KIKCHY FACTORY

TV LIFE 連載:KIKCHY FACTORY
#06(00/08/16)



硝子の少年たちとの4度目の夏が来ました。

 キンキキッズとはじめて逢ったのは4年前のちょうどいまごろ、横浜アリーナでした。夏のコンサートの真っ最中、その日の1本目を終えたばかりの楽屋で「LOVE LOVEあいしてる」という名前になる音楽番組の説明をしたのが最初です。そのころわたしらはSMAPの中居くんと「MUSIC CLAMP」という番組をやっていて、中居くんから「きくちさん、キンキってほんっといいやつらだから」ってずっと聞かされていて。

 はじめて観る彼らのステージ。うたう。踊る。しゃべるキンキキッズ。これがまだCDデビュー前の17歳かと驚くほど上手で、そしてへんな言いまわしだけど、それまで男の子には感じたことがないくらいきらきらして。

 バックステージでの彼らは、なのに意外とシャイだったり、けれどもう十分にプロの顔を見せたり。お笑い好きの剛くんが、同行した放送作家の高須(光聖)さんに反応してたのが印象的でした。それと光一くんのみょーに冷静なまなざし(笑)

 番組がはじまるとき、ラブラブオールスターズでふたりが知っていたのは坂崎さんただひとり。知られてなかった吉田拓郎50歳は、もちろんキンキを知らなくって。どうなるんだろう、ってみなさんも思ったようにわたしたちもどきどきしてました(笑)

 流れが変わったのは、予定の真逆で全くしゃべらなかった拓郎さんにしゃべってもらうためにつくった「カムカムギターキッズ」のコーナーから。正直、まさかふたりがあんなにまでギターにそれから音楽にハマっていくとは想像できませんでした。ミュージシャンシップというか、音楽への純粋な好奇心を共有できるようになって、拓郎さん、ラブラブオールスターズ、それから「LOVE LOVEあいしてる」という番組と、キンキキッズは互いにきっかけをつかむことができました。

 そうなるまで、混沌としたLOVEx2の最初の半年をひっぱったのはたぶん「プリプリ」だったりもするのですが、そのあとの今をつくりあげたのはまちがいなく、あのコーナーだったのだと思います。

 そしてハワイへ!LOVEx2をおほめいただくとき、必ず出てくるキーワード「アットホーム感」は、とりあえずあそこでできあがったもの。キンキが拓郎さんがみんながチームになった、バンドの合宿なかんじ。やっぱり1週間ちかく寝食をともにするとね、ぜんぜんちがいます。

 そんなLOVEx2ももうすぐ丸4年!キンキキッズもそろって21歳。(拓郎さんは54歳!)どんどんカッコよく、そしてすこしずつ大人の男へと変わりはじめた硝子の少年たち。いちばんの絶妙なこの時期をいっしょに歩いていけるであろうことは、わたしのお仕事人生の最高の宝物です。


フジテレビ きくち



モドル




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