踊り場にて

2021年12月30日(木)24:25~25:25放送予定

あらすじ

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プロのバレエダンサーを目指し海外で活動していた美園舞子(29)(瀧本美織)は、夢を諦めて帰国。バレエ以外にやりたいこともなく、国語教師として実家近くの高校で働き始める。しかし夢を諦めたばかりの舞子にとって、夢や希望に溢れた高校という場所は皮肉なものであった。おまけに全く経験のないバレーボール部の顧問にされてしまったり、担任を任されたクラスも個性的な生徒が多く、不安は募るばかり。舞子が担任するクラスの生徒・金子飛鳥(中田青渚)は、バレー部のキャプテンでエース。大学でもバレーを続けるかのように見えた飛鳥は自分の実力を悟り、バレーでの進学を諦めかけていた。同じクラスの佐藤正宗(青木柚)は、常にギターバッグを背負っているが、軽音楽部のある先輩の実力を知り、自分が適わないと察して入部できないでいる。三年生の丸沢百恵(富田望生)は、同級生の光輝に7度告白、何度フラれても光輝のことを諦めきれずにいる。舞子はそんな生徒たちと関わるなかで、それぞれの「夢を諦めること」への葛藤があることを知り、今の自分を見つめ直すようになる。そんな頃、舞子の母・優子(富田靖子)から見せられた小学校の卒業文集。将来の夢はバレエダンサーと書いていると思い込んでいたが、実際は教師になることが夢だと書いてあった。舞子は夢をかなえていたのだ。

ある日の授業中、舞子はとある漢文の言葉に引っ掛かり、唐突に生徒たちに「諦めること」について話し始める。舞子の言葉を受け、それぞれの道を決めた生徒たち。その後、学校の踊り場で、舞子は初めて小さくバレエを踊る。

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出演者

美園舞子瀧本美織
 
金子飛鳥中田青渚
佐藤正宗青木柚
丸沢百恵富田望生
 
宮内 悟久保田悠来
小出安井順平
光輝西野入流佳
 
美園優子富田靖子

相関図

相関図

出演者コメント

    • 美園舞子役瀧本美織

      キャスト写真
      大賞受賞作品「踊り場にて」を読んでみての感想をお聞かせください。
      生徒達との会話劇に引き込まれ、読んでいて好きな台詞が沢山ありました。舞子の、先生だからといって格好つけず、生徒達ともありのままの自分で接する姿、距離感がいいなと思いました。 
      夢と向き合い、どう折り合いをつけていくか、こんなポジティブな捉え方があるんだ!と新しい感覚でした。
      主人公・舞子を演じてみての感想をお聞かせください。  
      台詞として言っていても、お相手の台詞を聞いていてもヒリヒリくるような、心に刺さる言葉がたくさんありました。
      教室で生徒達に向け語るシーンでは、リハから涙が溢れてしまうこともありました。その時生徒役の一人、中田青渚さんが「私がうるうるして見ていたら感情入り過ぎてしまったりしますか?」と聞きに来てくれ、全然大丈夫、そんなこと全く気にせず自由にやってね!と答えたのですが、その優しい気遣いに感謝するのと同時に、それくらいそのシーンが自分の心にも沁みていたのだと思います。私にとって、全シーンが山場でした。
      自分が学生だった頃を思い出したり、お芝居を始めた10代の頃は制服を着ていたのに教師の役をいただき教壇に立っているんだな…と、教師の役も少し経験はありますが改めて、感慨深くなりました。バレエも初体験させていただけて、良い経験になりました!トウシューズを履けて嬉しかったです。 
      瀧本さんが小さい頃の夢は何でしたか?お聞かせいただけますでしょうか?
      小さい頃の写真を見るとそういうポーズばかりしているのですが、もうセーラームーンになるつもりでいました。笑
      小学生くらいの頃は絵を描くのが好きで漫画家にも憧れていたと思います。中学生の頃は、子どもが好きで職場体験の授業で幼稚園に行き、幼稚園の先生もいいなと思っていました。 
      ドラマのテーマに思う事や視聴者へのメッセージをお聞かせください。 
      新しい切り口で、夢との向き合い方を教えてくれるドラマだと思います。
      とにかく生徒の皆さんがユニークで、チャーミングです。青春が詰まっています。舞子としては、人との関わりの中で自分を肯定していく過程が描かれています。夢に邁進している方も、夢に悩んでいる方も、こんな捉え方もあるんだと、自由にみていただけたら嬉しいです。 
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    • キャスト写真

