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TV LIFE 連載:KIKCHY FACTORY
#075(03/04/06)インタビュー (ほぼ)全文
×吉田拓郎さん
「ホームランブギ2003」(『熱チュー!プロ野球 2003』テーマ)
2003年3月19日 夕方
五反田のレコーディングスタジオの楽屋でインタビュー
野球の華はホームラン!7番ファースト吉田拓郎
- きくち
- じゃあよろしくお願いします。
- 拓郎
- よろしくお願いします。
- きくち
- この楽曲「ホームランブギ」の依頼を最初に受けたときに思ったことなど。
- 拓郎
- 依頼を受けて思ったことですか?仕事が来たと(笑)。
- きくち
- この楽曲はご存じなかったですよね?
- 拓郎
- うんあ、あのね、笠置シズ子さんのは…ほかの曲はね、あの…キンキがデビュー前に歌ってたね、何だっけかな…。か、関西弁の…。あれ何ていうんだ っけ?あれ笠置シズコじゃないの、あれ。「買物ブギ」とか。なんかそっち系の。「ホームランブギ」って歌があるとは 知りませんでした。あの…聴かせてもらって、こんな曲聴いたことないなっていう。
- きくち
- 聴いた感想はどうですか?
- 拓郎
- あ、あの…自分で出来そうっていう感じが。自分で似てるんでしょうか ね、年齢的に(笑)。 笠置シズコさん。
- きくち
- これ拓郎さんが生まれる前の曲ですか?
- 拓郎
- そりゃそうでしょう。この歌も知らないしこういう歌が歌われてるころって… わたし、どうなんでしょうね。聞いたことはないですよ、子供のころに。 だって、松竹ロビンスとか出てくるんですよ、歌の中に。知りませんよ、わたし(笑)。
- きくち
- これがあれですよね、紅白の大トリを飾ったときに、 その前の白組のトリが灰田克彦さんの「野球小僧」。
- 拓郎
- あ、ああ。そんな話なんだ。野球小僧を知ってるかい、って歌ってる場合 じゃないですよね(笑)。
- きくち
- (笑)。この前この楽曲をアレンジするときに苦労なさった点というのは?
- 拓郎
- いやあの…たまたまあの、アルバムをレコーディングしている最中だったので、同年代の青春を一緒にやったミュージシャンたちと。わりとあの…なんですかね。 今風じゃないレコーディングをしている最中で、で、そういう連中とアルバムを作ってる最中のテンションと、 こういう曲はちょっといじくれば出来そうだなっていう感じがあって。わりとあの… よしやろうっていう感じになりましたよ。
- きくち
- 軽快なロックンロールで。
- 拓郎
- あ、うん。軽快っていうか…そうですね、おっしゃる通りでした(笑)。 お元気ですか(笑)?
- きくち
- (笑)。なんとかやってます。サトウハチローさんの詞に関してはどうですか?
- 拓郎
- よく存じあげませんがやっぱりフォークルの…あの、「悲しくてやりきれない」とか、 一連の名曲はすばらしい…詩人だなと思ってましたね。まあ尊敬してるというか。 詳しくは知らないんですが。
- きくち
- 「悲しくてやりきれない」はカバーしてらっしゃいますよね?
- 拓郎
- はい、ええ。すごいなと思います。お元気でした(笑)?
- きくち
- ああおかげさまでなんとかやってます(笑)。唐突なんですけど、あの、まあ…この あえてもう1回聞きますけど、プロ野球はお好きですか?
- 拓郎
- 最近ね、本当にね、正直言って野球こう…あんま見てなかったんですよ。 それは正直言って。野球を好きだった僕は、一番野球をこう見てた時代に比べれば最近は見なくなっ たかなという。正直なところですね。僕の好きな選手っていうかスター選手があまり…こうな いんですよね。自分にとってのヒーローというか、アイドルが。最近ないもんで。
- きくち
- 昔のプロ野球ではそういうヒーローは誰だったんですか?
