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青砥成昭役筒井道隆さん

『ミステリと言う勿れ』への出演オファーを受けられた時のご感想は?
「いただいた台本がすごく面白く、また原作も興味深い作品でしたので、これはぜひ出演させていただきたいとお受けしました。僕も整(菅田将暉)のように論理立てて考えたり、論破するのも好きなので…好きって言うのも変ですけど、そういう思考の人間なので、すごく共感出来ました。」
今作の面白さはどこに感じましたか?
「現在の人は、当たり前と思われる事をそのままスルーしてしまい、あまり深く考えることがないような気がします。この作品は、そんなスルーしてしまいがちな事を、キチンと噛み砕いて“これってこういう意味なんだよね?”と提示します。例えば、イジメ問題に関しても海外の事象に紐づけたりしながら、良い意味で平面的にならずに疑問点を説明していくんです。こういう視点の作品は、何気にあまり多くはないんです。日常の出来事へのちょっとした気づきのようなものがたくさんあるんです。しかも、繊細な話にもなっています。」
ミステリーですが、全体的に優しさもあるかと…。
「そうですね。大雑把な話ではなく、細かな機微が重要になってくるので、とても演じ甲斐があります。深いストーリーになっています。」
青砥はどのように演じようと思われましたか?
「まず、原作の通りのキャラクターにしようと思いました。その上で、整とのキャラクターの住み分けというか、色の違いを明確に出すことですね。そのために心がけたのは、頭の固そうなイメージの警察官をキチンと演じることです。そうすれば、自ずと整うとの違いが分かっていただけるのではないでしょうか?これは青砥だけでなく、キャラクターは違いますが池本(尾上松也)や風呂光(伊藤沙莉)にも言えることで、警察という組織の中で、今までは当たり前だと思っている仕事をこなしている。そこに、整が来て“ここはおかしくないですか?”という疑問を投げることで、ドラマを見ているみなさんもハッとしていただきたいですから。」
整を演じる菅田さんの印象は?
「すごい方だと思いました。収録初日にお会いした時は、菅田くんは風貌から原作の整のイメージ通りで“あっ、こういうストイックなアプローチで演じるのか”と。また、繊細なストーリーにアジャストしてくるセンスも感じました。僕は菅田くんとは初共演で、存在は知っていたのですが、キチンと作品を見たことがなかったのですが、改めてしっかりした方だと思ったんです。整はステレオタイプには語れないキャラクターなので、同じ感性を持っていないと演じるのは難しいかもしれません。その点、菅田くんはそれを持っていて、演じることで具現化していると思います。」
最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
「昨年から続くコロナ禍で、僕自身は大丈夫だと思っていたのですが、さすがにここまで続くと疲れのようなものを感じてしまいます。そんな中で、一見ホワッとした感じの整の言葉、繊細な分析や気づきに共感出来ると思います。イジメや虐待についての難しい問題などもストーリーに出て来るんですが、整のグローバルな考え方から違う視点に“気づくこと”の大切さを、ぜひ感じていただきたいです。」

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