その原因、Xにあり!

身体のお悩み解決バラエティ 毎週金曜よる7時

おさらい

2017年7月21日(金) 放送

  • 長生きの秘けつXを探れ!宮澤エマの日本行脚〜京都府 京丹後市〜

    長寿の街として注目の“京丹後市”とは?

    写真提供:京丹後市役所

    今回も宮澤エマが長生きの秘けつを探求!やってきたのは日本海に面した京都府の京丹後(きょうたんご)市。かつて世界最高齢記録を持っていた木村次郎右衛門(きむら・じろうえもん)さんも過ごしていた、長寿で注目の街なのだとか。 (2013年当時116歳)

    京丹後市民の長生きの秘けつXを聞き込み!

    90歳を超えても元気な街の方々にお話を聞き、エマちゃんが海で出会ったのは釣りをしていた志水富重(しみず・とみしげ)さん。年齢はなんと101歳!今も毎日釣りをしているという富重さんが、ご自宅で釣った魚を調理した昼食をごちそうしてくれるというので、エマちゃんはお邪魔することに。

    101歳 長寿のお昼ご飯は「釣りたての魚」と毎日食べる「ワカメ」!

    妻・やよいさん(95)と2人で暮らしている富重さん。やよいさんの体調が崩れて以来、なんと90歳を過ぎてから、家事全般をするようになったのだとか!そんな富重さんが作ってくれた昼食は釣ったアジを使った料理。魚を骨ごと食べるのも2人の長寿の秘けつなのかも!?

    食卓にあったもう1品の料理が、軒先に干されていたワカメに金時豆を加えて甘く煮た料理。このワカメ料理も毎日のように食べているそう。

    京丹後市民がよく食べるという“板ワカメ”とは一体!?

    京丹後市の人はワカメをよく食べると話す富重さんから、「“塩江漁港”に行けば『板ワカメ』という食材が見られる」という情報を入手したエマちゃん。すぐに塩江漁港へ!そこで見たのは、板の上で干されている大量の板ワカメ!

  • 長生きの秘けつ、板ワカメにもあり!その秘密は?

    板ワカメ漁師の船戸英行(ふなと・ひでゆき)さん(55)によると一般的なワカメと板ワカメの違いは、その作り方にあるのだとか。一般的なワカメが湯通しをしてから乾燥させるのに対し、板ワカメは採れたてのワカメを軽く水洗いするだけ。

    京丹後市近海の天然ワカメは薄いのが特徴で、軽く水洗いをして板の上に広げ、半日の間天日干しして作るのだとか。

    この違いが栄養面にも関係しているのか、海洋食品に詳しい早稲田大学の矢澤一良(やざわ・かずなが)先生に聞いてみると「ワカメの表面にあるヌルっとした“アルギン酸”という水溶性食物繊維の一種は、動脈硬化予防や高血圧予防、血中のコレステロールを下げる働きがあるため、健康長寿に効果的な食材といえる」とのこと。

    さらにこのアルギン酸は湯通しをするとお湯に溶け出してしまうため、板ワカメの製法はアルギン酸をより多く残せるのだとか!

  • 京丹後市の人たちがこぞって食べる板ワカメ!

    ご長寿たちに再度聞き込みしてみても、「よく食べる」という板ワカメ。子ども向けの教材を売り回る現役営業マンだという92歳の東理代吉(あずま・りよきち)さんのお宅では、細かくした板ワカメをビンに保存して食べていて、炒りたまごに振りかけたシンプルな料理は、理代吉さんも大好きな一皿とのこと。

    やはり京丹後市では板ワカメが、健康長生きの秘けつとなっているようだ!

  • 夏バテの原因は誰もが持っている免疫細胞・マクロファージのニート化にあった!?

    暑い日が続くこの時期、気をつけなければならないのが“夏バテ”!一般的に夏バテは、胃腸が弱まって食欲がなくなったり、内臓や脳をコントロールする自律神経が乱れ、身体がだるい・眠れないといった症状を引き起こすといわれている。

    しかし、免疫学を研究して35年、新潟薬科大学特別招聘教授(とくべつしょうへいきょうじゅ)の杣(そま)源一郎先生は「夏バテの原因は、マクロファージが働かなくなることにもある」という!

    マクロファージの働き

    映像:イメージナビ

    マクロファージとは身体のいたるところに存在する免疫細胞のひとつで、身体の中に入ってきたウイルスや有害な物質を見つけ、取り囲んで食べてしまう。 がん、アルツハイマー型認知症、アトピー性皮膚炎、糖尿病(2型)、骨粗しょう症、花粉症などにも効果があるといわれ、今世界中の医療で注目されているという!

    マクロファージがニート化、つまり働かなくなると、ウイルスや有害な物質を食べてくれず、身体の中にたまってしまい、だるい・食欲がないといった夏バテの症状が現れるという。

  • マクロファージはなぜニート化してしまうのか?

    杣先生によるとマクロファージはストレスに弱く、夏の暑さ・強い日差し・冷房は身体にとってストレスになり、マクロファージをニート化させる原因だという。

    マクロファージを元気にするLPSとは?

    マクロファージはLPS(リポポリサッカライド)という土の中で育つ野菜や海藻が持っている成分を摂取することで活性化し、有害な物質を食べてくれるようになる。しかしLPSは人間の身体では作ることができないため、食べ物から摂る必要がある。

    LPSを豊富に含む食材には、そばやキノコ類、海藻類、玄米ごはんなどがある。1日の摂取量の目安は、3食のうち1食、十割そば1人前や玄米ご飯1膳に、海藻やきのこを追加するだけでOK。そばの場合、茹でた時にLPSが溶け出てしまうので、そば湯も一緒に飲むと効果的とのこと。

    杣先生 監修

    ※料理をする際、180度以上の高温や長時間の調理をすると、LPSが壊れてしまうので注意が必要

  • 本当にLPSを摂ることで、夏バテを解消できるのか?

