1999年4月5日(月)
1961年、夏。ベルリン。
一夜で「壁」を作ることを命じられた男がいた。
1961年8月12日、若年労働者の大量亡命に手を焼く東ドイツ政権が、一夜にしてベルリン」の壁を構築。
以来、公式発表では壁を越えて西側に向かおうとした人々のおよそ80名が命を落としている。
実際にはその3倍の人々が死亡していると言われる。
ハーゲン・コッホ氏は1961年8月12日未明、わずか一晩で壁を作ることを命じられた元東独のスパイである
東独の秘密警察(シュタージ)出身者は過去の履歴を隠すことが多い。 元秘密警察だったということで職を追われ、友人を失った人々が多いからである。
今回の番組ではかつて日本のテレビでは取材したことのない秘密警察関係者を取材。当時の状況をドキュメント。
さらに現在コッホ氏が所蔵する、東ドイツの資料を交えながら(この資料は今まで未公開)国家や歴史というものに翻弄されて生きてきた人々とコッホ氏の生活と心情を捉えていきます。