーションが行われ、リオで銀メダルに輝いた走り幅跳びの山本篤選手が大ジャンプを披露。躍動感あふれる義足のジャンパーの迫力に観客から驚きの声があがりました。
一方、こうした華やかなイベントだけでなく、パラリンピアンが小中学校へ出向き、自身の体験を通じて挑戦する勇気や限界を超えていく意志の大切さなどを伝える特別授業やパラスポーツの体験会なども盛んに行われています。
これらの取り組みは、普段なかなか機会のない健常者と障がい者の接点づくりに一役買っているといえるでしょう。日本ではまだ「障がいは隠すもの」という考え方が主流で、ソフト面でもハード面でも、障がいのある人々が気軽に外へ出られる環境にありません。
そんな中、誰もが親しみやすいスポーツを媒介に、パラリンピアンをはじめとするアスリートたちがアイコンとなって、障がいに対する認知・理解を地道に広げていくことは、「心のバリアフリー」や「共生社会の実現」を掲げる2020年東京大会の真の成功につながっていくのだと思います。
こうしている間にもパラリンピアンたちは大忙し。彼らの活動の場はますます増えていきそうです。