2019.07.08更新
フジテレビアナウンス室に配属となった堀池亮介(ほりいけ・りょうすけ)アナウンサー、藤本万梨乃(ふじもと・まりの)アナウンサーを始め、全国のFNS各局で採用された新人アナウンサーが集まり受講しているアナウンス研修の模様を紹介するレポートの第7回。
今回は、情報番組やバラエティなどでよく見る「食レポ」について学ぶ新人アナたちに密着した。
「食リポ」とは、対象となる食べ物の味や魅力を、言葉と表情だけで伝えるもの。限られた時間の中で、何をどう伝えるかが大事になってくる。そのため、まず藤村アナから「“おいしい”かどうかは、スタートから遠くないところで伝えるべきですね。視聴者の方が一番知りたいことですから」とアドバイスがされた。
また、その“おいしい”を別の言葉で表現するとどうなるのか、との質問に、新人アナたちは「毎日食べたい」「やみつきになる」「とりこになる」など、それぞれの言葉で提案。藤村アナが「視聴者層にもよりますが、“お子さんが喜ぶ味”っていう表現もありますね」と伝えると、「なるほど~」との声がもれた。
さらに、食感の表現について藤村アナが、「“もちもち”“トロトロ”など、よく聞く定型の言葉は使いやすいけど、それはある一面の感想でしかない」と鋭い指摘を。例えば「納豆を表現する時、普通は“ネバネバ”ですよね。でも、混ぜ続けたらどうなりますか?」と質問。新人たちは、エアで納豆をかき混ぜるなどして想像を膨らませ「あ、“フワフワ”になります!」と新たな表現もあることを発見した。
人によって受け取り方が異なる日本語の表現。商品を紹介する上で、マイナスに取られかねない言葉は避けなければいけないが、「食べてみたら思ったより薄味だった、ということがあったとします。そんな時は、どう表現しますか?」と藤村アナ。
ここでも新人たちは、「甘さ控えめ」「さっぱりしてる」「素材の味が際立ってる」と、食べていることを想像しながらポジティブなコメントを模索。藤村アナからは、「いいですね!あとは、密度、温度、鮮度などをレポートするのもありですよ」と、アドバイスが送られた。
続いて、実際に市販されているものを食べてリポートしてみることに。あとから自分でその様子を確認できるよう、お互いにスマートフォンで撮影しながらの食レポに「自信ない!」と不安げ。
しかし、始まってみると堂々たるレポートぶりで、藤村アナから「似た食感のものを例えに出すとわかりやすいかも」「金額が分かっていれば、それも情報として伝えましょう」などと、改善点が挙げられたものの、研修の成果が感じられた。
最後にフジテレビのご近所、ダイバーシティ東京プラザの「Carl’s Jr.(カールスジュニア)」のハンバーガーで食レポを実演。「ハラペーニョアンガスバーガー」を担当した堀池アナは、一口食べるも肝心の“ハラペーニョ”に行きつかなかった。しかし、そもそもハラペーニョが何かを知らなかったため、自分が食べていないことにも気づいておらず…。藤村アナからは、「大事な食材に一口で到達できないこともあるので、事前に食材を手前に引き出しておくなど、お店の方と相談することも大事ですね」と指摘を受けた。
この指摘を踏まえて「ハワイアンテリヤキアンガスバーガー」を担当した藤本アナは、食レポ前にハンバーガーに細工を。食べるべきパイナップルを食した上で味を伝え、さらに、自らのこぶしと比較することでハンバーガーの大きさを分かりやすくレポートした。
仲間たちへの指示や指摘も、すぐに習得しようと試みる新人アナたち。さらに、「(ただ、「おいしい」など)同じ言葉を連呼するのは避けたい」「もっといい表現がありそうなんだけど…」などと、実演を通じて見えたきた反省点も語り合う。その向上心あふれる姿勢に藤村アナも感心していた。
研修中の新人アナウンサー
岩手めんこいテレビ・三宅絹紗アナ、花田凌南アナ
岡山放送・北村麗アナ、今川菜緒アナ
沖縄テレビ放送・植草凛アナ
サガテレビ・橋爪和泉アナ
福井テレビジョン放送・佐橋嬉香アナ
フジテレビ・堀池亮介アナ、藤本万梨乃アナ
(※放送局50音順)
今回の研修には、橋爪、堀池、藤本が参加した。
堀池&藤本アナが研修の様子を伝えるブログ「2019年新人アナウンサー研修日誌」は毎日更新中!
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