過去の作品

火盗

第7シリーズ


第11話「毒」(どく)

1997年6月18日放送


平蔵(中村吉右衛門)が、初めて陰陽師の山口天竜(佐川満男)を見たのは、軍鶏鍋屋「五鉄」であった。不遜な態度で店をあとにする天竜に、平蔵も苦笑い。ある日、平蔵と密偵・相模の彦十(江戸家猫八)は、その天竜が懐中の物をすられる場面を目撃する。平蔵は、すりを追いかけ捕まえた。すったのは、伊太郎(有薗芳記)という若者で、盗んだ袱紗包みからは、三十両の大金と薬包のようなものが出てきた。そこには白い散薬が入っており、平蔵はその匂いをかいで眉をひそめた。調べると、それは南蛮渡来の毒薬だった。きな臭さを感じた平蔵は、天竜の身辺を洗う。すると天竜は最近、五千石の大身旗本・土屋左京家に出入りがかない、相当に羽振りがいいことがわかった。土屋家の何者かが大金で天竜を釣り、誰かの毒殺を計ったと思われるが、土屋左京には相応の権勢があり、調べを進めた上でしくじれば、腹を切る覚悟が必要だった。平蔵たちの命がけの調べが始まった。


キャスト・スタッフ
原作
池波正太郎
脚本
下飯坂菊馬
監督
舛田明廣
音楽
津島利章
キャスト
中村吉右衛門
多岐川裕美
勝野 洋
尾美としのり
中村歌昇
江戸家猫八
藤巻 潤
綿引勝彦
佐川満男


主な登場人物