KIKCHY FACTORY

TV LIFE 連載:KIKCHY FACTORY
#58(02/08/12)



今週水曜日!拓郎さんと500日ぶりの「歌番組」

 『LOVE LOVEオールスターズ さよならコンサート』から1年と4か月半、ついに満を持して吉田拓郎さんとお仕事できることになりました。しかも歌番組!しかも生放送!今週水曜日どんなことになるのか、ものごっつたのしみにしています。

 題して『拓郎・マチャミの夜のヒットパレード』!『夜ヒット』を全面的にリスペクトして、拓郎さんが芳村真理さんの、久本雅美さんが井上順さん古舘伊知郎さんの役回りで、三原綱木とザ・ニューブリードのみなさんとお送りする、往年のゴールデンタイムの、大人のための「歌番組」です。

 わたしたちの番組でも最近はより高い視聴率のために、「歌」の数を時間を減らしたり、「歌番組」としては主客転倒な「音楽バラエティ」でがんばらざるをえない現況で、今回ちゃんとした「歌」の特番をつくれることに、大きなよろこびを感じています。

 テレビの歌番組が輝いていた70年80年代、「出るのは大嫌いだったけど観るのは大好きだった」と熱く語る拓郎さんが、視聴者としてリスペクトしていたという『夜のヒットスタジオ』それはわたしのキャリアのはじまった番組でもあり、15年前拓郎さんとはじめてお仕事できた番組でもありました。87年12月30日その『夜のヒットスタジオスーパーデラックス』は『LOVE LOVE』でついに実現できなかった夢、拓郎さん陽水さんが競演した番組で、ブルーハーツが初登場で「リンダリンダ」を、明菜さんの「飾りじゃないのよ涙は」を井上陽水+安全地帯が演奏したり、まさしくスーパーでデラックスな歌番組でした。しかももちろん生演奏で生放送!

 この番組にはオープニングメドレーという通常だと次の歌手のヒット曲を順にうたっていくという名物企画があって、この夜は陽水さんの「夢の中へ」から「キスしてほしい」「メリーアン」など通って拓郎さんの「マークII」まで、自分の代表曲をうたいつなぐスペシャル版。で、拓郎さんが、「自分のバンドでだったらやる」と言い出して、事前にリハーサルが組まれました。これがいわゆる初対面。まぢかに観るはじめての拓郎さんはやっぱりすごかったな。「アジアの片隅で」の間奏を青山さんとツインリードでちゃんと弾いているのに、ADのわたしは妙に感動したりして。そのときのリハを録音したテープは今でも宝物です。

 そんなこんなの想いも込めまくっての今週水曜の19時から、おとなのみなさんにたのしんでいただきたい!例のごとくまだなんにもキマってなくてごめんなさい。ここからがいつもどおりわたしたちの正念場。

 ドッキドキの生放送、です。たぶん(笑)。

フジテレビ きくち





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