レポート

TV LIFE 連載:KIKCHY FACTORY
#098(04/03/17)インタビュー
×長渕剛さん
2004年2月17日 午后
砧 東京メディアシティ
『堂本兄弟』楽屋でインタビュー

きくち
ご出演ありがとうございました。今日はミュージシャンも気持ちのいい汗をかいた、本当のライブ、素晴らしい収録でした。
長渕
僕らは、本当に称賛されるべき肉体労働者ですから。
きくち
(笑)。
長渕
しかも僕はピンを張る役目なんだから、まず自分が率先して汗をかくのは、あたりまえの事だ。そして、バンドの連中のミュージシャン魂に火をつける。すると、すごいエネルギーが放射されるでしょう。これがセッションの醍醐味だ。だから最後の握手がすごく気持ち良かった。
きくち
わたしも今日は長渕さんに握手してもらえるかなって(笑)。テレビだけど”ライブ”のお仕事。終わった後、自然に笑みがこぼれてきたんですよ。
長渕
本当にそう、こんなに幸せな肉体労働はないよ。自由に発言したり演奏できる場に恵まれているんだからね。そうしたらここで素敵な汗を見せてあげることが、お客さんに一番のエネルギーを伝えられるんだ。
きくち
即興でブルースハープをセッションしたり、今日は音楽番組らしかったですね。KinKi Kidsもいきなりなのに、よく(ブルースハープを)演奏出来たなあ、って。
長渕
ああいう良い音楽を次の世代に継承させるのが、先に生まれた人間の役目だし、責任だ。純粋な音楽と楽しいトーク、僕の芸術性みたいなところも表現してくれて、盛りだくさんの内容だった。今日の放送は秘蔵ビデオにするよ(笑)。
きくち
今日この仕事をして、わたしは胸を張って夏の桜島のコンサートに行けます。桜島は今から準備がたいへんでしょうね。
長渕
九州全域にバックアップして頂いて、整地から始まっているから。これだけの大がかりなコンサートはもうこの国では、出来ないだろうね。僕も最初で最後だと思ってる。
きくち
この桜島からまた、次の世代が育ってくるんでしょうね。
長渕
そうなってくれるとうれしい。
きくち
桜島では長渕さん以外に誰か、うたったりするんですか?
長渕
いや、率先して声をかけることは今のところしてない。ただ自発的に来たヤツはどんどん出そうと思ってるんだ(笑)。そしてこの舞台を味わってほしい。既製のホールや会場では体感できないものが、絶対にあるから。
きくち
お客さんも一生に一度の経験。この場にいてよかったって思えるはず。まがいものじゃない、本物だけが持つリアリティがありますよね。実はわたし、そういう音楽のリアリティをストレートに伝える番組を作ろうと、今いろいろがんばってるんですよ。
長渕
素晴らしいね。是非、作ってくださいよ。今も昔も音楽やってるヤツはヤワなイメージがあるけど、実はそうじゃない。繊細さと強さ…不屈の精神を持ってるんです。そうじゃなかったら音楽でメシを食っていこうなんて、本気で考えないもの(笑)。
きくち
(笑)。
長渕
いや、いつも折れそうな自分の心と闘ってる。しかも夢を持ち続けて、厳しい世界を勝ち上がっていかなきゃいけない。だからきくちさんには…。
きくち
すいません、“さん”付けで呼ばないでください(照笑)。
長渕
…きくちの方がいいか(笑)。きくちにはね、信念を持って真っすぐな番組を作ってほしい。そうすれば絶対、何か道は開ける。
きくち
これからまだいろんなふうに闘わなきゃいけないんですが、真っ正直な、真っすぐな番組を作ります。
長渕
きくちはやっぱり、真っすぐな音楽が好きなんだね。もう結構つきあい長いけど、そこは変わらないな。律儀で根がまじめだから、コンサート先まで訪ねて来て話をしたり…。
きくち
それこそ『夜のヒットスタジオ』からの付き合いですから(照笑)。個人的には昔、長渕さんの『オールナイトニッポン』を聴いてて、そのころわたしは中学生で、長渕さんの「ひざまくら」とかギターで練習して…。
長渕
そっか(笑)。
きくち
いや、もう全然だめですけど。…桜島までに練習しときます(笑)。
長渕
じゃあ、歌うかい(笑)?
きくち
(すごく慌てて)いやいやいや、勘弁してください!

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