2019.5.31 FRI. UPDATE INTERVIEW #09 悠木倫役 矢野聖人さんインタビュー

今回の作品ですが、周囲の方からの反応はいかがですか?
月9にも初めて出演させていただきましたし、ゴールデンタイムの連ドラ自体も久しぶりなので、地元の同級生からも連絡がきました。「月9出てるじゃん!」みたいな(笑)。窪田正孝さんと共演するのは2回目なんですけど、前回が『エイプリルフールズ』という映画だったんです。その映画では、ふたりがゲイで、ちょっとセクシーなシーンもあったんですけど、共演はそれ以来のことだったので、僕たちを見るとそれを思い出す、という方も結構いらっしゃって、そういう楽しみ方もあるかな、と思いました(笑)。
役者さんならではの再会の仕方ですね。
ホントに。全然違う関係性ですからね。
今回は、いままであまりドラマの題材になったことがない放射線科、
放射線技師のお話ですが、台本を読んだときの印象はいかがでしたか?
今回は、台本をいただく前に原作を読ませていただいたんですけど、放射線技師とか放射線科に関して何も知識がなかったので、そこで初めてどういう仕事をされている方たちなのか知ったんです。でも、放射線技師の方々がレントゲンとかCTとかの撮影をしてそこから診察が始まるわけで、当たり前なんですけど診察の第一歩になっているんだということを知って、これは面白いところにスポットを当てた作品だな、と思いました。
悠木というキャラクターを演じるにあたって、
制作陣と何かディスカッションはありましたか?
外見的なイメージで言うと、原作を読んでいたのでそれに即した感じかな、と思っていたんですけど、衣装合わせのときにお話したら、監督のイメージはあまり原作寄りではなかったんです。中身の部分で言えば、もうちょっと若者っぽさというか、イケイケ感みたいなものがちょっとあったんですけど、そこもオタクっぽい感じに、という監督からの要望があったので、そこから探っていった感じですね。
ラジエーションハウスのメンバーのバランスは絶妙ですね。
年齢もキャリアも違うんですけどね。僕からしたら、みなさん第一線で活躍されているすごい方ばかりですから、いろんなことを吸収したいとも思いましたし、どんどんチャレンジして行こうという思いもありました。いろいろな作品をやってきましたけど、この組に入れたことで初心に返ってお芝居に取り組めたような気がします。物おじせず、自分を出せるところは出していこう、という意識はありました。キャラクターの個性と、矢野聖人としての演じ方をどう合わせていこうか、常に考えています。大きく分けると、山口紗弥加さんと浜野謙太さんの役柄は攻めの感じというか、割と何でもやれる発信型ですけど、丸山智己さんや僕は、逆に受け身の感じなので、そのバランスが大事だと思ったんです。いまそれが、1:1くらいの感じなので、ちょうどいいバランスになっているような気がします。
実際に、放射線技師の方にお世話になった経験はありますか?
あまりないんですよね。ちょっとアクションがあるような現場でアクシデントがあったときに、念のためレントゲンを撮ってもらう、というようなことはありますけど…。ただ、そういうときも、やっぱりお話をするのはお医者さんなので。だからこそ、まったく知らない世界なので面白いですし、勉強にもなっています。医療もののドラマや映画となると、どうしても分かりやすいものになりがちですからね。縁の下のヒーローという風に描かれていますけど、このドラマがきっかけになって放射線技師の仕事を認知してもらえたらうれしいです。僕らも、ダイナミックなシーンがなくてもいいものができるんだぞ、と思いながら取り組んでいますから。
この現場で共演されてみて、窪田正孝さんの印象は?
何か新しい発見はありましたか?
笑い顔が可愛いな、と思います(笑)。普段の、普通にしているときの顔はちょっとミステリアスなんですよ。そのギャップがまたいいのかな、と(笑)。これは共通点と言っていいのかわかりませんが、窪田さんが若いときに出演した『ケータイ捜査官7』という作品があるんですけど、あの作品ではケータイがしゃべるんですね。そのケータイの声優をやっていた方に、たまたまとあるバーでお会いしたことがあったんです。で、その方から、いろいろお話を聞いたんですけど、そのときはまだこのドラマをやる前だったので、「今度、窪田さんと共演する機会があったら伝えますね」みたいな話をしていたんです。だから、この現場で窪田さんに会ったときにその話をしたら、初めて外部からその人の名前を聞いたみたいで驚いていました。「その人の名前を知っている人に初めて会った!」みたいな感じで。だから、近いうちに3人で飲みに行けたらいいな、と思っているんです。
不思議な縁ですね。
そうなんです。芸能人が集まるようなバーでもないですし。
映画『エイプリルフールズ』以来の再会をされたとき、
おふたりの間でどんな会話があったんですか?
窪田さんは、何故か僕のことをタメだと思っていて。「矢野ちん、俺とタメだったよね?」って言われて、「いや、多分違うと思います!」って返して。「えっ、いくつ?」「ことし28になります。いま27です」「全然年下だ!」なんて会話があって(笑)。映画では濃い関係の役をやりましたし、同じ大学生という設定もあったんで、その記憶があったのかな?  僕は人見知りのところがあるので、新しい現場に入ると“シャイ・モード”が発動してしまうんですけど、窪田さんが気さくに話しかけてくださったので救われました。窪田さんは気さくで気配りもできて、とてもチャーミングなんですよ。今回、技師チームの男の中では僕が一番若いので、窪田さんに負けないように、ちょっと生意気だけどかわいいところもあるよね、みたいなところも視聴者のみなさんに見てもらえたらいいな、と思っているんですけどね(笑)。
それにしても、ラジハチームは普段から仲がいいですね。
みなさん、前室での様子をお話してくれているのですが、
実際はどうなんでしょうか?
一番はしゃいでいるのは遠藤憲一さんと広瀬アリスちゃんですかね(笑)。アリスちゃんがいつも遠藤さんに振るんですよ。だから、遠藤さんは返すしかないという感じですね。僕はどちらかと言えば、端で見ているタイプです(笑)。みんな、すごいんですよ。どんなに朝早くても、夜遅くても、そのテンションを保っているんです。僕はみなさんから比べたらそんなに場数を踏んでいるわけじゃないですけど、でも最初からこんなに和気あいあいとしたチームは初めてです。こういうチームものには、そういう部分もちゃんと反映されると思いますし。
最後に、視聴者のみなさんに向けてメッセージをお願いします。
窪田さん演じる唯織が、杏(本田翼)に思い出してもらえるのか、という部分も気にしつつ、周りにいる技師チームにも注目していただけたらうれしいです。僕も、細かいところでいろいろなお芝居をしているので。応援、よろしくお願いします。

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