    協力:国研 農研 生研支援センター
    ※結果には個人差があります。

    「毎年、夏バテしてしまう」という一般被験者5名で検証。3週間、十割そばなどLPSを豊富に含んだ食材を食べてもらったところ、5名全員、だるさが消えたり、食欲が戻ったと効果を実感した。またマクロファージの活動力(貪食力)も、5名全員がUPした。

    杣先生によると、普段から継続してLPSを含む食事を摂ることで、ストレスに対して非常に強い抵抗力を持つようになり、たとえストレスが生じても、マクロファージの働きが低下することが少なくなる。つまり夏バテしにくくなるという。

  • 夏に危険な突然死 意外な2大原因

    死を招く病を引き起こす、冷房の恐怖 寒冷じんましん

    はなふさ皮膚科の花房火月(はなふさ・ひづき)先生によると寒冷じんましんとは、暑い場所から涼しい場所へ移動するなどした際に、寒暖の差による冷たい刺激を受けて発症するアレルギー反応とのこと。

    アレルギー反応が全身に広がると神経麻痺や呼吸困難などを引き起こし最悪の場合、突然死するケースもある。

    体の中で何が起きているのか?

    詳しいメカニズムは未だ解明されていないが、身体の中に突然異常なタンパク質が作られ、冷たい刺激を受けると、その異常なタンパク質同士が集まり固まる。この固まった異常なタンパク質を身体は排除してくれるが、同時にかゆみの元となる物質「ヒスタミン」を放出。その結果かゆみが現れ、皮膚を赤く腫れ上がらせると考えられている。

  • 寒冷じんましんの対処法は?

    一般的にじんましんは、冷やせばおさまっていくことが多いが、冷えることで発症する寒冷じんましんには逆効果だという。逆に寒冷じんましんの場合、患部をゆっくりと温めるのが正しい対処法とのこと。

    寒冷じんましんが起こりやすいシチュエーション

    ・屋外からエアコンの効いた部屋に入る
    ・冷たい水で洗いものをする
    ・かき氷やアイスなどを食べる
    ・プールや海に入る
    ・お風呂で温まったあと脱衣所の冷気に触れる
    ・裸足で冷たいフローリングを歩く

    シチュエーションも身近ではあるが、寒冷じんましんは誰にでも起こる可能性があるので、注意が必要とのこと。

  • 要注意!中高年で発症する寒冷じんましん

    花房先生は「血液系の悪性腫瘍“多発性骨髄腫”などの病では じんましんの元となる異常なタンパク質が血液中に作られてしまう。つまり血液系の病が、寒冷じんましんを引き起こすこともある」という。さらに重ねて「寒冷じんましんがきっかけとなって大きな病が見つかる可能性があるので、放置せずに医療機関で受診する事をお勧めします。」とのこと。

    夏に多い脳梗塞

    ※出典:(公財)循環器病研究振興財団
    2008年から2011年のデータ

    夏に発症しやすい重い病気のひとつに実は「脳梗塞」があるという。脳の病といえば、冬に多いイメージがあるかもしれないが、脳梗塞は6月〜8月、つまり夏場に発症しやすいというデータがある。

    小田原循環器病院の杉薫(すぎ・かおる)病院長によると、夏の脳梗塞の原因は 「隠れ心臓病」にあるという。

  • 自覚症状のない「隠れ心臓病」

    不整脈など一般的な心臓病の心電図は、正常な心臓に比べ波形が大きく乱れ、動悸や息切れなどの自覚症状が現れるが、隠れ心臓病の場合その波形は正常な心臓の心電図とほぼ同じ。大きな乱れもないため、ほとんど自覚症状がないという。

    そんな隠れ心臓病の患者は、推定約130万人。しかも60代からジワジワと増え続け、80歳以上では実に10人に1人が患っているといわれる。
    ※出典:朝日新聞デジタル2013年4月13日付
    ※出典:(公財)循環器病研究振興財団

    隠れ心臓病の正体は…「心房細動」

    心房細動とは、心臓の4つの部屋のうち上の2つ「心房」がけいれんする病。ストレスや睡眠不足、アルコールなどが原因で発症すると考えられている。

    杉先生によると、心房が細かくけいれんを起こし、心房内の血液が淀み血栓ができる。この血栓が血液と一緒に心臓の外に飛び出し、脳の血管を詰まらせて脳梗塞を引き起こしているのだという。

    心房細動の場合、心房の中が1分間に約600回もブルブル震えるのだとか。ちなみに、このくらいの大きさの血栓ができてしまうそう。

    さまざまな要素が絡み合うので一概には言えないが、目安としては心房細動が2日以上程度続くと血栓はできてしまうという。

  • 自覚症状のない「隠れ心臓病」を見抜くポイントは?

    「自分で脈を測る習慣をつくっておくこと」だと杉先生はいう。手首にある動脈に3本の指で触れ、計測。正常な成人の場合、1分間に60〜100回だが、この数値から外れていたり、脈のリズムが一定でなく乱れている場合は、医師の診断を受けた方がよいそう。

    暑い夏に水分不足でドロドロになった血液は血栓になりやすく、突然死を引き起こす恐れが大きいため、特に注意が必要とのこと。

この番組は専門家の監修のもとに構成いたしました。
番組で紹介した事例は身体の悩みに関する原因とそれに対する解決策の1つです。事例により別の原因・学説があることをご承知ください。
医療行為を試される場合は医師に相談の上ご本人の正しい判断で行ってください。