- 拓郎
- ええ…僕はちょっと変わってるんですけど、ジャイアンツでもこう、地味な人。藤尾とかいうキャッチャーですとかね。知らないですよね(笑)。 バッターだったら柳田とかいうですね、結構…みんな忘れちゃいそうなバッター(笑)。でもジャイアンツではやっぱ、ジャイアンツの歴史の中で篠塚が好きでしたね。セカンド篠塚の。ウエストがね、7…80もないんだっていう…やつの首位打者 取ったりとかね。まあ家も近かったせいもあるんですけど。やっぱ篠塚好きでしたね、すごくあ あいうの。彼が引退してからですよ。篠塚さんが引退してから野球の熱がだいぶ冷め始めて。
- きくち
- プロ野球チームであの…かつて好きだったチームとか今のごひいきのチー ムとかありますか?
- 拓郎
- 名前はね、あの…横浜。ベイスターズとかブルーとかいうイメージがすごく。お聞きになってないと思うんですけど、僕、ハワイ好きなんですよ(笑)。それで海とかああいうのにブルーとかに弱いんで、僕、横浜…が好きなんですが、ちょっとここ数年は、監督以下嫌いでしたね(笑)。今年はね、輝ける監督でね(笑)、 あの、ね。わかるよね、基本的に。
- きくち
- 生まれて…生まれて初めて、一番初めに野球を見たのはどこ…の?
- 拓郎
- そりゃあ当然広島市民球場で広島対巨人。でも外野席で、広島側の外野席 に居たのかな?外野席…だからライト側だったのかな。そんですんごい狭いんですよ、市民球 場の外野席ね。 そんでもうそろそろ子供だったし野球もそんな…飽きてて、そしたら王貞治がホームラン打ったんですよ。そんでこんときだとばかりに立 ち上がってバンザイ!せのびしてやったら後ろの広島のおっさんになんじゃお前!ってたたかれたのが。そっから広島カープを嫌いになっちゃいましたね(笑)。なんなんだこの球団は って(笑)。
- きくち
- 赤ヘルより前ですよね?
- 拓郎
- 赤ヘル…じゃないですね、たぶんね。
- きくち
- 今のプロ野球は人気低迷とか言われてますけども、その辺どう感じますか? 一応これプロ野球を励まそう、もりあげていこうっていうテーマソングなんで。
- 拓郎
- 野球に限らないですよね。スポーツが全体にやっぱりこう… スポーツ全体を支えてるファンとかそういう人たちのことではなくって、支えてる機構っていうかね、いわゆる組織のね、あの…やっぱ過渡期っていうか、 ある種飽和的な限界を各スポーツが抱えてる気がして。どのスポーツもそんな時期なんじゃないですかね。サッカーなんかある意味で目立って見えるのは、少し動きがあそこはスピード感があって早いんじゃないですかね。だからそんな気がしますけどね。野球も相撲も少し止まっちゃってるなっていう気がしますよね。
- きくち
- 野球、プロ野球はどうやったらもりあがりますか?
- 拓郎
- 野球ですか(笑)?まあ例えば「ホームランブギ」みたいな歌があって、ホームランていうのと野球の花だったりするのを正直にあの認めて(笑)、 ホームランないとつまんない。あの短打つないでとか、という野球、やっぱプロ野球だから、 華々しいってなことは大事だと思いますけどね。僕、昔王さんのホームランに関して、王さんの大ファンだったわけじゃないけども、あれやっぱすかっとしたって気があの… 思い出があるんすよ。王さんが一発打ってくれるとスッキリするっていう。あ あゆうね、もんだと思うんで、なんかプロ野球ってそういうなんかダイナミックなところが強調されているようなもんでいいと思うんで。やっぱ…あんまちまちました野球は 高校野球とかに任して。と思うんですけどね。本当のこと言っていい?松井が気になるよね、向こうで行けるかどうかっていうのが(笑)。これが本当 にこの気になる。イチローよりも、松井を気にしますよね。これが向こうで打つかどうか。 ちょっと野球…そういう意味じゃ申し訳ないけど、野球、メジャーが気になる (笑)。まいったなあ。
- きくち
- 日本の、あのホームランバッターが、メジャーで通用するか…。
- 拓郎
- ね、どう思います?えっと、きくちさんでしたっけ(笑)?
