花妻蘭役 前田拳太郎さん

2023.5.9 TUE. UPDATE インタビュー 03

今回の現場の印象からお願いします。
とても柔らかい雰囲気の現場です。速見穂香役の波瑠さんや、山本知博役の高杉真宙さんたちが優しいので、その優しさがそのまま現場の空気になっているんじゃないかと思います。スタッフのみなさんも明るくて元気な方たちばかりなので、春ドラマにぴったりな現場だと思います(笑)。
花妻蘭というキャラクターを演じるにあたって、特に意識されている点は?
1月クールで出演させていただいた『女神の教室~リーガル青春白書~』では苦学生で、ちょっとクールな感じの役柄だったんですけど、今回はそれとは正反対のキャラクターですから、視聴者のみなさんにそのギャップを見てもらいたいな、という思いがあったんです。でも役作りしていく中では、いきなりテンションが高い、キャピキャピしているようなキャラクターなので、自分の中に溶け込ませるのが難しかったです。家で何回も鏡を見ながら練習しました。「やっぱり、身振り手振りはあった方がいいな」とか考えながら。ネットで、アイドルの方々の動画も見たりしました(笑)。「あ、こういう動きもありなんだ」とか。“あざと可愛い”と言えば、一番それに近いのがアイドルなんじゃないかと思ったので。朝イチの現場だったりしたら、いきなりハイテンションになるのは難しいので、家を出る前に鏡を見て、セリフを言ってみたりしてキャピってしてから出かけています(笑)。
「あざと可愛い」というのは言葉では理解できますが、それを表現してくれと言われると難しそうですね。
そうなんです。ただの「可愛い」じゃないわけですし。だから、研究しました。僕の中での“あざと可愛い”というのは、「ちゃんと計算してやっている可愛い」というイメージです。だから、僕も「こういうときはこういう手の動きをしよう」という風に決めて現場に臨んでいます。多分、本物の“あざと可愛い”人は、「ここでこれをやろう!」と決めていると思うんです(笑)。だから僕も、結構狙いにいってます。ただ、後々、恋のライバル的な存在にもなっていくので、ただ可愛いだけじゃなくて、カッコいいところも見せていきたい、という思いもあったので、監督とも相談しながら、キャピとカッコいいの二面性を出していこうとしています。
花妻もお菓子作りなどが得意で、家事力が高い設定ですが、前田さんご自身は?
出来るものと出来ないものはあります。料理は、楽しくやれていると思います。ただ、家事だと思ってないというか、家事というのは毎日するもの、ということだと思うんですけど、僕は毎日やるわけじゃないので、楽しんでやれているんだと思います。苦手なのは……掃除かな(笑)。
速見役の波瑠さんとお芝居をしてみての印象は?
波瑠さんはいつも話しかけてくださるんです。僕は基本的に人見知りなところがあるんですけど、波瑠さんや高杉さんが気さくに話しかけてくださるので、後輩の僕としてはそれが凄く嬉しいんです。僕はあまりやらないんですけど、おふたりはゲームもお好きなんです。だから、そういうお話をよく聞かされています(笑)。波瑠さんは、ゲーム実況の動画とかもお好きだとおっしゃっていました。
高杉さんの印象は?
多分、高杉さんも人見知りなところがある方だと思うんですけど、ロケ先で僕がひとりでお弁当を食べていたら、「隣で食べていい?」って声をかけてくれて一緒に食べたんです。撮影初日のことだったんですけど、そのとき「凄い優しい人なんだ!」と嬉しくなりました。いまの僕は、年齢的に生徒の役とか後輩の役を演じることが多いですし、上の世代の役者さんとご一緒させていただくことが多いので、いろいろと勉強させていただきながらこれからも頑張っていきたいと思っているんです。だから、波瑠さんや高杉さんたちの立ち振る舞いも、とても勉強になっています。もちろん最初は緊張もあるんですけど、花妻は天真爛漫なキャラなので普段よりはリラックスして現場に臨めているので助かってもいます。
役柄が前田さんご自身にもよい影響を及ぼしているんですね。
そうなんです。明るい役のときは現場でも明るいですし、暗い感じの役柄だったら、あまり話さなくなっちゃうようなところはあります。なるべくなら、そうならないように気をつけたいとは思っているんですけど……。
ちなみに、原作のマンガはお読みになりましたか?
はい、読ませていただきました。個人的に嬉しかったのは、花妻くんって最初から登場しているわけじゃないんですよね。だから僕も「今回は途中参戦なのかな?」と思っていたんですけど、台本をいただいたら第1話から登場させてもらえて(笑)。僕自身も少女マンガ読むタイプで、恋愛もののマンガも大好きなんです。しかも『わたしのお嫁くん』はコメディーの要素も多いので二度おいしい作品だなと思いました。LOVEの部分とコメディーの部分の切り替えも凄いと思います。
最後に、視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。
『わたしのお嫁くん』は、個性が強いキャラクターたちがたくさん登場する楽しい作品です。見てくれるみなさんに、たくさんの笑いと元気をお届けできるよう頑張ります。恋の行方はもちろん大きな見どころですけど、その中で、「男はこうあるべき」「女はこうじゃなくちゃいけない」みたいな、男性とか女性とかの区別で悩んでいるような方たちの背中をそっと押してあげられるような作品になったらいいな、と思っています。最後まで応援よろしくお願いします。

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