- 前田
- 確か同期だよね、業界。女性アイドル全盛、花の85年組の(笑)。
- きくち
- 同期、同期。
- 前田
- あとは中村シゲ(繁之)とオレたちだけじゃねえかな。あ、聖飢魔II。
- きくち
- 聖飢魔IIも?
- 前田
- 年末とかだよ。クリスマスに合わせて出て来たはずだから(笑)。(「TV LIFE」を見て)あ、久保田(利伸)くんも同期だったかな?
- きくち
- いや、1年後輩(笑)。86年組。
- 前田
- だよね。そうそう、僕らのデビュー曲(「ベストセラーサマー」)も、アレンジは武部(聡志)さんなのよ。
- きくち
- えっ、そうなの?またKUBOJAH(久保田)とは違う意味で、武部さんっぽくないよね、あれも(笑)。
- 前田
- どういう経緯なのかは知らないけどね。もうただ、デビューするって夢がかなったことで、満足してたし。
- きくち
- そっからもう、21年だもんね。
- 前田
- まあ、いろんなことあったよ。楽器はいらないって言われたり。
- きくち
- …楽器はいらない?
- 前田
- コントやったりしてたのよ。
- きくち
- TUBEが?
- 前田
- レギュラーもやってたんだよ。『鶴ちゃんのプッツン5』とか。だから『オレたちひょうきん族』の“ひょうきんベストテン”に出たくて(笑)。
- きくち
- (笑)。今さらだけど、どうやってデビューできたの?
- 前田
- オーディションは落ちてばっかだったから、マネージャーで潜り込んだんだよ。で、オープニングアクトが必要だって言って、自分たちが演るわけよ。メインがメタルだったらヅラかぶって、名前も「パンドラ」とかにしてさ。「(メタル調で)どーもみんな!パンドラですっ!」みたいな(笑)。
- きくち
- おもしろぃ(笑)。
- 前田
- そんなことやってるうちに、アイツいい声してんなって話になって。いやー、実は僕なんですと。
- きくち
- なんか、自分で切り開いてった感じね。でもデビューしたらすぐ、1枚目があんなことなって。
- 前田
- でも最初はオリコンなんて言われても、ピンと来なかったな。ランキング番組、フジテレビだったら『夜のヒットスタジオ』に出た辺りからじゃないですか。もしかして売れてんのかな、みたいな感じになったのは。
- きくち
- よく話すけど『夜ヒット』本番当日の午後にいきなり呼ばれたのね。ちがうバンドが当日ダメになって。
- 前田
- みんな海行ってたから、ビーチサンダルにTシャツでそのまま来て。
- きくち
- 全員がスタジオに揃ったの、生放送の10分前だもん。すごいよね、当時はほんっと、無茶苦茶だった(笑)。
- 前田
- あのころはテレビの人、おっかなかったしね。ものすごい体育会系。
- きくち
- まず、あいさつ。あいさつしてまわらないと、まず怒られた(笑)。
- 前田
- しても、「声が小さい!」って怒鳴られるんだ、これが(笑)。
- きくち
- すごい時代だった(笑)。
- 前田
- 今はずいぶん変わりましたよ。それこそ、当時テレビ見てたって人がディレクターになってますもんね。でも、我々は一生現役だから。
- きくち
- でもずーっと現役感保ってるのはすごいよ。メンバーも変わらずに。
- 前田
- でも、気づいたらって感じだよ。学校の友だちっていうのも大きいんだとは思うけど…。よく聞かれるけど、本当のところはわかんない。
- きくち
- 話し始めたらキリがないけど、まずやり残してること、『僕らの音楽』今度はスタジオで演らないとね。去年のお正月に、ハワイまで来てもらった「借り」がずっとあるから(笑)。今日も無理して来てもらっちゃったし(笑)。
- 前田
- いや、こっちも坂崎(幸之助)さんや篠原(ともえ)さんには、ちょくちょく助けてもらってるからさ。
- きくち
- まあ、今日も含め、『僕らの音楽』もよろしくお願いしますね。
- 前田
- じゃ、バラードでもやりますか。
- きくち
- いいょ。待ってる!(笑)
「SPECIAL THANKS」
21年前入社(笑)の同期たちへ
その日1985年の7月17日『夜のヒットスタジオDX』夜21時から生放送の当日午後2時前 LOOK の音合せ中、トーク内容でもめて出演がなくなって、急遽「これ!」とプロデューサーから差し出されたのが「ベストセラーサマー」のシングルレコード。本番直前に音合せ、カメリハ、そのまま生放送。壮絶なはじまりだったけど、まだまだおわらないょ(笑)。 |