- プロフィール
- 2018年入社
青山学院大学 文学部 卒
- 所属(2026年10月現在)
- アナウンス局 アナウンス部
- 主な担当番組・業務
- 『めざましテレビ』メインキャスター
『ホンマでっか!?TV』『FNS歌謡祭』進行 など
INTERVIEW
インタビュー
アナウンサーは日々どんな仕事をしているのか教えてください。

井上
カメラの前に立ってテレビを通して情報をお伝えすることも大切な仕事ではありますが、それ以外にも、社内イベントの司会やナレーションなど、声のみの仕事、そして情報番組や報道番組では、現場に足を運び、取材やインタビューを通じて情報を集める仕事も担います。
また、会社員なので、アナウンス局の業務も担当していますし、表に出る仕事よりも、裏での業務や準備に多くの時間を費やすことも少なくありません。私自身も、学生時代にただテレビを見ていた頃には想像していなかった仕事がたくさんあるなと実感しています。
裏での準備というのは具体的にどのようなことをしているのでしょうか。

井上
例えば『めざましテレビ』は幅広いトピックを扱うので、エンタメからスポーツニュースまで、とにかく広くいろいろな番組や記事、作品を見ています。世の中の流行りやさまざまな分野の情報をなんとなくでも知っている状態にするために、インターネットも見ながら日常の中や隙間時間でなるべく意識的にインプットをしている毎日です。
また、『TEPPEN』や『ハモネプリーグ』のような競技系バラエティは、番組独自のルールをすべて覚えて、本番では自分で瞬時に点数の計算ができるようになるまで勉強してから臨みます。その場で勝ち負けが決まるため、収録ではありますが生放送のような感覚なので、だからこそしっかりとした準備をしていかなければと思っています。
あとは体調管理も大切な準備の一つです。昔は本当に風邪をひきやすくて、早起きも苦手で(笑)。「このハチミツがいいよ」って聞いたら試してみたり、喉が痛くなりそうだと思ったらこまめにうがいをしていると治ったり。トライ&エラーを繰り返し、常に気をつけているおかげで、小さい風邪とかはあまりひかなくなりました!休日は睡眠をたくさんとって、そのうえで遊ぶとか、常に自分に合う方法を探して試しています。
常にさまざまな準備を重ねるようになったきっかけはありますか。

井上
入社した当時は、どう準備をすればいいのかも、本番で力を出すためにどんな過程が必要なのかも分からなくて……。今振り返ると、準備がまったく足りていなかったと思います。
ですが、入社1年目の終わり頃、佐野瑞樹アナウンサーといっしょにスポーツ特番を担当する機会があって。実況とリポーターで役割が違うものの、佐野アナウンサーの手元のノートには、びっしりと情報が書き込まれていたことに衝撃を受けました。年次が上で実力のあるアナウンサーでも、これだけ準備をしているのだから、「私はその何倍もやらなければ」と感じましたし、自分が想定し得るすべての事態に備えて準備をしようと、そこで初めて強く思いました。それが細かく準備をするようになったきっかけです。
早朝からの生放送をはじめ、多忙な日々を送られていると思いますが、仕事へのモチベーションはどこから生まれているのでしょうか。

井上
起きる時間も人とは違う生活の中で頑張れる理由の一つはやはり、“良い人柄の方が多い”からだと思っています。共演者やスタッフさんが本当にいいひとばかりで、一緒に仕事をしていて毎日が楽しいです。眠たいなどと体調面で思うことはあっても、会社に来るのが嫌だなと思ったことは一度もなくて。何か気持ちが落ち込むことがあったとしても、逆に出社した方が気持ちも切り替わって少しのことで笑えたりするというか。そういう意味では、仕事ではありますがリフレッシュになっているのかもしれないです。
また、毎日違うトピックを扱うので、毎日同じ時間で動いてはいますが、 一日として同じ日がないので飽きることがないというのがこの仕事特有かなと思います。さまざまな場所へ行っていろいろな人と話すことで、どんどん世界が広がります。
私、本当に寝るのが第一優先なぐらいインドアなんですよ(笑)。家族からは、「こんなに家が大好きなのに、ロケのおかげで最新の場所とか行けてよかったね」ってよく言われます!普段は行かない場所に行けたり、たくさんの人に会えたりすることが日々の刺激になっています。
言葉を使うアナウンサーという仕事に日々向き合う中で、考え方に変化はありましたか。

