【2004/03/28 『僕らの音楽』 記者発表】

きくちP:10年前に僕らの BOSS;水口さんが「HEY!HEY!HEY!」を発明しました。超一流芸人さんと音楽のひとがトークするという、一大発明でありました。10年経って、いろんな番組がいっぱいできて、そういったものが当たり前になって、ドキドキ感が減ってきてしまった2004年、音楽番組の新しい発明としてこの『僕らの音楽』を発表させていただきます。演出の板谷栄司を紹介します。『FNS歌謡祭』のディレクター、去年民放でただ1本、20%を超える音楽番組をつくった男です。

板谷:今、音楽番組がたくさんある中、音楽がどんどんどんどん変わっていってる中で、その先の音楽っていうのはどういう形で提案したらいいのかなとずっと考えていました。3年前、2年前、1年前、音楽の伝えることが変わってきてる中、週末の夜の時間にほんとにふさわしい音楽番組を作りたい。まったく今までのスタイルとは違うので、視聴者のみなさんもどう感じてくれるか分からないんですが、ただ僕は音楽が大好きなので、挑戦していきたいと思っています。音楽は素晴らしいなと言えるようなものを作ります。よろしくお願いします。

きくちP:この『僕らの音楽』というタイトルは板谷が書いたものです。この気持ち、この題字の感じ、このリアリティで番組を作っていきたいと思います。
音楽監修の武部聡志さんをご紹介します。

武部:音楽監修をつとめさせて頂きます武部です。この番組はほんとに、贅沢にまじめに音楽ができる番組、音楽業界の良心となり得る番組で、音楽に携わる人間として精一杯頑張っていきたいと思います。平井さん、直太朗さん、平原さん、今一番輝いてる方達にいらして頂いて、ほんとに素晴らしい番組になると思いますが、今までテレビに出て来れなかったような方々も、この番組だったら出て歌いたいなと思えるような素晴らしい音楽を作っていきたいと思います。生演奏ということで、ミュージシャンとアーティストの息使いというか、そういう緊張感をそのままテレビを通じて伝えていければと思っております。よろしくお願い致します。

きくちP:そしてかなり無理をおして集まっていただきました、この番組の方向性を皆さんにお見せするのにふさわしい、3組の出演者の方達をご紹介致します。4月3日の第1回放送で、今現在の今年のナンバーワンシングルヒット「Jupiter」をうたってくださる平原綾香さん。

平原:平原です。この番組の第1回に出演させて頂くことになりました。この番組は音楽にすごい真剣な番組だと思っています。私も真剣に歌っているので、ぜひ見て頂きたいと思っています。よろしくお願いします。

きくちP:そして4月10日の第2回放送で、月9ドラマの主題歌にもなる新曲「生きとし生ける物へ」と、時代の名曲「さくら」を満開に咲き誇るさくらの前、屋外でうたっていただきます、森山直太朗くんです。

森山:起き抜けの革命家、森山直太朗です。まだこの番組のお金があるうちに大編成でやらせて頂いてほんとによかったなと思ってるんですけども、一音楽人として楽曲を作って伝えていくという、楽曲がどう伝わっていくかというのもまだ自分の責任の範囲だと思ってるんで、それがほんとにより高い可能性で伝えられる環境を、テレビを通して、スタッフの方と一緒に作っていくことが出来るのはすごく幸運だなと、もう後戻りは出来ないと、そんな風に思っております。なんか、こんな硬派さ、シンプルさを追求すると、後には引けなくなってくると思うんですけど、いい意味でミュージシャンにすごく負荷のかかった番組だと思うので、この番組が一日でも長く続くということを心から願ってます。よろしくお願いします。

きくちP:そして、つい先ほどまで収録をさせて頂きました、4月24日第4回目放送、板谷ディレクターのいわば戦友ですね。平井堅さんです。

平井:平井です。先ほど歌ってきたんですけども、お金のあるうちにと言われたのですが、私はピアノと一本という非常にシンプルな編成でやらせていただきました。今年に入って、実は、初めてのライブパフォーマンスということで、しかもあのような生演奏ということで、もう尋常じゃない緊張で、すごく大変だったんですが、でも、このような普段のライブコンサートに近い形でミュージシャンと供に生で出来る音楽番組というものは今まであんまりなかったと思うので、すごくミュージシャン色の高い番組で、それだけ緊張もしますが、とてもいいものが、まだ自分が撮った分しか見させて頂いていませんが、いいものができたんじゃないかなと、そしていい音楽番組になるんじゃないかなと非常に思っております。そのお手伝いが出来ればと思っております。ありがとうございました。

きくちP:そして、この番組のただ一人のレギュラーであります、妥協のないインタービューをしていただきます、ニュースの職人;鳥越俊太郎さんです。

鳥越:鳥越です。私はついこないだまでイラクにいましたので、イラクの戦場に行ってフセインの穴にもぐったり、まぁそういう報道の仕事をしてきましたので、この素晴らしい金をかけたセットでしかもこの豪華なメンバーで、私が何でここにいるのか今でもよくわからないんですけども、きっかけは先ほどから司会をされているきくちさん、背の高い板谷くん、イーストの宇賀神さんと3人が企画書を持って現れて「こういう音楽番組をやりたい」んだと話をされまして、話を聞いているうちに、うーん、なるほどと、彼らの熱意、真剣さに打たれてしまった。それに僕が応えられるかどうかは定かではないんですけども、まぁ、私も64になりますので、なんとかなるやろ、というところでOKしてしまったんですが。
本物の音楽番組をもう一回テレビの中に取り戻したい。やっぱり、エンタテインメントである、娯楽である、そういう側面はもちろんあるんですけども、そっちをどんどん追求していくと音楽の持っている本当の命の部分がテレビの中で伝えられてないんじゃないか、という彼らの深い思いを私はそれなりに受け止めまして、私はナビゲーターであるという、インタビューをしましてその人の話とか、その人の深い部分とか人となりとかいうものをちょっと知っただけど音楽がぐっと近くなってくる、そういう役割を求めているんだろうという風に理解をしております。