      金子飛鳥役中田青渚

      とても優しい台本だなという印象でした。生きる上で誰しもが何かを諦めた経験はあると思います。私はその時々その経験に後ろめたさを感じることがありましたが、台本を読んで「その経験があったから今があるのだ」と思えるようになり、とても前向きになれました。演じさせていただいた金子飛鳥という女の子は、エネルギーのあるとてもパワフルな女の子です。悩みなんてなさそうな明るさの中にも繊細な悩みを持ち合わせていて、そのギャップを大切に演じました。

    • 佐藤正宗役青木柚

      真っ直ぐでいられない生徒たちの苦悩に対して、強制でも誘導でもなく、ただ、同じ目線で会話をする。そんな舞子先生の姿勢や、0でも100でもない脚本お一言一言に、僕自身励まされる瞬間がありました。正宗は、物事を斜めから見てしまうような少年ですが、愛らしい一面もあったりして、とても好きな人物です。

    • 丸沢百恵役富田望生

      初めて本を読ませていただいた時、スルスルと物語の中に溶け込んだ記憶があります。ぐんぐんでもどんどんでもなく、スルスルと。面白いなぁと思ったのは、登場人物全員が自分と重なる部分を持っていたこと。もどかしくて、共感ばかりでした。一方で、個々の視点から垣間見える日常や将来の理想は、とても色濃くて、熱くて、面と向かって話を聞きたくもなりました。その中でも特に百恵ちゃんが愛おしくて、演じる前も、演じてみた今も尚、彼女を考えただけでワクワクドキドキします。

    • 美園優子役富田靖子

      夢を追いかけること、そしてその夢を諦めるのか諦めないのか・・・。「諦める」ことの本当の意味を台本を読んで考えました。美織ちゃん演じる舞子をはじめ皆のキラキラ☆を感じてください!

    • プロデューサー:柳元大輝

      新人脚本家の才能を発掘するヤングシナリオ大賞は、今年で第33回を数えることになり、ドラマ界の一線を担う多くの脚本家を輩出してまいりました。そして今回の大賞に選ばれたのは生方美久さんの「踊り場にて」になります。
      誰もが多かれ少なかれ「夢」や「希望」をもって生きていると思います。でも、それが現実に叶うことは、なかなか難しいことです。しかし「現実って厳しい」で終わらせるのではなく、「どんどん諦めていこう」と肯定していく、諦めたらそこで終わりになるわけじゃないという点で、この物語のメッセージは、多くの人が共感できる内容であるとともに、踊り場に射す一筋の光のような温かさを感じました。
      主人公の美園舞子は、個性の強い生徒たちとの関わりのなかで、どこか受け身で流されてしまうのですが、舞子は強い芯のある女性だと考えていました。バレリーナの夢を諦めてから、高校教師として自分の居場所を見つけ、再び立ち上がる一人の美しい女性の物語、その凛とした強さを演じられるのは瀧本美織さんしかいないと考え、今回オファーさせていただきました。
      瀧本さんには、今回バレエに初挑戦していただきました。冒頭のコンサートホールのシーン、そして踊り場に佇む舞子のラストシーンは、ヤングシナリオ大賞の歴史に残る美しいシーンになっているのと強く感じております!是非ご期待ください!

    • 演出:柳沢凌介 

      「諦める」という言葉はどうしてもネガティブなイメージを持ってしまう言葉だと思います。しかし、「諦める」という言葉の本来の意味を、瀧本さん演じる夢諦めた主人公が、夢に、将来に、恋に悩む様々な生徒たちとの交流を通して教えてくれます。個性豊かなキャラクターたちの掛け合い、素敵な踊り場、みどころたくさんです。ぜひご覧ください。 

スタッフ

脚本:生方美久
(第33回フジテレビヤングシナリオ大賞受賞作品
「踊り場にて」)

プロデュース:柳元大輝

演出:柳沢凌介