original writer message

ライカ役門脇麦さん

『ミステリと言う勿れ』への出演が決まった時の感想は?
「周りの友人たちが、最近すごく話題になっている漫画だと話していたので、“あっ!その作品が映像化されるんだ!”と思いました。」
原作は読まれましたか?
「はい。事件や問題を解決していくミステリー要素がベースの物語ではありますが、その中に整流の哲学が織り交ぜられていて、かつその哲学が普遍的で。私が演じることになったライカもマルクス・アウレーリスの『自省録』という本をもとに数字をつぶやきます。もちろん、謎解き物語としても面白いんですけど、整(菅田将暉)の言葉がこの時代に、そしてみなさんの心に刺さるのではないかと思います。」
ライカはどのように演じようと思いましたか?
「原作を読んだ時から、ふんわりと輪郭が自分の中に見えていたような気がします。難しい役ではあるんですけど、不思議と入っていきやすかったです。イメージとしては中性的で、性別を感じさせないキャラクターだと思って演じています。また、ライカは整の一番優しい部分を引き出す人物でもあると思います。“引き出す”はおこがましいかも知れませんが、そういう役割としてのライカに出来ていたら良いですね。ライカは整と2人きりのシーンも多いですから。」
演じていて難しかったところはございましたか?
「もう数字ですね(笑)。覚えるのに本当に苦戦しまして、試験前の学生みたいな気持ちでした。ライカは何の関連性もない数字を淡々と呟くので、ちょっとつまづくと途端に続かなくなってしまって。また数字以外にもライカはセリフも唐突なものが多く、さっきまでの会話は何だったの?というぐらい斜めに返すセリフがポンと出る。そこがドラマの面白さでもあり、ライカの魅力でもあるのですが…数字だけではありませんでしたね(笑)。」
ライカも整もお互いに背負うものがありますね?
「はい。でも、2人とも悲観にくれているわけではなくて。特にライカはある人物を守るために行動するキャラクターでもあるので、傷は抱えながらも見せないように振る舞っています。それはベクトルは違うけど、整も同じなのではないかと思います。どこか似たもの同士だからこそ、具体的な痛みを口にすることがなくても寄り添えるのではないでしょうか。菅田くんが演じる整も、私との収録初日から確実に心に傷かあって、ライカとして整にはナチュラルで早く近づけたと思います。」
菅田さんと演じられていかがでしたか?
「何回か共演させていただいてますし、だいぶ昔?何年も前から知っているので、すごく演じやすいです。収録現場は菅田くんを中心に柔らかい雰囲気だと思います。素敵な作品に携わる事が出来て光栄でしたし、皆さんウェルカムな空気で迎え入れてくださり、私は途中からの参加でしたが、リラックスして臨めました。」
最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
「ミステリーを解いていく楽しみもありますが、痛みを知っている整だからこそ見える優しい切り口が加わっています。こういう時代だからこそ、整の一つ一つの言葉がドラマを見ている自分にいつの間にかえってくるような気持ちにもなると思いますので、ぜひ“整ワールド”に染まっていただけたら嬉しいです。」

BACK NUMBER