- きくち
- わたし阪神ファンなんですけど松井選手は高校のとき阪神ファンだったんで、 応援してますよ。
- 拓郎
- そうそう、しますよね。いや楽しみですね、開幕がね。
- きくち
- 日本のプロ野球も楽しみですよね?
- 拓郎
- ああはいはい。
- きくち
- (笑)。今年…最近野球場でごらんになったことあります?
- 拓郎
- 一番最後に行ったのいつですかね、もう数年前ですけど、はい。
- きくち
- 横浜ベイスターズ?
- 拓郎
- いえ。えっと…ジャイアンツ戦でしたね。
- きくち
- 今年はどうなんですか?見に行きましょうよ。
- 拓郎
- 野球ですか?はあ。ああゆうのって誘ってくれる…あの、仲間…とね。 そういうのが誘ってくれないと。きれいな子とか、若い子とか(笑)。 おっさんとかに誘われても行きたくないですよ、野球。 どうせビール飲んで愚痴こぼすだけだっていうのが見えてるんで。
- きくち
- でも野球場で飲むビールっておいしいですよね?
- 拓郎
- いやうまいけどもそのおっさん的にね、盛り上げて… 花見じゃないんだからっていうのがありますから。あれになっちゃうのがどうもね。
- きくち
- じゃあ若いコといっしょに、ぜひ神宮球場…。
- 拓郎
- ああ、行く行く。いいですね。
- きくち
- はい、えっともう最後なんですけど、 ホームランブギをプロ野球の応援歌にこれはしていこうという、 まあこれは一大キャンペーンなんですけども、 まあ…拓郎さん的な抱負を聞かしていただけたらなと。
- 拓郎
- ホームランはね、本当に打たなきゃだめ、プロ野球は。いやさっきも言い ましたけど。ちまちまヒットを打って何千本安打もいいけども、ホームラン打たなきゃつま んないですよ。だってあの…ちっちゃい小柄な選手でも、非力だとか言ってないで体鍛えてで すね(笑)、ホームランバンバン打ってくんないと。やっぱプロ野球なんだから。 思いっきりホームラン打ってくれないとつまんないすよ。今年は日本のプロ野球の、そうですね、希望はですね、去年の2割増しくらいのホームランの本数、 これはしないとだめですよ。ホームランの本数はこれ人気に結構あれしてんのかもしんないね。 ちょっと調べてみたいね。プロ野球ニュースで(笑)。いや本当に、ホームラン の本数は大事ですよ。だからいっぱい打ってもらって。ホームランバッターじゃない人っていうの決 めるのかわいそうだな、あれ良くないね。みんなホームラン打たなきゃいけないっていう。長打力はや っぱりね。そういうののお役に立つとは思いませんけどね、この歌が(笑)。
- きくち
- (笑)。これは野球場でこの歌が流れたりするんで。
- 拓郎
- ああ、その流れるとこだけ見たいですね。そんとき叫ぶんですよ、おれだ って(笑)。
- きくち
- じゃああのぜひ、神宮球場行きましょう。
- 拓郎
- 神宮で。はい。いいですね神宮で若い子に囲まれて。拓郎さんビールでも 買ってきましょうか? ああまだいいよ君なんつって(笑)。オヤジはもうすでに飲んでんですよ、横で(笑)。 これが嫌なんですよ。
- きくち
- ありがとうございました。お仕事としては去年『拓郎×マチャミ』を。
- 拓郎
- もう…楽しかったです。今年もお願いします。
- きくち
- やりましょう、やりましょう。
- 拓郎
- 面白かったですね、あれは。
- きくち
- 本当は拓郎×マチャミで『ayu ready?』に来てほしかったんですが。
- 拓郎
- ほお(笑)。
- きくち
- またああゆう生演奏の歌番組を。
- 拓郎
- ああ生でねえ。
- きくち
- 今回でもその、まあどうかなと思ったんですけど、乗っていただいてありがとうございます。
- 拓郎
