- きくち
- 今回『僕らの音楽』(#186/2007年12月7日OA)で収録させてもらった2曲とも、すごいキャッチーな曲よね。特に「KISSして」を聞いたときは、こんなの書けるんだ、て思った。
- 福山
- (笑)。やっぱりストーリーからしたら、もっと重い感じの曲をイメージしますよね、普通。でもドラマ『ガリレオ』のプロデューサーから「明るく締めたい」ってリクエストをもらって、その意図はわかったんですよ。根本的には人が毎回死ぬ、暗い話なんで。明るく締めるほうが、見る人に優しいですからね。
- きくち
- 柴咲さんの声でああいう曲調っていうのも、ちょっと意外だった。
- 福山
- 柴咲さんのことも、こういう曲にした理由なんですよ。ライブを見たら、ミディアムスローの曲が多い印象を受けたんですね。それはそれでいいんですけど、後半は盛り上がりたいじゃないですか、お客さんも本人も。だから盛り上げ役として、僕がひと役買えればなと。
- きくち
- いっしょにやれるといいよね。
- 福山
- 呼んでくれれば行きますよ。シャンパンでも奢ってくれれば(笑)。
- きくち
- (笑)。インストの「vs.~知覚と快楽の螺旋~」もね、びっくりするくらいよくできてるょね。
- 福山
- そっちは「『太陽にほえろ!』や『ルパン三世』みたいな世界を」って言われたんですよ。
「どっちも大名曲じゃん!」って頭抱えましたけど(笑)、まあフジテレビだし、『踊る大捜査線』とか『古畑任三郎』みたいな、アタックのあるオーケストレーションが浮かんで。でも同じことやってもさすがに勝てないと思ったので、逆転の発想というか、自分に一番身近な楽器ってなんだって考えたんです。つったら、やっぱギターで。だからベタッとギターにしたんです。
- きくち
- 2曲ともそうだけど、リクエストとか、ちゃんと考えたりするのね。
- 福山
- そりゃ、考えますよ(笑)。
- きくち
- けっこぅ、大人かも(笑)。
- 福山
- 勝負勘をどこに持つかってことですよね。クリエイターはリクエストを踏まえた上で、要望以上のものを返さなきゃいけないと思うので。でもインスト作るの、めちゃくちゃ楽しかったんですよ。いつもは自分がうたえるキーの幅でしか作れないし、楽曲提供するときも、うたう人によって制約があったりするじゃないですか。だけどインストだったら、ギターのスケールの中はどこでも行ける。なんて自由なんだ、楽しいって感じで。
- きくち
- 楽しそうに弾いてたね。ピンクのペイズリーのギター、かゎいかった。
- 福山
- そう、興味あるでしょ!? あれ、実は60年代後半にテーブルクロス会社とタイアップして作られたものなんです。あまりに不評だったから2年で終わっちゃったんですけど(笑)、昔からあのギターが大好きで。もう1種類、青のフラワーパターンもあるんで、そっちもほしいんですけどね。なかなか見つからなくて。
- きくち
- 話してるとわかるけど、本当にきちんと“ギター小僧”だね(笑)。
- 福山
- (笑)。今でも新しいギターとの出逢いがあったりすると、初めてギターを買ったときと同じようにときめくんですよ。人間は刺激がないとダメな生き物だから、ほとんどのことに飽きていくものじゃないですか。なのにギターだけはずっと好きでいられるっていうのは、なんかあるんだと思うんですね。この仕事で食っていけなくなったら、ギター屋やろうかとか、考えたりしてますから(笑)。
- きくち
- 手放したくなぃギターだらけになっちゃって、売れなぃんじゃない?
- 福山
- 逆に買っちゃったりしてね(笑)。
- きくち
- 「月9」の20%俳優さんだけどやっぱり音楽の人ねー。急だったけど、『僕らの音楽』の出演が実現できてよかったよ。ドラマのハードなスケジュールのすきまで、たぃへんだったと思ぅけど。
- 福山
- しかも普通のドラマだったらまだしも、『ガリレオ』の場合は実験がありますからね。またレーザーに火の玉と毎回お題が違うものですから、芝居以外の部分にすごい時間がかかるんですよ。もう毎回、ちっちゃな『ディスカバリーチャンネル』をやってる感じです(笑)。
- きくち
- かなりたぃへんだろうけどでも、そこに『ガリレオ』のスタッフの、いい意味で執拗なところが出てるよね。だからずっと20%なんだ、てと思うもん。
- 福山
- 数字が出ているから頑張れるっていうのも、正直ありますけどね。
- きくち
- でしょっ!?『FNS歌謡祭』も、結果を出さなきゃダメなの!
- 福山
- きくちさん、今日はもう会ったときからその話ですね。魂の叫びが(笑)。
- きくち
- だってそうなんだもん。ここで視聴率とって、来年もまた好き放題できたりするの(笑)。『ガリレオ』に負けないよう、今年も気合いがちがいます。
「SPECIAL THANKS!」
福山くんとわたしのおもいで
1999年『HEY!HEY!HEY!』の「料理の鉄人対決」(#229/1999年12月27日OA)、本物のセットが借りれることになってどうしても 実現したくて、福山くんを説得するのに『Mステ』の楽屋に先に入って待ってたり。2001年西川貴教さんとの元祖『オールナイトニッポンTV』(2001 年9月30日OA)、6年たって、あのときの若者が有名シェフに、ユッケちゃんはプロのカメラマンに。ステキなお仕事してきたょ。
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