- きくち
- 実は『僕らの音楽』でいわゆる“バンド演奏”をするのは今日がはじめてだったの。そういう意味ではチャレンジだったし、aikoにも…いっぱい迷惑かけたょ?
- aiko
- ううん、大丈夫。いろいろ崩したり、型にはめることなくやれて楽しかったですね。ああやって昔の歌をテレビで歌うこともあまり無いので。
- きくち
- ただ「桜の時」の2コーラス目をカットしたのが…。
- aiko
- それは私も結構直前で聞いて、びっくりしたんですよ(笑)。全曲フルでアレンジしていたので。
- きくち
- 『2003FNS歌謡祭』でEvery Little Thingに「fragile」をフルコーラスで演ったもらったとき、テレビでの2番の歌詞がすごい新鮮で。だから『僕らの音楽』は「2番を聴かせよう!」って思ってたんだけど。
- aiko
- 確かに2コーラス目は貴重かもしれないですね。特に私の場合、1コーラス目の詞を作って、で、それに曲をつけて、これで行くって決まってから2コーラス目を作るし。
- きくち
- そうなの。
- aiko
- 最初はね、ふっと思ったことを書くだけなんですよ。それに曲つけたりしているうちに、だんだん「書きたい!」って欲が前面に出てくるんです。その思いがぶわーっとあふれているのが2コーラス目なんで、自分にとってはすごく重みがある。
- きくち
- テレビだとまぁだいたい、ワンハーフになっちゃうもんね。
- aiko
- そうなんですよ。だから今日の「かばん」も「カブトムシ」もすごい意味がありましたね。
- きくち
- コンプリートできなくてごめんなさい。個人的にも聴きたかった。
- aiko
- また歌わせてください(笑)。
- きくち
- 今度やろ。まだ曲、いっぱいあるし。そういえば「ナキ・ムシ」を歌うって話もあったよね。
- aiko
- 「カブトムシ」をやるのが先に決まっていたんですよね。で、両方バラードだし、しかも“ムシ、ムシ”になっちゃうから(笑)。
- きくち
- 「カブトムシ」はね、わたしが呪文のように言ってたの。「カブトムシやろう、カブトムシやろう…」って。
- aiko
- (笑)。それで「カブトムシ」が歌えるんだから、もう1個は全然違う感じの曲にしようってなったんです。
- きくち
- 「カブトムシ」すごくよかった!今日フジテレビの新入社員が収録を見てたんだけど、男のコが1人、涙ぐんでた。
- aiko
- ええ!? 本当ですか? それはうれしいな。
- きくち
- 思い出の曲だったみたい(笑)。年齢的にね、多感な時期に多感な思い出があるんだろうね。わたしもaikoの曲を聴いたとき、何かと思い出すことがあるよ。どの曲とかは言わないけど。
- aiko
- 言わないんだ(笑)。私もね、きくちさんのことで、1つすごい覚えてることがあるんですよ。
- きくち
- ON AIR EAST(現在はO-EAST)に、2日続けてライブを観に行ったときのこと?
- aiko
- いえ、初対面…の時かな。
- きくち
- ああ(笑)。aikoはずっと変わらないね。
- aiko
- 変わらないですね、全然。
- きくち
- はじめてライブを観たとき、楽器の音がどかん!と鳴ってるのに、aikoの言葉が全部聴こえるのにびっくりした。鳥越さんも今日同じように感じたようで「声が強い。歌が届く」って言ってた。ボーカリストは言葉が届くことがいちばん大事だと思うの。
- aiko
- 歌詞をはっきり歌おうっていうのは、心掛けてます。あとはバンドのメンバーやスタッフも大事。思ったことは言い合える感じだし、みんな曲を作るのが好きで、「CDが出来るんだったら寝なくてもいい」って人たちだから(笑)。すごくいい現場ですね。
- きくち
- ライブが近いから今は特に寝てないよね,千葉さん(PONY CANYON/aikoのプロデューサー)。次は武道館で逢おうね。
- aiko
- ぜひ来てくださいよ。お待ちしています。
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