- いや楽しかったですよ。本当にいい時期でした、わたしも。精神的にも。あの…本当に、きくちさんは知ってると思うけど島村とか中西とかっていう、ああゆう連中とレコーディングしててね、すごい…。わたしももう56…すぎちゃって、はるか60が目に見えて来たんですよ、だんだんだんだん。で、そういう感じがこの間、瀬尾一三とおっきいグループ作ってやったりして、わたしの中でもやっぱこう… かなりリアリティを持って60とか見えてきて、で、そうするとやっぱりね、 同年代の人とかが頑張ってくれたりとか、もう食事行っても、昔話ばっかりじゃなくてがんばんないととか、ガンバレちゃうんだなっていう のがあって。かなり最近わたしとか島村とかこうお酒飲んだりしててもね、いいお酒なんですよ、なんかすごく自分でも楽しかったっていうお酒で。今日いい酒飲んだなっていう感じが最近すごく自分の中であって。で、まあ途中はこうやっぱ空白があってお互いに会ってない時期もあってそれも良かったのかもしれない。今、なんか彼らと、同年代ほぼ50過ぎたりしてるんだけど、頑張ろうねって素直に。なるべくでも 一曲でもたくさん、生涯を通じてレコーディングしたいし、ステージでも歌いたいし、曲も…拓郎もっと曲作れよとか言われて、やりますよっていう感じがすごい素直にあって。そういう自分になるとは思ってもみなかったんだけど。まあ友達たちのおかげでね。あと正直言ってね、周りに死んじゃう人が結構増えてきてね(笑)。つらいっす よやっぱ。 そうするとがんばんなくちゃと思っちゃうね。
- きくち
- お知りあいで?
- 拓郎
- ベースのチー坊とか。
- きくち
- ああそうですよね。
- 拓郎
- 死んじゃったり。まだわたしよか若いのに。同年代のイベンターとか死んじゃったり。 青春してたヤツラがね…。
- きくち
- イベンターっていうのを作りはじた世代ですよね。
- 拓郎
- そうそうそうそう。そういうのをね、もうこの世にいないっていうのが、 本当は嫌なんだけど、あり得るっていう…年代なんだなった気がする。それが僕にも降りかかってき たなあっていう。そういう時に島ちゃんと伝わって、島ちゃんもう55くらいなんだけどドラム良 くたたけるねっていう(笑)。そいで、下手くそになったかっていうと今の方が島ちゃんいいね っていう感じがあったりするじゃないですか。
- きくち
- さっきの一発録り風はすごい…。
- 拓郎
- そうそうそうそう。それがすごいね。まあお酒飲んだら2人とも 単なる酔っぱらいのおっさんになっちゃうんだけども(笑)。なんかこう演奏出来たりする喜びがあってね、今ね。それはすごい今は充実してるんですよ。だからそういう時期だったんで、あのお話をいただいたときは。 彼らが一緒にいるから、彼らと一緒だったら出来そうって感じがしましたね。
- きくち
- いいレコーディングでしたね、すごくね。
- 拓郎
- 楽しかった。すっごい楽しかった。
- きくち
- すっごい楽しい楽曲になりましたよね。もちろん元々もいい楽曲なんですけども。
- 拓郎
- やっぱりそういうものがあるんだなと。きくちさんとねあのテレビやってたころに違うミュージシャンとわたしはつきあってたんで、それはそれですごいいい刺激を受けた と思うんですけども、それはそれで良かったんですけども、 また今、島村たちから違うエネルギーをもらってる気がして。
- きくち
- また一回りその…。
- 拓郎
- そう。そうなんですよね。
- きくち
- 瀬尾さんにしてもそうですよね。
- 拓郎
- いやずいぶん中島みゆきの方まで回ってくれてるからぐるぐるぐるぐる(笑)。 本当にこっちはめったに回ってこないんだけど、それもなんか通常のコンボバ ンドじゃなくて フルオーケストラみたいなの。とても楽しい。
- きくち
- わたしは単純に拓郎さんをライブで見れるのがうれしいですよね。
- 拓郎
- 今年はだから…あの大きいビッグバンドで回りますよ。
- きくち
- さすがに人数が多いからチケットも高いですね(笑)。大人のコンサートですね。
- 拓郎
- 大変だよだって、ジャニーズみたいだよ。22回公演なんていうの(笑)。 俺ついにあいつらのまねしなきゃいけなくなっちゃった(笑)。2回やんないの 採算合わない。
- きくち
- 編成20人ぐらいでしたっけ?
