2019.08.29更新
フジテレビで不定期に放送している深夜番組『人と音楽』は、様々なジャンルで活躍する「0」から「1」を生み出すアーティストたちが、普段聴いている音楽をフィーチャー。彼らの音楽観や、なぜその音楽を聴くのか、そこからどんな影響を受け、自らの創作活動にどう循環させているのかに迫る…つまり「人と音楽」の関係をあぶりだしていくドキュメント。
9月3日(火)の放送に登場するのは、人気女性シンガーソングライターの吉澤嘉代子だ。
過去の放送で、サカナクションの山口一郎はこう話していた。
「彼女の歌には自分が絶対に辿り着けない“視点”がある。うらやましい」
山口も注目する彼女の歌詞には、独特の言い回しや表現が多く散りばめられている。番組ではそんな彼女の歌詞への想いにスポットを当て、密着していく。
彼女ならではの独特な“視点”はどこから生まれたのか?
そのルーツに迫るべく、番組は彼女の生まれ育った埼玉県川口市を訪れ、吉澤嘉代子の思い出の地を巡る。
川口駅前にある中央図書館には、子供の頃に読んでいた短歌、詩集、小説が。どの本を探している時の表情も、まるでおもちゃのショーウィンドウをのぞき込んでいる子どものようだったという。お目当ての本を探し出した吉澤は突然、内容を事細かく熱く語り出し、普段物静かな彼女とのギャップに、スタッフも驚きを隠せなかった。
「小さい頃はこの建物を見ながらよく“妄想”していました」
昨年、国の重要文化財にも指定された「旧田中家住宅」は彼女の楽曲制作の原点ともなった場所。
彼女の制作方法は独特で、楽曲の登場人物に名前やキャラ設定などを細かく決めていき、そこから生まれる物語を曲に落とし込んでいく。いわゆる、【妄想】だ。この頃から吉澤嘉代子の制作方法は確立されていたと思われる。
彼女の思い出の地を巡る密着の最後に訪れたのは、日も落ち、空も薄暗くなってきた19時前の川口駅東口デッキ。学生の頃、毎週金曜のこの時間、この場所で行っていた路上ライブを振り返る。
「川口駅前で路上ライブをするのは約10年ぶり…」と語る彼女は緊張した面持ちだが、ギターを持ち、マイクスタンドの前に立つと先程までとは違い、凜(りん)とした表情でゆっくりと歌い出す…そして久々の路上ライブを終えて「吉澤嘉代子にとって音楽とは?」という問いに対して、彼女が出した答えとは…。
掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。