2019.07.15更新
7月8日にスタートした月9ドラマ『監察医 朝顔』。本作は、新米法医学者の万木朝顔(上野樹里)と、朝顔の父であり仕事相手でもあるベテラン刑事・万木平(時任三郎)が、遺体の謎を解き明かしていくストーリー。
遺体から見つけ出された“生きた証”が、残された人々の心を救っていくさまをハートフルに描いていく。
『のだめカンタービレ』以来、13年ぶりの月9ドラマ主演となる上野に、本作への思いを聞いた。
Q. 月9の主演は、『のだめカンタービレ』以来、13年ぶりですね。
私が初めてオーディションを受けたのが13歳の時。0歳からの13年って、すごく長かったんですけど、それくらいの年月が経ったっていうことですよね。かなり長い旅をして帰ってきたという感じです。
月9は、私にとって『のだめカンタービレ』という代表作を生んでくれた枠でもあります。でも、そのあと『ラスト・フレンズ』だったり、全然違うタイプの役も演じさせていただきました(笑)。『のだめ~』は、映画も含めて6年くらい携わっていて、これからも一生かけて関わっていけたらと思えるような、愛すべき作品です。
Q. 現場の雰囲気がとても良さそうです。
とてもいい雰囲気です。(撮影で訪れた)東北の方たち、取材で協力してくださった先生たち、楽しみに待ってくれているファンの方々、そして、フジテレビさんのためにも、精一杯やって、このドラマが作られていく過程を楽しみたい。その楽しさが作品に出ると思うし、クオリティが高いものを届けられたら、それはもう最高だし、みんなで力を合わせて作っていきたいと思っています。
それに私は、ドラマならではのライブ感、いい意味での緊張感、台本が上がってくるのがどんどん差し迫ってくる感じとか(笑)、太陽がなくなってきたり、時間にも追われて…。でも、応援してくれる人が増えてきて、そういうものに励まされながら作っていく感じとかがすごく好きだし、結婚して初めて主演をさせていただくドラマでもあるので、精一杯楽しみたいなと思います。
Q.上野さんが好きなシーンはありますか?
お父さん(時任三郎)と2人でご飯を食べているシーンは、台本を読んだ時には、リビングのダイニングテーブルで食べるのかな、思ったんですけど、日本家屋でちゃぶ台なんです。
そこにお母さんはいないんだけど、お母さんが座っていた位置が空いているんです。電車に乗ってもお母さんが座る位置が空いていて。だから、まだ2人の中でお母さんの存在は全然消えてなくて、そういった細かいところを感じ取ってもらえるような食卓シーンになればいいなって。
Q.この作品は、食事のシーンにこだわっているそうですね。
平野眞監督からは「とにかく食べてもらうから」と言われていて。ドラマは、食べるシーンでも、食べそうになって「あの~」とかしゃべることも多いですよね。それに「え、ご飯そんなちょっとでいいの?」ということも(笑)。今回は、本当に「食べる」ことを大事にしていて、生活感というか「あるある」っていう2人の空気感が出せたらいいなと思っています。
そんな2人を見て、「なんだか和むなぁ」とか、「家でご飯を食べるって大事だなぁ」とか、当たり前のことなんですけど、そういうことを感じ取ってもらえたらいいなと。
Q. 法医学者の朝顔は、「遺体を不詳の死にしない」という信念を持っています。上野さんには、そんな信念はありますか?
簡単なことですけど、「ネガティブをポジティブにする」っていうことです。
自然もそうですけど、雑草は踏まれても、放っておいても、雨に打たれて、太陽に照らされても生えてくる。暑さ、寒さ、いろいろあるけど、おのずと常に成長しているじゃないですか。
人もきっと魂を持って生まれて、いろんなことを感じて、自分だけの世界も持っていて、共有する部分もあって。何のために生まれたのか、意味はわからないですけど、少しでもネガティブなことがあったら、それをポジティブに変えるっていうことを一人一人が一つでもできたら、世界がどんどんよくなると思います。
それを、ドラマみたいにたくさんの人が見てくれる場所で、メッセンジャーとして、自分をうまく使えたらいいなって思っています。
Q. 最後に、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
この作品が、みなさんにとっていろんなことを考えていただくきっかけになればいいなと思っていますが、でも、決して暗いドラマにしたくはないなって。元号が変わって最初の月9ドラマというのもありますし、そんな機会にドラマを作れるというのは、本当にありがたいことでもあるので、みなさんの心に残る作品になるよう精一杯がんばりたいと思います。
掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。