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薮鑑造役遠藤憲一さん

『ミステリと言う勿れ』への出演オファーを聞かれた時のご感想は?
「このドラマは2022年の1月からの放送ですが、僕はその前、2021年10月スタートの『ラジエーションハウスII』にも出演しているんですよ。ですので、同じ月ドラに続けて出演するのも面白いなと思ったのが最初の印象です(笑)。もちろん、役柄はまるで違うんですけど、フジテレビさんも面白いこと考えるな?と。」
原作や台本を最初に読まれた時はいかがでしたか?
「原作には触れたことがなかったので、最初にいただいた台本を読んだのですがビックリしました。全てのト書きや『・・・』、隅々までちゃんと意味がある、相当高度な台本だったので、まずそこに感動して、ぜひ出演したいと思ったんです。原作は、その後に読ませていただきました。台本にも通じるんですけど、主人公の久能整が話す一言、一言が胸にズキンとくる…家族との向き合い方とか、自分にもそういうところがあるのかなぁ?と、かなり突き刺さりました。整が普段の僕たちが見過ごしがちで、考えたこともなかったような心の中を見透かして来るような?これは視聴者の方にも、きっと共感していただけるのではないかと思います。」
薮は、どのように演じようと思われましたか?
「なるべく、2回見ても楽しんでいただけるように演じたいと思ったのですが、ストーリー自体がそういう作りになっているんです。見ていただいた後、『あれ?薮って最初はどういう考え方してたんだろう?』となるような?これは、みなさんに2回見ていただこうという意図があるわけではなく、原作も脚本も薮はそうなっているんです。その深みを僕が演じる薮にも出したいと思いました。その芝居に追いつくのは本当に大変なのですが、それだけ演じ甲斐もあります。」
薮はどのようなキャラクターですか?
「刑事という仕事に一生懸命な、とても普通の人間だと思います。でも、ある出来事で“たがが外れてしまう”というか、自分でも気づいていなかったものがどんどんあぶり出されてしまう典型のような?とにかく、特別な人ではないんですよ。みなさんもご自身に当てはめて考えると、仕事ばかりに突っ走って見失っていたことあるとか、家族との向き合い方がどこか間違っていたとか…。そういうものを知らせてくれるきっかけにはなるんじゃないでしょうか?僕は考えさせられちゃいました(笑)。僕にとっては、演じたことのない新しい刑事役になりました。」
収録現場の雰囲気はいかがでしたか?
「菅田(将暉)くんとは『民王』(テレビ朝日系)で父親役を演じて以来の共演になります。『民王』の直前には『ちゃんぽん食べたか』でも、菅田くんの父親役をやっていて…父親役しか演じていなかったので、まさか今作のような関係性での共演になるとは思っていませんでした。現場はとても刺激的です。難しい作品でもあるので、監督たちとはデリケートな意見交換をたくさんさせてもらいました。菅田くんもスタッフと意見交換をしていると思うんですけど、出演シーンが違っても、みんなでひとつの作品を作っていることを実感出来ました。」
共演されたみなさんの印象は?
「菅田くんは、心がとてもデリケートだということが体から滲み出すような人ですね。だからこそ、芝居でも歌でも国民的スターになっちゃう、本当に稀有な存在なんだと思います。僕は父親のような気分で『がんばってるなぁ』と菅田くんを見ていました。筒井(道隆)くんや、(伊藤)沙莉ちゃんとも共演していて…沙莉ちゃんとの共演は忘れていたのですが『以前、娘役をやっていたんですよ』と言われて、一気に思い出しました(笑)。ですので、刑事役のみなさんと演じるのは楽しかったです。」
最後に視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
「今までにない映像が仕上がると思います。まだ僕は、出来上がったものを見たわけではなく、どんな音楽がつくかもわかりませんけど、きっと新しい空気を醸し出す作品になると思うのですが…。僕が言うまでもなく、きっとみなさんはご覧になるんじゃないかな?(笑)。まずは、第1話からお楽しみいただければ嬉しいです。」

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