2019.4.8 MON. UPDATE INTERVIEW #02 広瀬裕乃役 広瀬アリスさんインタビュー

台本をお読みになっての印象は?
医療ものではあるんですけど、会話のシーンも多いんです。しかもそこにはポップなセリフのやり取りがあったりもするので、それを通してこのチームが出来上がっていく過程が楽しみだな、と思いました。
となると、セリフの掛け合いのテンポ感が……。
大事になってくると思います。それぞれが凄く個性的なキャラクターですから、その掛け合いも面白いんです。
制作サイドから何かリクエストはありましたか?
裕乃は、最初はやる気満々なんですけど、現実とのギャップに直面してどんどん「あれ?」となっていくんですけど、ポップなシーンに関しては、強弱をつけた方が良いね、というお話はありました。
原作漫画も、シリアスな医療シーンとコミカルなシーンのコントラストが
楽しい作品です。
そうなんですよね。特に裕乃は、ひとりで慌てて、アワアワしちゃうようなところもあるので。「何が起きてるの?」みたいな。そういうキャラクターなので、視聴者のみなさんの目線と同じような存在かもしれません。基本的に、ひとりだけ頭の上に「?」がついているような子ですから(笑)。でも、そういうシーンとシリアスなシーンにちゃんとメリハリをつけることがこの作品の強みにもなるんじゃないかと思っています。
制作から、診療放射線技師に関する資料集をもらっていましたよね。
お読みになって感じたことは?
正直に言うと、地味だなと思いました(笑)。もちろん、本当に大事なお仕事なんですけど、撮影をするって一瞬のことだったりするじゃないですか。ただ、だからこそこの先どう展開していくのか、楽しみなんです。知識としては、大分理解できてきたと思いますけど……。
レントゲンは撮ったことがあるそうですが……。
そうなんです。ただ、CTとかMRIの検査は受けたことがないので、現場で勉強出来たらいいなと思っています。とても専門性が高い職業でもあるんですけど、技術の進歩によって、いまは誰が撮っても同じだと言われているんですね。でも、経験がある人とそうじゃない人ではやっぱり違うらしいんです。そういうところもストーリーの中で描かれていくと思うので楽しみです。彼らがいなければ、何も始まらない……手術すら出来ないわけですからね。
このドラマで、放射線技師の仕事に興味を持つ方も出てくると思います。
みなさんも、何となくでしか知らないと思うんです。レントゲンとかMRIって、そんなに頻繁に受けるわけでもないですしね。私も足を骨折したときくらいしか経験がないので。なので、このドラマがきっかけで興味を持ってくれる方が増えたら嬉しいです。
それにしても、放射線技師を演じるメンバーは強力ですね。
主人公の五十嵐唯織役を演じる窪田正孝さんを筆頭に、遠藤憲一さん、
山口紗弥加さん、浜野謙太さん、丸山智己さん、矢野聖人さんと、
個性豊かな役者陣が揃っています。
もう、最初の本読みのときから面白くって(笑)。もちろん、みなさんはキャラクターに沿って演じているんですけど、何て言うのかな……個々のぶつかり合いですね(笑)。普通、会話ってトン、トン、トンって進んでいくじゃないですか。でも、こっちはパンパンぶつかっているような感じなんです。しゃべり合い、みたいな感じ(笑)。本読みの時は、みなさんもクスクス笑いながらやっていましたね。ギャンブラーだったり、ドSだったり、キャラクターもはっきりしているので余計に楽しいです。
そういう中で、広瀬裕乃というキャラクターをどう演じていこうと
思っていますか?
今回、ありがたいことに裕乃の登場シーンから撮っていただけたんです。期待と不安を抱きながら初めて甘春総合病院に出勤するシーンなので、気持ち的にも助かりました。以前、1話の最後のシーンからインするみたいなこともあって、凄く大変だったので……。裕乃には、診療放射線技師の理想みたいなものがあって、やる気満々で、「すぐにみんなから認められるようになってやるぜ」みたいな女性だと思うんです。そういう真っ直ぐな部分を軸にしつつも、先輩たちからワーワー言われたりする中で、「あれ?」となっていくのが、多分彼女の愛らしい部分でもあると思うんです。てんやわんやな彼女をたくさん出せたらいいなと思っています。
唯織役を演じる窪田正孝さんの印象は?
以前、声優の仕事でご一緒したこともあるんですけど、基本的に淡々としている方ですね。で、ちょっとお茶目なところもあって、凄くキュートな方だと思います。裕乃とはまったくかみ合わない感じも楽しいですね。本田翼さん演じる杏とはまた違う感じの、唯織と裕乃の関係性が出せればいいですね。
唯織は、杏ともかみ合わないですし、裕乃ともかみ合わないわけですね。
噛みあわない(笑)。ですけど、裕乃は、最初に「もしかしたら彼は凄い人なんじゃないか?」って気づくキャラクターでもあるので、凄く重要だなと思っています。多分、唯織から一番影響を受けるキャラクターだと思いますし。
そこに恋愛要素は?
いまのところまったくないです(笑)。
唯織のような男性はいかがですか?
ちょっとゴメンさない……って感じです(笑)。やっぱり、天才ってちょっと変わってるじゃないですか。
放射線科医の甘春杏役を演じる本田翼さんの印象は?
同じ作品に出たことはあるんですけど、そのときは全然お話もできなかったんです。今回、一緒にバラエティー番組にも出演できて、いろいろとお話することができたので嬉しかったです。凄く気さくな方ですし、いつも「可愛いなぁ」と思いながら見ています(笑)。
共通点も多いと思ったのですが?
マンガとゲームのことですね。ただ、ちょっとジャンルが(笑)。本田さんの心はキレイでした(笑)。私はバイオレンスな方なので。
髪も今回の役柄に合わせて切ったんですよね。
そうなんです。原作の中にいられたらいいな、と思って。前髪も2年ぶりくらいに切りました。この髪形は、私自身も新鮮なんです。みんなから「キノコ」って言われていますけど(笑)。
外見から作っていくと役に入り易いですか?
気持ち的にはそうですね。役によって髪形も変えていって、毎回「この人、誰?」って思われるくらいがちょうどいいかな、と思うんです(笑)。演じるキャラクターによって、イメージを変えていきたいです。
医療ものですから、おしゃれをするのも難しいですしね。
まったくないです(笑)。髪の毛くらいしかないですもんね。服装とかアクセサリーでキャラクターの個性を出せない分、お芝居を頑張らないといけないな、と思います。でも、今回は一番年下なので、お兄さん・お姉さんたちにたくさん甘えながらやっていけたらいいな、と思っていますけど(笑)。
最後に、視聴者のみなさんに向けてメッセージをお願いします。
『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』は、いままでの医療ドラマで取り上げられなかった診療放射線技師にスポットを当てた、とても挑戦的なドラマになっています。人の命の大切さが描かれるのはもちろんですが、個性的なキャラクターたちが繰り広げるコミカルなシーンもあったりして、色々な要素が含まれた作品ですので、平成最後の月9、是非、楽しんでいただけたらと思います。

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