NONFIX過去放送した番組

不妊症…。

現代社会において10組に1組の夫婦がかかえている問題にも
関わらず、今、日本で出来る最も高度な不妊治療、体外受精の
成功率は3割ほどといわれている。
また、年齢が高くなればなるほど、その確率は低くなり、
体外受精の費用は結果に関わらず1回、30~50万円と高額だ。
それは不妊症の治療をしている夫婦にとって相当な経済的負担になる。
さらに、不妊症に悩む女性は言う
「女性は子供を産むもの。産めない女性は女性ではないという社会からの偏見は未だに残っている」と。
不妊治療を乗り越えるには、夫婦で力を合わせ様々な障害を乗り越えなければいけない。

清美さん(43)は、2年前に結婚したご主人との間に子供が欲しいと願うようになり、
結婚後すぐに不妊治療をすることに。
しかし、結果はなかなか出なかった。
そんな中、念願の妊娠をして出産したのは昨年の3月。…でも、19週での死産だった。
清美さんは、死産した子と同じ体重、身長のぬいぐるみをどこに行くにも肌身離さず持ち歩く。
清美さんがそんな悲しみを乗り越えられたのは、夫、家族、主治医のサポートがあってこそだと言う。
そして、死産してしまった子に兄弟を作るため、治療を再開するのである。

そしてもう一人、不妊治療に挑む春香さん(仮名36歳)。
春香さんは過去に、不妊が大きな原因で離婚していたこともあり、すぐに不妊治療を開始した。
しかし、これまで10回の体外受精をするも一度も出産には至らなかった。
夫はまだ寿司屋の見習い職人。給料は月20万円ほどで不妊治療を続けていくには到底足りない。
不妊治療の費用は全て春香さんがOL時代に貯めた預金で行っている。
春香さんは、結果が出ないと夫やものに当たるようになり、いつしか夫婦の絆にも亀裂が入りかけていた。
そんなとき、夫は不妊治療をやめようと言い出した。
夫婦の絆が揺らいでいたら、いい家庭は作れないという思いだったのだ。
しかし、諦めきれない春香さん。
貯金もあと40万円ほどしか無くなったとき、春香さんがとった究極の選択とは!?

番組では、女性であるからこそ母になりたい、そんな当たり前のことを願う二人の女性を通し、
不妊を取り巻く現実、そして母になりたいという思いと女性の強さを描いている。