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天達春生役鈴木浩介さん

今作へのご出演が決まった時の感想はいかがでしたか?
「松山(博昭)監督とお会いするのが久しぶりでしたので嬉しかったです。監督とは『危険なアネキ』が初めてで、『ライアーゲーム』などを経て『人は見た目が100%』以来、少し間が空いてしまったのですが、長くご一緒させていただいている監督の1人なので。先日も、お互いに“もう、10年以上になりますね”なんて話もしました。」
今回演じる天達はどのようなキャラクターですか?
「心理学の准教授ということで、とても大人な落ち着いた人物ではないかと思います。そして、整(菅田将暉)に長年寄り添って来ました。整の兄のようでもあり、教授としての顔もあって、時に親のような気持ちも持っているのかな?と思って演じさせていただきました。」
では、天達を演じる上で特に留意されたことはございますか?
「とにかく、余計なことはやらない。今回は松山監督に“いつもみたいな余計なことは一切必要ありません”と最初に釘を刺されたので(笑)。ですので、松山監督とご一緒した過去の作品で演じたキャラクターとは違う、特殊というか…いや、それが普通なんですけど(笑)。今までが普通じゃない役ばかりだったんです。正直、最初に台本を読ませていただいた時には、“天達を僕が演じて良いんですか?”という感想を持ったぐらいです。ただ、まだお話しできないのですが、僕が天達役をいただいた理由は、ドラマを見ていただいたら分かると思います。」
やはり、松山監督とご一緒ですから、何かを期待してしまいます。
「そこまで変なことではないですよ(笑)。とにかく、整に寄り添う天達をしっかりと演じることがメインになりますから。」
原作は読まれましたか?
「いただいたのですが、僕はあえて読んでいないんです。台本の世界を、監督と話合いながら進めさせていただいています。」
天達は整だけでなく、友人たちとの友情も描かれています。
「そうですね。友情とまではいかないかな?それぞれ長い人生を生きていると、お互いにボタンを掛け違えてしまうこともある。進み方を間違えてしまい、軌道修正出来ないところまで行ってしまう哀しさみたいなものでしょうか?それは誰しもが持つ危うさで、僕自身も含めてこの先の人生がどうなるかはわかりません。道を間違える前に、修正しながらいかに丁寧に生きているか?が、大事なんですね。天達の友人たちの話の回はそんな事を考えさせられて、演じていても切なくなりました。それが友情だから切ないのか、長い人生を重ねた人間だから切ないのか…。友情だけではないものを感じました。」
天達は自分の友人たちに整を会わせます。
「天達は整を頼りにしている部分もあるのでしょう。彼が問題をどのように解き明かしていくか?に期待をしているんだと思います。整を見続けてきた天達が、さらなる成長を目の当たりにした時、驚きもあるだろうし、もうここまで来たんだという気持ちも持つでしょう。整の推理、人の心を読む力は、天達が心理学で学んで来たものより、はるか先に行ってますから。また、天達と友人たちのストーリーは、二転三転、さらに…と、進んでいきます。この辺の謎解きはミステリー好きのみなさんには堪らないと思います。」
整を演じる菅田将暉さんの印象は?
「初めてご一緒したのですが、驚きました。繊細で優しくてクレバーで、その上、努力家の怪物という感じです。こんな人いるの?と思うぐらいビックリしました。すごいですよ。主役の整を演じるということは、とんでもない責任を負わされているわけじゃないですか?それを淡々と粛々と演じている姿、これは演じている整に重なるところもあって…。そのために菅田さんは陰でものすごい努力をしていると思うんですよ。それを僕たちには全く見せず、現場を引っ張って行く姿は本当に上手く言えないけど、すごいとしか形容出来ないです。」
最後に視聴者のみなさまにドラマの見どころなど、メッセージをお願いします。
「見どころはなんと言っても“菅田将暉”が演じる整ではないでしょうか?整が事件を解き明かしていく姿に、みなさんの参加して彼を越えられるのか?打ち負かされるのか?を楽しむのが醍醐味になると思います。また、松山監督が作る映像の世界観も楽しみです。僕はまだ現場でしか見ていないのですが、現場のカメラワーク、照明などは素晴らしいですよ。ここに音楽が加わることで、さらに素敵になるので早く仕上がった映像を見てみたいです。菅田さんを主演に迎えた、新たな“松山監督ワールド”、監督がどのように料理するのかが、とにかく楽しみです。」

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