レポート

TV LIFE 連載:KIKCHY FACTORY
#179(07/05/09)インタビュー
×小林武史
2007年4月15日午后
『僕らの音楽』収録のあいま
お台場 フジテレビ 楽屋でインタビュー

きくち
ここ1年ぐらいで言うと、小林さんは『僕らの音楽』最多出演者のひとりかもしれませんね。
小林
そうですね。最近はもう、いきなり呼ばれることも増えて(笑)。
きくち
ごめんなさい(笑)。でもいい番組になったと思いません?
小林
それはもう。今やアーティストの出たい番組の1つじゃないですか。昔からきくちさんは…。
きくち
なんか、「さん」づけで呼ばれると変な感じですね(笑)。
小林
じゃ、いつも通りに呼びましょうか(笑)。きくちゃんは、生演奏のよさをテレビに持ち込もうって、こだわりを持って番組を作ってる。それが伝わってくるから、こっちも負けないように演ろうって気になりますね
きくち
うれしいです。わたしもそんな小林さんをずっと見ていて今も昔もロックなピアニストだなって思います。「AP BANG!」の「ソメイヨシノ」(小林武史×ENDLICHERI☆ENDLICHERI)なんて、すごくよかったですよね。
小林
よかったでしょ?岩石落としみたいな、バツグンの。ああいうことはなかなかならないんだけどね。
きくち
なかなかないですよね。小林さんと烏龍舎の生み出す音楽って、ビジネスの匂いがしない。「ap bank fes」もあんなメジャーなイベントなのに、ロックな魂が出てますよね。
小林
環境なんて言い方すると、ロック然とはしてないんですけどね。まあ、お金や権力、ヒエラルキーとかで基本的に世の中は全部とつながっていて。そこにロックという言葉を用いることによって、伝えたいことが簡単になりえるということはありますね。で、またそれをやる「ap bank」の姿勢が反体制とまでは言わないけれど…。
きくち
反体制的ですよね。それがロックなところでもあり…。
小林
そうですね。それこそ、銀杏BOYZみたいなのも出てるし(笑)。
きくち
反体制な感じで(笑)。
小林
まあ、彼らのDVDを見たとき、ちょっと確信犯的だなとも思ったんですけどね。ただ、ああいうレベルで正直であろうと。ロック的なものって、やっぱりいいなと思うんですよ。
きくち
ただ、ロックなテイストを持ちつつ、小林さんはちゃんと戦略的でもありますよね。タイアップとかも好きで(笑)、得意でもありますし。
小林
そうですねえ(笑)。もちろんタイアップはきっかけになるし、そっから発想が降りてくるってことでは、大いに意味があるんですよ。結果は出れば、またうれしいし。ただ、物づくりの基盤はやっぱり、楽しさとかやりがいで。振り返って見ても、そういったものはずっとキープできてるかなと。
きくち
もう何年でしたっけ?
小林
17年ですね、烏龍舎自体は。ミスチル(Mr.Children)をやるようになってからだと、13年。
きくち
それだけの年数、同じスタンスで続けられるっていうのは、すごいことですよね。いわゆる「スモール・プロダクション」なかんじで。わたしたちの「音組」の目標です。
小林
確かにチームの大きさみたいなことも関係してるかもしれませんね。大きいことが悪いってわけじゃないですが、30人ぐらいにしといたほうがいいかなって。誰に言われたってわけじゃなく、そんな気がしてますね。
きくち
名刺の色の種類がある限り、って感じですか?(笑)(烏龍舎のスタッフは全員、名刺の色が違う)
小林
まあ、そんな感じです(笑)。
きくち
小林さんとずっとお仕事できてほんとうにうれしいです。もう1回『僕ら』があって、次は「ap bank fes」。今年もお願いします。
小林
こちらこそ。あと、今年はミスチルも弾きますんで、時間があったらそっちもぜひ見に来てくださいよ。
きくち
はい。…ミスチルも弾く?あ、そうですよね!
小林
思い出した?
きくち
断片的な情報が集まった結果、そうだ、小林さんが弾くんだって(笑)。
小林
15年目にして、初のツアー参加なんで。これは見応えありますよ(笑)。
きくち
見たいなー。行きたい、聴きたいです。初日にうかがいます!

「SPECIAL THANKS!」
手づくりでていねいな作品を


もう10数年、ずっと大好きな小林さん。あんなにマスのなかで勝負張ってるのに、変わらず家内制手工業なかんじが、またかっこいぃ。わたしたちはマスコミ、テレビ番組の制作者ですけど、「音組」はひとつひとつていねいに、志を曲げずに作品をつくってゆきたい。たまの急なおねがいもごめんなさい。でも結果いつもいいものをいっしょにつくれてますよね。

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