- 拓郎
- 20数名。
- きくち
- 20数名。それはすごいですよね。
- 拓郎
- 大変。
- きくち
- でもすごいな。すばらしいなと。みんなが拓郎さんのツアー喜んでるんだなって。
- 拓郎
- ああ、それは愉快です。
- きくち
- 去年ですか?ありかけてなかったのは。一昨年でしたっけ?ありそうでなかったのは。
- 拓郎
- ああ、去年…一昨年。去年…?去年特にあったんですけど。
- きくち
- まあ今回すごい実現してうれしいですね。
- 拓郎
- 何とか頑張ります、はい。
- きくち
- …何話そうかな(笑)。改まっちゃうと何か。そんな長引きませんけど。 ホームラン…「ホームランブギ」
- 拓郎
- (笑)。
- きくち
- すいません、何か(笑)。緊張してますね。
- 拓郎
- いやいやいや。「ホームランブギ」なんでしょ(笑)?
- きくち
- いやでも「ホームランブギ」仕事が出来てよかったなと思いますけど。 「ホームランブギ」ね、わたしも初めて聞いたんですけど、面白い楽曲ですよね。
- 拓郎
- すごいよね。やっぱ時代が時代だから、詞がすごいですよ。 でかしたせがれよって(笑)。せがれよでかしたってすごいですね。
- きくち
- ある意味強いですよね、ああゆう詞は。
- 拓郎
- 強いね。
- きくち
- なかなかもう誰も勝てない詞だなって。
- 拓郎
- (アメを気に入り)これいくつかもらって帰ろう。
- きくち
- どうぞどうぞ。わたしが言うことでもないんですけど。
- 拓郎
- この入れ物がいいなあ。昔はガラスだったけど。
- きくち
- なんだったらこれごともらって。
- 拓郎
- これいいなあ。これもらって帰ろう。これごと。
- きくち
- これこのまんまお持ちください。 まあねえ。でも本当拓郎さん、神宮行きましょうね。
- 拓郎
- あ、今年…行ってみたいですね。
- きくち
- あの、神宮で…。
- 拓郎
- 野球よく行くんですか、きくちさん?
- きくち
- わたし阪神ファンなんです。
- 拓郎
- あ、阪神今年面白いよ、だけど。
- きくち
- 面白いですよ。じゃあヤクルト対阪神見に行きましょうか。
- 拓郎
- ヤクルト対阪神…。ヤクルトがつまんなさそうだな。
- きくち
- (笑)。いやいやいや、一応フジテレビ…の(笑)。
- 拓郎
- 何か面白いのあるの、テーマ?
- きくち
- いやいやいや。でもね、あれですよ。神宮球場の夏に、神宮球場のいいところはその… 屋根がないのがすごくいいですよね。東京ドームとかは…。
- 拓郎
- いや神宮でビール飲むっていうのは良くわかりますよ。すごい。 もう…なんかそういう環境だもんあそこ、非常に。
- きくち
- あの、さっき大リーグの話出ましたけど、去年…一昨年か、大リーグに、ロケで、 福山くんと西川くんと。
- 拓郎
- ああ。
- きくち
- セイフコフィールドいったんですよ。
- 拓郎
- ほう。
- きくち
- ほんと「ボールパーク」って言われる所以がすごくわかって。 みんな結構野球に集中しないで、ダラダラ遊んでますよね。
- 拓郎
- あれいいよなあ。広島市民球場ダラダラしてるとはたかれる(笑)。 なにしとるんじゃわれはって(笑)。たたかれますよ、思い切り。恐ろしいですよ、おっさんが。
- きくち
- 広島であの、広島対巨人の中継があるんですけども、行きません?
- 拓郎
- 市民球場?あそこの例の(笑)?あそこの球場ねえ…。
- きくち
- 最悪仕事抜きでもいいから行きません?