井上
最初は、「自分の気持ち」と「言葉」を乖離せずに伝えることが本当に難しかったです。自分の思いとは違うこと、嘘はつきたくないけれど、自分の気持ちにピッタリくるにはどの言葉を選べばいいのか分からない。気にしすぎると何も言えなくなることもありました。
でも、意外と自分の気持ちをそのまま言っていいんだなと思えるようになったのは、伊藤利尋アナウンサーと出会ってからです。伊藤アナウンサーは、当時の私であれば「そんなことまで言っていいんだ」と思ってしまうようなことまで素直に言葉にします。もちろん、人を傷つけるようなことは言いません。ただ、年次が低かった頃の私は、「アナウンサーだから自我はあまり出さないようにしよう」と思っていましたが、伊藤アナウンサーを見て、「感じたことを素直に話してもいいんだ」と気づかされたんです。今は経験を重ねたこともあって、以前より少しずつ自分の言葉で話せるようになってきましたし、自分の表現の幅を広げてくれた存在は、伊藤アナウンサーかもしれません。
ご自身の言葉で思いを表現していく上で、普段から大切にしていることはありますか。

井上
視聴者の皆さんが聞いてどう思うのか、発する言葉の端々まで常に“想像力”を働かせています。これは『めざましテレビ』のプロデューサーが“想像力”とよく言っているのを聞いてから、意識するようになりました。
ニュースのコメントによって、視聴者の皆さんには共感してもらえたり、何かの助けになることがある反面、悲しい気持ちになってしまったり、悪影響を及ぼしてしまう可能性もあります。こうした想像力はもちろん大事ですし、一緒に共演している人が、気持ちよく収録を終えられるようにしたいという想いも持っています。
『TEPPEN』や『ハモネプリーグ』では、結果によって学生や出場者の気持ちはさまざまです。台本にはないですが、その気持ちを想像して、時間がない中でも送り出しの前にひと言、ねぎらいの気持ちを加えたいと思っています。出演者の方々にとってせめていい思い出になるような言葉で送り出したいと思い、勝手に少しずつ付け足すことを続けていました。すると、ある時から担当するたびに、求めていただけるようになったんです!たまにリハーサルで言わなかったりすると、「ここでいつものひと言、お願いします」となることが増えました。
本当に小さいことで、誰も気に留めていないかもしれないですが、続けることで「あった方が良い」と言ってもらえるようになったんです。その人の気持ちを想像して、言葉にすることを大事にしたいと改めて感じた出来事でもありました。
井上アナウンサーの考える “アナウンサー”の役割とは何でしょうか。

井上
もちろん進行であったり情報をお伝えしたりする仕事であるのは前提として、アナウンサーの役割は、“その場の空気を創る”ことだと思います。相槌ひとつでも、ひとの気持ちに寄り添えることもあります。その空間にいる誰もが同じ方向を向けるように道しるべを示すのがアナウンサーの役割の一つだと思いますね。
そのため現場では、その場にいて感情を出すだけでも意味はあると思うので、「きちんと声を出して笑う」というのは常に意識していますね。
感情を画面にのせることを意識するようになって数年たちますが、いただいたメッセージで、「あの笑い声で番組が楽しくなっている」と言っていただけた時に、役に立てているんだなと実感しました。目には見えないけれど、声を使う仕事として、これも意味のあることなのかなと思い、嬉しかったです。
今後フジテレビで挑戦してみたい仕事はありますか。

井上
大学生の時、西洋美術のゼミに入っていて、美術館に行ったりするのが実はすごく好きなんです!いつかそういう場で、ナビゲーターを務めるのが密かな野望です(笑)。フジテレビではライブエンタテインメント局でイベントや展覧会をたくさん開催していますし、今の私の声の技術で務まるかは分かりませんが、長年の憧れなのでやってみたいです!
最後にアナウンサーを目指す学生へ、メッセージをお願いします。

井上
私は採用試験のときに、知らないことやニュースについて聞かれて、勉強不足で答えられなかったことがありました。でも、そういう場面で知ったかぶりをするのではなく「すみません。勉強不足で存じ上げません。」と素直に言えたことが、意外と良かったのかもしれません。
もちろん選考に臨むにあたって準備は何よりも大切です。ただ、分からないことは、自分なりに精一杯、誠実に「分からない」と伝える。その上で今自分がその場でできることを言葉にする。「自分」をよく見せようと無理をするのではなく、等身大の自分でいてください!
SCHEDULE
1日のスケジュール
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2:30
起床
コーヒーを飲みながらゆったり。この時間に発声練習を行います。 -
4:00
出社
出演準備をしたり、スタッフとの打ち合わせを行ったりして本番に備えます。 -
5:25
『めざましテレビ』生放送開始
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9:00
放送終了
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9:30
放送後の業務
生放送終了後はゆっくり朝食を取りながら休憩時間。
その後はナレーション収録やロケに向かう日もあります! -
12:00
退勤
その日の業務を終え、退勤します。