NONFIX過去放送した番組

 戦後60年の今年、日本と韓国の間では、相変わらず歴史をめぐった摩擦が繰り返されている。その一方で、日本の韓流ブームや、韓国のマンガ・アニメの興隆に見るように、文化の相互交錯が進んでいる。文法や単語など、お互いの言葉の相似を言うまでもなく、文化的に近い隣国同士。歴史における関係も、その評価は分かれるが密接な関係なのはまちがいない。
 日本と韓国の中高生が、相互の国を訪問し、歴史について考える。ドタバタしているオトナたちを尻目に、お互いに向き合う中高生。いろんな場所に行き、いろんな人に会ってみる。はたして、彼らは何を感じ、何を発見するのだろう。
 隣の国の同世代同士、鎧(よろい)を脱いで友人になれば、思わぬ発見あり、やっぱり同じだという認識もあり。とらわれていた固定観念や打算から離れれば、両国間のドタバタがもっと冷静に見えてくる。
 私たちはどれだけ相手のことを知った上で、相手を評価しているのだろうか。知るということは、単に知識だけを得ればいいのではない。相手が生きて暮らしている場所に行かないとわからないことがある。実際に人に会わないとわからないことがある。
 自分で足を運んで実体験し、歴史について考える日韓の中高生の姿を追いながら、互いの国を「知るということ」について考えてみた。

■ プロデューサー アン・サンジン
■ 演出・構成・編集・撮影 渡辺裕一
■ 撮影・通訳 パク・ヨンチョル