第19話「おしゃべり源八」(おしゃべりげんぱち)
1993年5月12日放送
盗賊・天神谷の喜佐松(伊波一夫)一味を追ったまま、四ヵ月もの間、行方不明になっていた同心・久保田源八(佐藤B作)が見つかった。当時、喜佐松が相州・藤沢に潜んでいるという報せを受け、密偵・小房の粂八(蟹江敬三)とともに探索を進めていたのだった。久保田は、記憶をなくしており、それまでの行動はおろか、自分のこと、嫁のこと、お役目のことすらわからない有り様だった。そんな中、久保田がかぶっていた笠の文字から、藤沢にある茶屋「とみや」が浮かび上がる。とみやの主人・仁助(花上 晃)によると、四ヵ月前の雨の日、久保田は、平塚の旅籠「米屋」に泊まっている粂八に文を渡してほしいと頼み、町人風の男のあとを追っていったという。だが、その文は粂八に届いていなかった。仁助は、米屋の番頭・梅次郎(下元年世)に預けたという。梅次郎が怪しいとにらんだ平蔵は、その素性を洗うよう粂八に命じた。やがて、天神谷一味の仕業と思われる押し込みが発生する。