レポート

サンスポ 連載:きくち伸話
タイトルも見出しもわたしがキメたわけでは決してありません
オリジナル原稿 #110(04/12/10)


鳥越さん最高!!

 今年も最高視聴率を獲得して『FNS歌謡祭』も無事終了。恒例のジャニーズのスターが集う大晦日の東京ドームや、クリスマスの『HEY!HEY!HEY!』の生放送など続きますが、わたしたち「音組」も、ちょっとひと息。レギュラーのお仕事をまたがんばっています。
 そんななか明日夜24時15分からの『僕らの音楽』は、わたしが世の中でいちばん大好きな女性ボーカリスト;持田香織ちゃんのEvery Little Thingが出演します。

 彼女の声やうたいかたは、デビューのころから今まで、びっくりするくらいに進化を続けていますが、わたしはどちらも無条件に好き。念願の『僕らの音楽』で、贅沢なストリングスをバックに2004年12月のELTを存分に聴かせてくれます。
 鳥越俊太郎さんによるインタビューは、彼女がこどものころよく出かけた江東区は住吉の猿江恩賜公園で収録しました。そして生まれ育った亀戸を歩く密着ドキュメンタリーを。ギター伊藤一朗は地元・横須賀の行きつけの定食屋さんで天丼を食べながら、ELT結成のころの持田香織の印象などを語ります。興味深い言葉がいっぱいです。
 いまどき真っ当な音楽番組を志してはじめた『僕らの音楽』芸能の人でない音楽の人でないインタビュアーを求めてたどり着いた「ニュースの職人」鳥越さんでしたが、半年間やってきて、ある意味異形の音楽番組に進化した『僕らの音楽』は、ここでしか観れない美しい映像、ここでしか聴けないオリジナルの演奏、そしてなにより、ここでしか知ることができないアーティストのリアリティを鳥越さんが切り取る番組として育ちました。
 福岡に生まれ大阪で働いて。鳥越さんのあの独特のイントネーションとか古里訛りは、実にあたたかい。番組スタート時、最初の1ショットコメントを収録するときに「僕らの音楽」という単語の標準語でのイントネーションに鳥越さんがかなりこだわって、何度も何度も練習して、何度も何度も収録して。でも「僕らの音楽」という言葉以外は結局全部、あんなかんじのイントネーションだったのが、大先輩に失礼ではありますが、なんか微笑ましかったです。あの語り口だから、そして64歳で報道人だから、きっと標準語で尋ねたらキツイことでも訊けちゃうんだろうなって思います。ゲストのことをよくは知らないみなさんにこそたのしんでいただきたい音楽ドキュメンタリーとしては最高の配役。わたしにとっても今年サイコーの出逢いでありました。
 明日夜24時15分からの『僕らの音楽』、ELTのサイコーの音楽ドキュメントと最上の楽曲を、どうかリアルタイムでおたのしみください。

フジテレビ きくち

 

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