- 拓郎
- いや仕事ないんだったら…(笑)。
- きくち
- じゃあ仕事はこの後なんか考えるとして。広島市民球場で野球見ながらビ ール飲んで。
- 拓郎
- 市民球場、狭いんだよすっげえ。神宮も狭いことは狭いんだけどね。
- きくち
- 神宮、でも上の方結構見晴らしがよくって。
- 拓郎
- あそこ夜まあ、野球と関係なく花火上げたりするんで(笑)、 結構環境的にはビールはおいしいよね。阪神対巨人とか面白いね。
- きくち
- ああいいですね。…甲子園になりますけど(笑)。
- 拓郎
- 甲子園じゃなあ…。(笑)
- きくち
- 拓郎さんは野球はやらないんですか、自分では?
- 拓郎
- うん。野球好きでしたよ。
- きくち
- ポジションは?
- 拓郎
- ファースト。
- きくち
- ファースト。ってことは3番とか4番とか。
- 拓郎
- 打順は7番だったね。7番ファーストで、守備専用っていう感じで。 ゴロをワンバウンドで捕るのがうまいって。
- きくち
- なるほど、すくうのが。
- 拓郎
- ハーフバウンドで。
- きくち
- へえ。拓郎さん野球のイメージがないですね。
- 拓郎
- あるんですよ、これが。野球大会とか結構出てて。ファースト(笑)。
- きくち
- 小学校のころですか?
- 拓郎
- 中学、高校まで野球やってた。
- きくち
- 高校まで野球やってたんですか?
- 拓郎
- 野球部じゃないよ。でも野球はやってた、ずっと。ファーストなんだよ、7番。
- きくち
- これを機会に1回どっか神宮で始球式とかどうですか?
- 拓郎
- 届かんね、ボールが(笑)。
- きくち
- いやいやあの、吉田拓郎が投げたらすごいだろうなって。
- 拓郎
- 面白くないと思うな(笑)。
- きくち
- でも国歌斉唱…じゃなくても、この「ホームランブギ」を、あの…試合開 始前に歌うのと、 始球式やるのだったら、始球式の方が楽ですか。
- 拓郎
- いやどっちも…やんない。僕ね、歌うこと以外で人前に出たくない。 そうね、歌うんなら出るけど(笑)。ほかのイベントでね、人前に出るのはすごい恥ずかしい。
- きくち
- まあ野球やってたって話聞いてびっくりしたんで。
- 拓郎
- そろそろ終わらない?
- きくち
- そろそろ終わりましょうか。焼肉もありますしね。 そうだ、拓郎さんはホームランは打ったことないんですか?
- 拓郎
- ない。長打力ない。生涯ない。
- きくち
- でもやっぱホームラン夢ですよね?
- 拓郎
- ホームラン打たなきゃだめなんだよ、野球ってのは。ちまちまヒット打つ なんてつまんない。 ね?アマチュア野球はいいんじゃないんですか。
- きくち
- 阪神だったら田淵、掛布とか。
- 拓郎
- そうそうそう。ああゆう野球が絶対いいんだよ、やっぱ。
- きくち
- 田淵さんのこういう(大きな放物線を描く)ホームランでね。
- 拓郎
- そうっすよね。ホームランとかやっぱさ、豪速球とかじゃないとつまんな いじゃない。
- きくち
- 豪速球、豪速球ですよね。ご存じでしょうけど、わたしは江夏さん、 江夏豊が大好きでね。江夏さんと、拓郎さんが自分の中で同じだった。もうイメージの中の、 生き方が下手くそな(笑)。あの…パンクな感じというか。
- 拓郎
- 生き方が下手(笑)?パンクって?きくちハッキリ言うようになったね、物事ね(笑)。
- きくち
- ああ、まあこんな感じで今年も拓郎さん、いっぱい仕事しましょう。
- 拓郎
- ああ、はい。もうときどき…(笑)。ときどきでいいっすよ。
- きくち
- まあまた出来ればどっかでレギュラーでしていただきたいなと。
- 拓郎
- はい。わかりました。
- きくち
- 音楽番組を。
- 拓郎
- 音楽番組を?
- きくち
- トーク番組じゃなくて。
- 拓郎
- トーク番組じゃなくて。トーク番組やりましょうよ(笑)。音楽番組もうやめた方がいいよ、 疲れる。俺もうすっかり人間変わったから(笑)。

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