過去の作品

火盗

第3シリーズ


第4話「火つけ船頭」(ひつけせんどう)

1991年12月18日放送


平蔵(中村吉右衛門)は岸井左馬太郎と名乗り、馴染みの船宿から船を出した。こうして時折、川の上から市中見回りをしていたのだ。船頭には、いつも常吉(下條アトム)を選んでいた。常吉は『口無し』と言われるほどの無口であったが、心の底は実直で気のいい男。だが、この日ばかりは常吉の様子がおかしかった。平蔵には、どこか荒れているように見えたのだ。女房のおさき(竹井みどり)が、同じ長屋に住む浪人・西村虎次郎(伊藤敏八)と浮気しているところを見てしまったからであった。気の弱い常吉は、山犬のような西村を前にして何もできなかった。そんな中、ふとしたことで落ちた提灯から火がつき、常吉はボヤ騒ぎを起こしてしまう。以来、常吉は放火の魔力に取りつかれるようになる。ある夜、火つけを試みようとした常吉は、畳表問屋「近江屋」の裏手に出た。腰につるした竹筒の灯油をまこうとしたそのとき、そこに黒い盗人装束の男たちが現れた。


キャスト・スタッフ
原作
池波正太郎
脚本
安藤日出男
監督
井上 昭
音楽
津島利章
キャスト
中村吉右衛門
多岐川裕美
高橋悦史
尾美としのり
江戸家猫八
梶芽衣子
下條アトム
竹井みどり


主な登場人物