記者の仕事

取材センター政治部 阿部桃子

ニュース総局報道局

阿部 桃子

若手記者が感じたテレビ報道の醍醐味とは?

プロフィール
2017年フジテレビ入社
福岡県生まれ
慶応義塾大学法学部 出身
所属・担当
  (2019年11月現在)
ニュース総局報道局
取材センター政治部
政治部記者 首相官邸クラブ 総理番 担当

INTERVIEW

インタビュー

取材センター政治部 阿部桃子

フジテレビへの入社を決めたきっかけは?

阿部桃子

阿部

学生時代から「映像を通して何かを伝えたい」と思っていて、とくに国内外で起こっている出来事への関心が強かったです。そこで、報道に映像を通して関われるテレビ局を志望しました。また、女性としてのキャリア形成を考える中で、テレビ局ではほかの媒体と比較して若手のうちに、国としての方針を決めるような現場で、記者として経験を積める点に惹かれました。

報道局の政治記者を志した理由は?

阿部桃子

阿部

大学時代に政治学科に在籍していたこともあり、各国の政治情勢に興味がありました。政治は難しくて遠いことのように思えますが、私たちの暮らしを豊かにするために存在しています。近寄りがたいイメージのある政治を分かりやすく伝えることで「ニュースって面白いんだ!」ということを感じてもらいたいと思い、政治記者を志望しました。

取材センター政治部 阿部桃子

現在の仕事内容を教えてください。

阿部桃子

阿部

入社後2年間は台場本社の報道センターで番組をつくる仕事を主に、幅広い分野のニュースを扱っていました。
入社3年目から記者クラブに所属し、総理大臣や官房長官などの職場である総理官邸に出社して取材活動やニュース原稿の作成を担当しています。報道局は、社会部、政治部、経済部、国際取材部などに分かれていて、私は政治部に属しています。政治部の中にも、与党、野党、外務省、防衛省と様々な記者クラブがあり、いずれかを担当します。私は首相官邸記者クラブの総理番として官邸内の動きを取材しています。普段は、官邸に誰が訪れ、どのくらいの時間、何を話したのか。総理から直接その内容を聞くことは難しいため、例えば政治家が官邸を出る際にマイクを向け取材を行っています。

官邸記者クラブならではの仕事といえば、
どのようなものですか?

阿部桃子

阿部

たとえば北朝鮮がミサイルを発射した場合や、大災害が発生した場合など、政府の判断が重要な局面で、いち早く取材するのも官邸クラブ記者の役割です。特別な動きがあった場合は、誰よりもはやく官邸に駆けつけて最新の情報を得られるように心がけています。
取材活動としては、日中の取材の他に「朝回り」「夜回り」と呼ばれる、担当官僚の出勤時と帰宅時に取材を行うのも特徴です。総理が会合などで首相官邸を出る際には、同行して取材することも多いですね。

▼ある日の取材スケジュール▼

7時半~9時
政府高官の自宅付近で取材(朝回り)
9時半
総理が首相官邸に入る瞬間を取材
どんな表情か、声の大きさなども観察。
10時
首相官邸を訪れる官僚・要人などの取材
お昼のニュースに向けて原稿を作成、国会時期は中継など
11時
午前の菅官房長官会見
政府の方針を表明する重要な会見。
お昼のニュースに突っ込むこともあります。
11時半
お昼のニュース
13時
休憩
|首相官邸を訪れる官僚や要人を取材・原稿作成など
16時
夕方のニュース、午後の菅官房長官会見
19時
総理の会食がある場合は、会食相手への取材
党幹部との会食時は、政治が動く端緒にも…!
21時半~
政府高官の自宅付近で取材(夜回り)
取材センター政治部 阿部桃子

政治部に異動して間もないですが、
これまでと心情の変化はありましたか?

阿部桃子

阿部

取材記者として、担当業務に関連する動きがあった場合には、責任を持って取材を完遂しなければなりません。それまではベースとなるスキルをつけるために幅広い分野を扱っていましたが、それと比較するとやはり責任はぐっと重くなりました。

また、政治家が何かを決め、それを私たちが報じ、それを受けた国民の反応もテレビで報じる。それを受けて政府が方針を変え、それをまた報じる。目の前で動く政治を日々追いかけ、伝える記者という仕事の重みと実社会での役割を再認識するようになりました。

記者の仕事に対して、働くまでに思い描いていたイメージとの差はありましたか?

阿部桃子

阿部

たとえば「●●が延期へ」「●●会談で●●交渉を合意へ」というニュースの一文を書くだけでも、かなりの取材時間が必要になることに驚きました。同じ内容であっても「調整」なのか「方針固める」なのか微妙なニュアンスや伝え方は各社によって異なるため、少しでも確度の高い情報を届けるためにはとにかく取材を重ねるしかありません。星の数ほど情報がある中でニュースになるのはほんの一部。自分が取材に関わったニュースが報じられるとうれしいですが、総理や官僚の一挙手一投足を追う毎日はなかなか泥臭い日々だなぁと思います(笑)。

これまで印象に残っている出来事を教えてください。

阿部桃子

阿部

本社勤務時代に、報道特番の制作に関われたことがもっとも印象深いですね。報道局では毎日のニュース番組以外に、今年4月1日の「元号発表」の特番、5月の改元や、10月の「即位の礼」、11月の祝賀パレードといった時代が動いていく節目の瞬間には、報道特番を制作します。

番組名や画面の構成デザインまで、ゼロから何かを生み出すワクワク感があり、「何分何秒にCMが入るから、直前にこのニュースを入れるといいんじゃないか」「いい表情を捉えたいから、ゲリラ的に取材へ行こう」など、若手からベテランまでたくさんの人が集まって、大の大人が真剣に番組作りと向き合う様子はまるで文化祭のようです(笑)。
社会人になってからもこんなふうに子ども心を忘れずに皆で力を合わせられるのは、本当に贅沢で幸せなことだと思います。

取材センター政治部 阿部桃子

新元号発表特番開始数時間前のリハーサルの様子

取材センター政治部 阿部桃子

学生のみなさんに向けて、
就職活動へのアドバイスをお願いします。

阿部桃子

阿部

私が世界各国のニュースを伝える記者に憧れてテレビ業界を目指したように、子どものころや学生時代に心を動かされたエピソードを大切にしてほしいです。働き方が時代と共に変化する中で、もちろん将来性や安定性も重視すべきポイントですが、幅広い視点で就職先を考えることは新しい関心を持つきっかけにも繋がるかもしれません。就職活動を通して、自分の心に秘めた熱意や興味を見つめ直す時間としても活用してほしいですね。

取材センター政治部 阿部桃子

原稿が完成するのは中継開始直前のことも…!
昼ニュース『FNN Live News days』での中継

取材センター政治部 阿部桃子

“大統領の親書を渡した”と会談後に日本語で応えた韓国・李洛淵首相。
10分後には速報で放送!