志村けんとドリフの大爆笑物語

12月27日 (月)
21:00~23:03放送

インタビュー

いかりや長介役 遠藤憲一さん

遠藤憲一
  • 遠藤憲一さん

    ◆今回のお話が来た時の感想。
    小学校時代、ザ・ドリフターズは見ていたのですが、まさか自分がいかりや長介さんを演じるとは予想もしていなかったので、びっくりしました。強面(こわもて)というところと年齢的なところが起用理由でしょうか。今回のドラマが発表になったときには、近所の床屋さんから、“やっぱり、長さん(いかりや長介さん)だよね”と言われました(笑)。

    ◆演じる上で気をつけた点や意識した点は?
    一番特徴があるのは、あの声ですよね。でも、ものまねみたいになっても、と思ったので、福田監督と相談して、“要所要所を寄せるようにしましょう”と。ちょっとだけ声も普段の声よりは少し低めにして、顔はどちらかというと寄っちゃっているんで(笑)。実際に当時起こったことを見たわけでもなく、想像で演じさせていただいているので、本当にこれが正解かはわからないのですが、高木ブーさんとお会いしたとき、“長さん怖かったからね”とおっしゃっていて。コントに関しては、厳しさを持っていた方だと思うので、演じる上でそこは意識しました。この作品に入ってから、コントを緻密に作り上げていったのはいかりやさんだということも知りましたし、何年も毎週、中心になって作り上げていくのは大変なことだっただろうなとも感じて、改めて驚きました。自分はどちらかというとリーダーシップをとるようなタイプではないのですが、仕事に対する姿勢の厳しさは意識したり、みんなを引っ張っていくように心がけました。なんとなくちょうどいい空気感ができていったように思います。

    ◆実際に演じてみての感想。
    『8時だヨ!全員集合』のシーンの今回の撮影は小人数でしたが、これが当時は常に会場がお客さんでいっぱいで、生放送の緊張感があって・・・結構楽しかっただろうなと思いました。実は、自分は、きっちりセリフや動きを覚えたり人にじっと見られるのも(役者ではあるのですが)得意ではないんです(笑)。だけどコントは、もちろんある程度、きちんとできあがってはいるのですが、“なり”の中でどうなっていくのかわからないところもあって、そのスリリングさと楽しさが一緒になっていく微妙な感覚を、ステージの上で感じることができました。ご本人たちが当時アドリブでやっているところを台本に起こして、それを自分たちが演じるというのは、なかなかない難しい経験でした。

    ◆印象に残っているシーンは?
    初日の撮影が、『ドリフ大爆笑』オープニングシーンで、みんなで歌いながら、スクールメイツの方たちと一緒に歌うんですが、一生に一度の経験だなと思ってやっていました(笑)。こんなことはありえないじゃないですか!そこからもうタイムスリップしてしまって…初日の撮影がすごく強烈な思い出ですね。撮影は曲の頭から終わりまで行ったのですが、歌っているところは一部分だけ使うのかと思っていたら、フルで使っているんですよね。作品全体も監督が“あっという間で、全然飽きないんだよ”とおっしゃっていたので、一視聴者としても楽しみにしてます。

    ◆コントシーンの感想。
    風呂屋のコントシーンはテストもできないですし、やってみないとわからなかったので、実はすごく緊張しました。一か八かで身を任せてみたらみんなが先導してくれたので、一発で決まってよかったです。記念に残るシーンになりましたし、楽しかったです。

    ◆遠藤さんから見て山田さんが演じる志村さんは?
    実在の方でかつ、これだけ記憶にまだ新しい方ですから、それはやっぱりプレッシャーになっていたと思います。でも、実際のドラマの台本にあるように、勝地君と仲良く、お互いディスカションしながらセリフ合わせを綿密にやっていて。今回のドラマは志村さんの新人時代を描いているので、いっぱいいっぱいな気持ちで、志村さんを演じているくらいがちょうど当時の志村さんに近いんじゃないかなと思いました。

    ◆福田監督の現場はいかがでしたか?
    荒井注さんの脱退と志村けんさんの新メンバー加入紹介のシーンが、すごく長いんです。“ちょっと忠実には難しいかもしれません”と話したら、“でも、衣装合わせの時に、忠実にやることが苦手と言っていましたけど、うまくやっていますよ!”と福田監督に言われて。“それはもう、すごく努力してます”って(笑)。この後編集で、撮影したものがどうつながっていくのか、これからがマジックだと思います。出来上がりを見たときに、“福田組はこういう組なんだ”と一番わかるのではないかと思います。撮影現場は独特で楽しかったです。

    ◆視聴者の皆様に見どころをお願いします。
    台本の進行状態が面白いので、いい意味ですごいナンセンスなものを作るのが上手な福田監督が、これをどういうふうに調理するのか?これは視聴者の方たちだけじゃなく僕たち自身も出来上がりがどうなるのか楽しみなので、一緒に放送を楽しみにしています。